営業戦略

二者択一話法(選択話法)とイエス・バット法で商談を有利に進める

営業活動に有効な話法の一つとして、二者択一話法(選択話法)というものがあります。二者択一話法とは、「相手に質問をする際に二つの選択肢を与え、相手が回答しやすいように配慮する話法」を指します。

実際のところ単に質問を投げかけただけでは、お客さんとの会話に行き詰りやすいです。そこで、二者択一話法を上手に活用することで商談を進めやすくなります。しかしこの心理学テクニックを用いる場合、その使い方を正しく理解した上で活用しなければ、思うような成果を出せない可能性があります。

また、同じように商談を有利に進める手法としてはイエス・バット法があります。相手を肯定する方法であり、これによっても商談がかなりスムーズになります。しかし、イエス・バット法についても使い方を間違っている人が多く、最適なやり方を理解する必要があります。

そこで、二者択一話法(選択話法)やイエス・バット法の考え方と具体的な活用方法について、それぞれ解説していきます。

二者択一話法:選択肢がない質問は答えづらい

実際のところ、人は「何も選択肢がない漠然とした質問」を投げかけられた場合、回答に戸惑ってしまう傾向があります。そのため、選択肢を提示しない普通の質問をしただけでは、お客さんとの会話が進みにくくなってしまいます。

例えば、あなたが初対面の人と会話を交わすとき、相手から「どんな料理が好きですか?」といった質問を受けた場合、それに対してあなたはすぐに答えられるでしょうか。

この場合、多くの人は質問に対してスムーズに答えることができません。その理由として、「受けた質問に対して、どの辺まで踏み込んで話せばいいのだろうか?」と考えてしまうからです。

しかも「どんな料理」とはいっても、好きな料理を回答すればいいのか、それとも作るのが得意な料理を答えればいいのか不明です。回答に選択肢が多いほど、どのような答えを返せばいいのか不明なのです。

このことは、初対面の人と話すときだけに限りません。既に面識がある人であっても、「最近はどのような趣味を楽しんでいるのですか?」と聞かれた場合には、「う~ん……」と数秒ほど考え込んでしまいがちです。

選択肢がない漠然とした質問は非常に応えづらいと考えましょう。そのため、セールスマンとしてお客さんと商談を行う場合には、相手が返答に困る質問をしないように心がける必要があります。

二者択一話法を使うことで、相手はスムーズに答えやすくなる

二者択一話法(選択話法)では、その名の通り、相手に二つの選択肢を有する質問をしていきます。これによって、相手からスムーズにリアクションが返ってくるようになります。

例えば、あなたが初めて会う人と会話するとき、相手の方から「休日はよく出かけますか? それとも自宅でのんびり過ごしますか?」「旅行に行くなら、海外と国内のどちらが好きですか?」などのように、二つの選択肢を持つ質問をされたとします。

この場合、これらの質問に対して回答に行き詰ることはありません。「休日は家に引きこもっています」「自分は海外旅行が好きです」など、すぐに答えを出すことができます。

少なくとも、選択肢がない質問をされたときに比べて「答えやすい」と全員が感じるようになります。

そのため、営業活動のときに二者択一話法を用いることで、相手からスムーズに反応が返ってきやすくなります。

二者択一話法をセールス活動に活かす

セールスマンとしてお客様との商談を行う際に、相手からの回答をスムーズに引き出したい場合、二者択一話法が役に立ちます。

例えばお客さんのアポイントを取る場合、電話中のお客様に対して「いつ頃がよろしいでしょうか?」「ご都合のいいお日にちを教えていただけますか?」などの選択肢がない質問をしてはいけません。

この場合、まずは「今週と来週のどちらの方が、お時間に余裕がありますでしょうか?」と質問します。また、電話を掛けた日が週末に近い場合には、来週か再来週の二つの選択肢で、都合がつきやすい週をお客さんから聞き出します。

そうして、お客さんがアポイントを取りやすい週を教えてくれた場合には、今度は具体的な日にちを提示して確認します。これにより、高い確率でアポイントが取れるようになります。

漠然とした質問を避ける心理テクニックが選択話法ですが、相手に選ばせるように仕向けるだけで商品・サービスが売れるようになります。

イエス・バット法:営業で意見を肯定しつつ質問する

このように、二者択一話法をセールス活動にうまく活用することで商談をスムーズに進められるようになります。その結果、トップ営業マンに変貌するようになります。

そうしたとき、さらに商談を有利に進める手法としてイエス・バット法というものがあります。イエス・バット法の正しいやり方を理解した上で自身の業務に活かすことにより、商品やサービスの成約を取りやすくすることができます。

