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私たち人間は、人から何かをもらったときに、その人に対してお礼をしなければと思う傾向にあります。

身近な例の1つとして、飲食店でのキャンディーのサービスがあげられます。レストランなどの飲食店のなかには、お客様の食後に、店員がキャンディーを1個サービスする店舗があります。食後に店員からキャンディーを受け取ったお客様は「店員にキャンディーをもらったのだから、何かの形で恩返しをしなければ」と考えるようになります。

これにより、お客様によっては「またこの飲食店に来ようかな」と思ってくれるようになるのです。

このように、人は他人に何かをしてもらった場合に、その人に何らかの恩返しをしたいと考える性質があります。このことを「返報性の法則」といいます。返報性の法則を意識して、お客様の問題解決を必死で考えるようになれば、トップ営業として活躍できるようになります。

キャンディーの渡し方を変えるだけで、感動の度合いに大きな差が出る

先ほどの例では、1人のお客様に対して、1個のキャンディーをサービスしました。それでは、1人のお客様に対して、キャンディーを1個ではなく2個渡す場合、一体どのように渡すのがいいでしょうか。

おそらく多くの人は、お客様の食後のタイミングで2個まとめてキャンディーを渡すことを考えるのではないかと思います。しかし、この方法ではキャンディーを1個渡す場合とほとんど効果に差がありません。なぜなら、お客様に2個まとめてサービスした場合、多くのお客様は「この店では、食後に2個キャンディーを渡すサービスをしている」と考えるからです。

つまり、1個のキャンディーを渡したときと、さほど感動の度合いが変わらないわけです。

効果の高い渡し方を理解する

そのため、せっかく2個のキャンディーを渡すのであれば、さらに効果の高い方法を取った方が賢明です。そして、2個のキャンディーの効果的な渡し方の1つとして、「2個のキャンディーを1個ずつ2回に分けて渡す」ことがあげられます。

その具体的な例としては、まずお客様の食後のタイミングで、お客様に1個目のキャンディーを渡します。これによって、お客様は店員に対して好感を持ちます。そして、お客様が会計をすませて帰ろうとしたときに、お客様に「上顧客の方には特別に、もう1つ差し上げます」と伝え、2個目のキャンディーをさりげなく渡します。

すると、お客様は「もらえると思っていなかった2個目のキャンディーを、自分だけ特別にサービスしてくれた」と考えます。それにより、お客様はキャンディーをサービスした店員に対して、さらに強い好感をいだきます。要するに、サプライズの効果が引き起こされるわけです。

このように、キャンディーの渡し方をわずかに変えるだけで、お客様が好感を抱く度合いに大きな差が出ます。単に2個渡しただけでは、お客様に大きな感動を起こすことはできません。一方、サプライズの効果を計算して、2回に分けて1個ずつ渡すことで、お客様の満足度はとても大きくなるのです。

しかし、このキャンディーの渡し方を、全員に対して行っていることがお客様にばれると、お客様は店員に対して好感を抱かなくなります。そればかりか、その店員を軽蔑するようになります。そのため、このキャンディーの渡し方は、常識の範囲内でのみ有効であることを覚えておいてください。

自社サービスの提供の仕方を変え、大きな感動を巻き起こす

先ほど述べた「キャンディーの渡し方」は、その他の業界でも十分に通用するものです。例えば、家電量販店で商品を購入するお客様に対して、商品の値段に対して30%割引のサービスを実施するとします。この場合、お客様にサービスする際に付けてはいけない言葉として、以下のものがあげられます。

「現在、当店では商品に対して30%割引のキャンペーンを行っております」

この言葉を言ってしまうと、キャンペーン中に商品を購入するお客様全員が対象だということがわかってしまいます。これでは、お客様に大きな感動を与えることはできません。

そこで、先ほどとは異なる言葉として、以下の内容を言います。

「当店に多くのお金を使ってくださるお客様は特別に、商品価格から30%割引をさせていただきます」

この場合だと、割引がキャンペーンではなく、そのお客様だけに限定して行われるものということになります。これにより、そのお客様は大いに感動します。そして、再びこの店に訪れてくれる可能性が高くなります。

トップ営業マンは商品を販売せず、お客様の問題解決を手伝う

このように、サービスの提供の仕方を変えるだけで、お客様に大きな感動を与え、特別感を演出できます。今回紹介した内容を自社のビジネスに応用することができれば、商品の売り上げや満足度を飛躍的に向上させることができます。

