ネットビジネスといっても、その手法はさまざまです。その中でも、せどりによる転売ビジネスはかなり主流なネットビジネスとなります。
せどりでは、店舗やネットで商品を仕入れてAmazonなどのネットショップ経由で販売する手法になります。参入障壁が非常に低く、誰でも簡単・気軽に副業を始めることができます。
ただ、せどりによるネットビジネスをする場合だと、大きな問題点があります。それは、稼げないという事実です。このとき、ビジネスの取っ掛かりとして物販を行うのは問題ありません。そうはいっても、せどりだけで稼ぐのは絶対にやめるべきだといえます。
これには、当然ながら理由があります。「なぜ、せどり一本がネットビジネスで危険なのか」について理由を解説していきます。
中立的な意見でせどりは稼げない
私の場合、ネットビジネスでいうと「アフィリエイト」「企業のWebコンサル」「独自商品開発での海外輸出」「海外製品の輸入」「YouTubeやTwitterでの配信」などあらゆる手法を経験しています。そのため、ネットビジネスのジャンルであればすべて経験しているのではと思います。
そうした中で中立的な立場からいわせてもらうと、せどりは圧倒的に稼ぐことができません。要は、非常に効率が悪いです。
またせどりを推奨している人をよくよく観察すると、ほぼ「情報商材系の怪しいせどりコンサルタント」ではないでしょうか。
そういう人の場合、たとえ「せどりで大きく稼ぐのが難しい」と分かっていたとしても、せどりコンサルティングをしなければお金が入らないため、当然ながら「せどりは儲かる!」と伝えるようになります。そうしてせどりではなく、コンサル収入を稼いでいます。
物販業界の中でも、せどりを推奨しているのはほぼ情報商材系の人だといえます。
バカでも可能な手法は稼げない
それでは、なぜせどりが稼げないのでしょうか。この理由は単純であり、バカでも実践可能だからです。特に頭を使わなくても、誰でも実施できるのがせどりです。安く仕入れ、Amazonなどで販売するくらいであれば誰でも行うことができます。
このときは店頭やネットで仕入れますが、いまではネットだと顧客対象者全員が利用しているため、実際のところ利益を出すことができません。そこでせどりでは、リアル店舗で仕入れることを考えます。
そこでセールス品を狙って外に出歩くことになりますが、結局のところ値段競争になってしまい、利益を出しにくくなっているのです。
「ツールを使って仕入れる」とはいっても、全員が同じようなツールを使い、調査しているわけです。そのため、リアル店舗で売っているセール品を探して売るにしても、なかなか利益に結びつかないのが現状です。
労働収入が最大のデメリット
また、せどりによる転売の最大のデメリットは「圧倒的な労働収入である」ことです。このため、本当の意味で稼げる人は全員、例外なくせどりをしていません。
例えばせどりでは、中古本を販売している店舗へ出向き、本を仕入れます。これをAmazonで販売することで、差額の利益を得ます。
もちろん売れるのは本に限らず、化粧品や家電などあらゆるものが該当します。ただ、いずれにしても店舗へ出向いて仕入れ、Amazonなどの媒体を活用して販売していかなければいけません。つまり、店舗へ出向いて仕入れを行い、配送作業をするという労働集約型のビジネスになります。
ネットビジネスの一番の利点は不労所得の獲得ですが、せどりだと例外的にこの不労所得の実現が不可能になります。そのため副業を開始するにしても収入に上限があり、一定以上の所得を目指すのが不可能になります。
最初の導入であれば問題ない
もちろん、私はせどりというネットビジネスの形態自体を否定しているわけではありません。あくまでも稼ぎにくいというだけであり、ビジネスをする取っ掛かりとしては問題ないのではと思います。要は、初心者が行う最初のビジネスというわけです。
「安く仕入れ、高く売る」というのは、あらゆるビジネスの基本です。その基本について、せどりであれば手軽に学ぶことができます。
例えば私の場合、いまはサイト運営がメインのネットビジネスを展開していますが、最初のビジネスは「家にある中古品を売る」ことでした。家にある昔のゲームソフトをAmazonで中古品として販売し、数点ほど配送したのです。
当時は大学生でしたが、「本当に売れるんだ」という感想と共に郵便局へ荷物を持ち込み、配送した記憶があります。
中古品の販売なのでせどりとは少し異なりますが、いずれにしても物販はビジネスの基本です。これを学ぶ取っ掛かりとして、せどりはいいのではと思います。
情報ビジネスの転売は頭を使うべき
しかしながら、最初はせどりを選択したとしても必ず抜け出さなければいけません。せどり経験者が全員、口を揃えて言うのは「労働収入なのでせどりはやりたくない」という本音です。また、誰でも実践可能なので利益も出にくいです。
そこで、頭を使いましょう。誰でも可能だから価格競争になるのであり、そうした競争のない状態に仕向けるのです。
例えば私の場合、転売ビジネスをするときに企業と直提携しました。ただ、他の会社と提携するとはいっても難しくなく、商品を生産しているメーカーに対して「商品を仕入れさせてもらってもいいか」とお願いするだけです。要は、お客さんになるだけです。
私であれば、出身が岡山県なので「岡山の特産品を売れないか?」と考えました。そこで知り合いをたどり、備前焼の生産メーカー(窯元)を紹介してもらいました。以下が実際に出向いた店の様子です。
こうした伝統工芸の店舗だと、ほぼ全員が「ネットビジネスって何?」「Amazonってどうやって販売するの?」という状況です。そこで店頭の定価の6~7割ほどで仕入れ、Amazonでは私が好きな値段を付けて販売するようにしたのです。