イエス・バット法では、例えば以下のようになります。

  • お客さん:この商品、高いですよね。
  • 営業マン:確かにそうです。しかし、〇〇のサービスがあるので実はかなりお得です。

かなり簡素化しましたが、セールスマンは「確かにそうです(Yes)」と一度顧客の意見を肯定し、その後に「しかし(But)」と切り返すようになります。簡単にいうと、これがイエス・バット法になります。

イエス・バット法は、正しい方法でなければ成果が出ない

ただ、イエス・バット法を活用するときは注意が必要です。

イエス・バット法のことを聞いたとき、人によっては「顧客の意見を肯定した上で、その意見に対する否定を述べる話法である」と考えます。

ただ残念なことに、それは間違った認識です。実際にそのような話法で交渉を進めようとしても、なかなか話をまとめることができません。「お客さんの意見を一度肯定した後で、その意見を否定する」といった会話を続けることによって、見込み客はあなたとの会話に居心地の悪さを感じるようになるからです。

人は、自分の意見に共感してくれない人との会話を嫌う傾向にあります。このような話法では、お客さんの意見を一度肯定してはいるものの、最終的に顧客の意見を否定することになります。すると結果的に、見込み客に不快感を与えてしまうことになります。

これでは扱う商品やサービスがどれだけ良いものであっても、商談がまとまるどころか「やっぱりやめておきます」と断られてしまう可能性が高いです。

このことは、実際の会話にあてはめてみると分かりやすいかと思います。例えば、あなたが友人と会話をしているとき、「自動車は仕事用とプライベート用で二台あったほうが良い」という意見を友人に伝えたとします。

このとき、友人から「確かにそういう考え方もあるよね」と言われつつ、「それでも所有する車の台数が多いと維持費でお金がかかるから無駄だよね。意味ないよ」と否定されたらどうでしょうか。この場合、互いに意見が深まることはなくむしろ言い合いに発展します。

このことを理解した上で、お客さんにセールストークを仕掛けて良い成果を出せるようにするためには、正しいイエス・バット法を知って上手に活用する必要があります。

成果が出るイエス・バット法は、意見を肯定した後に質問し続ける

イエス・バット法の正しいやり方は「顧客の意見を肯定した後で、その意見に対する質問を繰り返していく」ことになります。これによって、結果的に相手に嫌悪感を抱かれることなく商談をまとめられるようになります。

例えばあなたが業務用クーラーを売るとき、見込み客が「業務用クーラーが家庭用のものよりも高額」な点を指摘した場合、あなたは以下のような質問を顧客に投げかける必要があります。

「おっしゃる通り、当社の製品は家庭用のものよりも高額です。ちなみに、御社の職場の面積はどれくらいの大きさになりますでしょうか?」

この質問を受けたお客さんは、職場のだいたい面積を頭の中でイメージした上で、一般的な家庭の面積と比較します。そうすれば、職場と一般家庭の面積の違いを認識し、「家庭用のクーラーよりも、パワーの強い業務用クーラーでなければいけない」ことに気づいてくれます。

このときの気付きは、お客さん自らの自問自答によってたどり着いた答えです。会話の中でお客さんの意見を否定していないため、当然ながら顧客はあなたに対して不快感を抱きません。さらには自分で導き出した答えであるため、業務用クーラーの必要性を感じ、商品の購入を決めてくれる可能性が高くなります。

このようにイエス・バット法を正しいやり方で実践すれば、お客さんが頭の中で自問自答を繰り返してくれます。このとき、顧客の悩みを解決できる商品をオファーできていれば、高い確率で商品を購入してくれるようになります。

心理テクニックを使い、正しくビジネスを進める

商談を有利に進める方法としては、いくつかの手法が存在します。その中でも、二者択一話法(選択話法)やイエス・バット法は非常に有名な手法の一つです。

二者択一話法であれば、2択で会話を進めていきます。漠然とした質問をやめ、選択肢を設けて商談を進めていくからこそお客さんはスムーズに会話をしてくれます。

また、イエス・バット法についても同様に取り入れましょう。多くの人は「しかし」で切り返す手法だと考えていますが、実際は違います。お客さんの悩みにフォーカスし、質問を繰り返すことで顧客自ら問題を解決するように仕向け、その結果として商品を売る手法になります。

営業マンであるなら、いますぐこれらのやり方を自身の営業活動に取りいれるようにしましょう。その瞬間から、商品・サービスがあなたから売れていくようになります。

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