ただ、こうした手法を単なるテクニックと捉えるといつまで経っても売れない営業マンになってしまいます。

本来、営業というのは売込みをするのではなく、お客様の問題解決を提案する職業だといえます。そうした結果として、商品が売れていくのです。こうした問題解決の提案をすることによって、その解決策やお礼として商品を購入してもらうのです。

営業マンの仕事について聞いたとき、多くの人は「人に商品を販売することだ」と考えます。確かに営業マンは、商品を買ってくれそうな人の自宅などに訪問し、商品販売をしています。

しかし実際のところ、「商品販売こそが営業マンの仕事だ」と考えているセールス担当者ほど、商品を売ることができずに嘆く傾向にあります。その一方で、トップの成績をたたき出す営業マンであるほど、お客様に商品を売り込まないように心掛けています。

それは、なぜトップ営業マンがお客様に商品を売らないのでしょうか。トップ営業マンが成果を出すために行っていることについて、それぞれ解説していきます。

トップ営業マンが、商品の売り込みを行わない理由

営業マンの成績は、多くの人に商品を売れば売るほど上がっていきます。しかし既に述べたように、トップ営業マンであるほどお客様に商品を売り込まないようにしています。

一見すると、トップセールスの行動と成果が結びついていないように感じます。しかし、商品の売り込みを行わなかったとしても、たくさんのお客様に商品を買ってもらうことは可能です。

実際のところ、人は得体のしれない人からいきなり売り込みを仕掛けられた場合、その相手のことを100%嫌いになります。そのため、お客様に商品を売り込もうとすればするほど、商品が売れなくなってしまいます。

例えば、あなたが外壁塗装の営業マンであったとします。そして、たまたま通りかかった家の外壁が汚れていたため、その家に訪問営業をすることにしました。

このときあなたが、家主に対して「ご自宅の外壁塗装に興味はありませんか? よろしければ、当社のサービスについて聞いていただけませんか?」と話したとき、家の持ち主はどのような反応をするでしょうか。

この場合、家主は「いきなり訪問営業してきて、この人何様なのか」「そもそも、この人信頼できるのか?」と感じるようになります。

さらに、家の持ち主が外壁の汚れに無頓着であれば、「自宅の外壁のメンテナンスが行き届いていないことを指摘された」と感じ、不愉快な思いをするかもしれません。そのため、外壁塗装を受注できる可能性はゼロに等しいです。

このように、商品を売ろうと考えて行動してしまうほど、商品が売れない状況に陥ることになります。そして、なかなか良い成果を出すことができなくなってしまいます。

その一方で、トップ営業マンであるほどこの事実を認識した上で、適切な行動によって成果を出しています。

トップ営業マンは、お客様の問題解決のサポートで成果を出す

トップセールスとして活躍している人の場合、「人に商品を売り込むのではなく、人の問題解決の手助けをしよう」と考えて行動します。これによって、ダメ営業マンの嘆きをよそに、大きな成果を出します。

先ほどの外壁塗装の例でいうと、トップ営業マンの場合、あえてきれいな外壁がある家に訪問することがあります。この場合、その家の持ち主に対して、「ご自宅の外壁がとてもきれいだと感じたのでお伺いしました」と話します。そしてこのとき、自分が外壁塗装の営業マンであることは伏せておきます。

この場合であれば、家主は「この人のことは知らないけど、自宅の外壁が褒められてうれしい」と感じます。そうして会話が進んだとき、トップ営業マンは「外壁をきれいに保つために、普段、どのようなことに気をつけられているのですか?」と質問します。

このとき、家主が「外壁をきれいに保つための負担」について話した場合、トップ営業マンは、その問題を解決できるサービスだけを紹介します。

その反対に、家主が外壁塗装に興味がない場合や外壁についての悩みを教えてもらえない場合には、サービスの紹介をせずに素早く退散します。このような行動によって、トップセールスの人は成果を出しています。

このように、トップ営業マンであるほど商品の売り込みを行いません。そして、問題解決の助けができる場合にだけ商品やサービスを紹介します。このような正しい行動をとることができれば、トップ営業マンに近づくことができるようになります。

相手への与え方を工夫し、売り込みをしなければ勝手にあなたから商品が売れていくようになるのです。「売らない営業」を意識して成果が出れば、トップセールスマンの仲間入りです。

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