その店と直提携しているのは私だけであり、その店のオリジナル商品はAmazonで私しか販売できません。そのためライバルがなく、物販で大きな利益を出すことができます。また、店舗から直接Amazonの倉庫へ物品を送ってもらうので、私は何もしなくて問題ありません。店舗へ仕入れ料金を支払うだけです。
このように、ネットでのビジネスは「自動化の仕組みを作ること」だといえます。バカでも実践可能なせどりをずっと続けているのは、「いつまで経っても二流」なのです。
商品開発して海外輸出を行う
先ほどは転売の例でしたが、私は海外輸出についても実施しています。要は、アメリカや中国などに輸出しているのです。
単に他人の商品を転売するだけでは面白くありません。そこで、メイド・イン・ジャパンの製品を作成することで海外に向けて売ることを考えました。以下は実際の商品開発の様子です。
私の場合は雑貨類を売ることに決めたわけですが、これについても完全自動でビジネスが回っています。
オリジナル商品さえ開発すれば、後は商品生産メーカーに依頼することで、1ヵ月ほどで商品が完成されます。その後、生産メーカーの人にラベルなどを貼ってもらい、海外転送代行の会社(米国Amazonの倉庫などに輸送してくれる業者)に直送してもらいます。
そうして、私は自宅から指示をするだけで、実際の商品を手に取ることなく売れる自動化の仕組みを作っています。物販のやり方は人それぞれですが、こうした私独自の手法を取り入れることで物販でのネットビジネスを展開しています。
アフィリエイトへの転身も多い
また、せどりの初心者であるなら物販にどっぷりつかるのではなく、アフィリエイトへ転身する人も多いです。せどりは労働集約型のビジネスであり、稼げないことを理解したため、アフィリエイトを開始しようと考えるのです。
情報商材アフィリエイトはねずみ講で人を騙すビジネスなので微妙ですが、ブログやサイトとして有益な情報を提供するタイプのサイトアフィリエイトであれば大きく稼ぐことができます。
私は物販より、メインがサイト運営のため、アフィリエイトサイトも保有しています。以下は保有サイトの一つです。
私が元々薬剤師だったため、薬剤師の転職サイトを保有しています。いまでは月100万円以上の利益を生み出すWebサイトになっています。
せどりだと、売上は大きくても利益がほとんど残らないことが多いです。一方でアフィリエイトだと、ほぼ「売上=利益」になります。
物販のように売った瞬間にすぐお金が入る仕組みではなく、成果が出るまで1年以上の期間は必要ですが、せどりよりは圧倒的に儲かるようになります。
ビジネスは仕組化が必須
ここまで、私が実際に展開しているビジネスの事例を出しながらネットビジネスでのやり方を解説してきましたが、物販でもアフィリエイトでも私が意識しているのは自動化です。
自動化するには、当然ながらその人独自のアイディアが必要です。特に物販だと「仕入れ」「配送」「ラベル貼り」まで考えなければいけません。そうしたとき、ビジネスモデルを自分で組み立てて自動化しなければ稼げないといえます。
単に店頭へ出向いてセール品を仕入れ、Amazonなどで売るようなビジネスだと、バカでもできて簡単に真似できるのですぐに飽和します。実際、いまだとせどりで利益を出せても少しだけです。
そこで、あなた独自のビジネスを考えなければいけません。メーカーと直提携してもいいですし、オリジナル商品を開発してもいいです。もちろん最初はせどりから入っても問題ないものの、将来的には必ずせどりから脱却することを考えましょう。
せどりで儲からないのは、「行動力がないから」「自己流でしているから」などいろんな意見があるものの、私からしてみると「せどりというビジネスモデル自体が稼げる構造ではないから」といえます。既にやり方が決まっており、誰でも可能だからです。
簡単には真似できないからこそ、ビジネスとして成立するわけです。私はここで物販ビジネスのアイディアや実際に行動していることを全公開しているわけですが、まったく問題ないのは「どうせ他人が実行に移しても真似できないから」という考えが根底にあります。
ネットビジネスとはいっても、せどりがすべてではありません。そうしたうえで、物販や転売という括りで見ても、以下の通り非常に多くの種類や方法があります。
- 生産メーカーとの直提携
- 卸業者との直提携
- 自社製品の開発(OEM)
- Amazon輸出
- 中国輸入
ちなみに私の場合、中国からの輸入については非常に多くの人がしているため、実施していません。そうではなく、その他のアジアの国に着目して現地メーカーと話を付け、日本へ輸入して日本Amazonで売っています。
また日本Amazonではなく、アジア現地の国から米国Amazonや中国タオバオなどの倉庫へ納入しての販売もしています。当然、ライバルはゼロの状態です。
ビジネスなのでルールはありません。輸入ビジネスとはいっても、中国輸入である必要はありません。すべてはアイディア次第だといえます。
せどりが儲からない理由を明確に理解するべき
ネットビジネスでの副業には、さまざまな手法があります。その中でもせどりは非常に有名であり、多くの人が副業でせどりを選択します。
ただ、最初の取っ掛かりとしては問題ないものの、せどりで大きく稼ぐのは不可能であり、本当の意味で稼いでいる人は「全員がせどりをしていない」ことを理解しましょう。理由は単純であり、労働集約型のビジネスだからです。
私についてもあらゆるネットビジネスを展開していますが、せどりはしていません。同じ物販の中でも、「メーカー直提携での販売」「自社商品の開発&輸出」「海外メーカーとの提携」などによる自動化システムで物販を実践しています。せどりをしないのは、単純に大きく儲からないからです。
誰でも可能なビジネスで稼げないのは、真似されて簡単に飽和するからです。この事実を認識したうえで、最終的には「せどり以外のネットビジネスで稼ぐ」ことを考えましょう。
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