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社会に出ると、いろいろなタイプの人に会うことになります。例えば、気さくに話しかけてくれる人に会うことがあれば、必要最小限の会話しかしないような人に出会うこともあります。

そのほかにも、こちらが下手に出ているのをいいことに横柄な態度を取る人や、自分の不満を周囲の人間に当たり散らすような人間もいます。こういった人間に会ってしまうと、非常に神経を使ってしまいます。場合によっては、自分の仕事に悪影響が及ぼされる恐れもあります。

日常の業務に支障をきたさないためにも、こちらに対して暴言を吐いたり突っかかってきたりするような人間がいたら、その迷惑行為を直ちにやめてもらわなければなりません。

しかし、そのような人間に対して適切な対応をするためには、こちらができるだけ冷静でいられるようにしておく必要があります。

そこで、相手に不当な言葉を浴びせられたとき、落ち着いて対処するための心構えや方法について解説します。

人は「ペーシング」と「ディスペーシング」を使い分けている

普段の生活において、他人が話しかけてきたとき、人はその相手に同調するような形で返事や反応をします。このように、相手の行動に対して、それに同調する形で応じることを「ペーシング(同調行動)」といいます。

例えば、相手が笑顔で話しかけてきたとき、こちらも笑顔で対応しようとします。また、相手が悲しそうな目で話しかけてきたら、こちらは不安げな顔で応対します。そして、相手が怒っていたときには、こちらはびっくりして相手に対して身構えてしまいます。これらはすべて、ペーシングにあてはまります。

一方、他人が話しかけてきたときに、それに一切同調しないように対応することを、「ディスペーシング(反同調行動)」といいます。

例えば、相手が笑顔で話しかけてきたときに、こちらが悲しそうな顔で相手の顔を見れば、相手は「何があったんだろう」と思いつつ、こちらの顔色をうかがいます。また、相手が不安そうな顔をしているときに、こちらが相手に対して「そんな顔をするな!」と檄(げき)を飛ばせば、相手はびっくりして表情を変えます。

これらはすべて、ディスペーシングにあてはまります。

私たち人間は、その場の状況や現在の自分の心理状況などで、ペーシングとディスペーシングを使い分けているのです。

ディスペーシングによって、相手の不当な暴言を中断させる

他人から急に怒鳴りつけられた場合、余程度胸のある人でもない限り、身構えて萎縮してしまいます。すると、怒鳴っている相手はさらにヒートアップし、こちらに暴言の集中砲火を浴びせてきます。実はこの状態は、こちらが相手に対してペーシング(同調)している状態になります。

つまり、相手の罵声によってこちらが委縮すればするほど、相手は勢いに乗って、こちらに対して余計に暴言を吐くようになってしまうのです。この場合、相手に不当な言いがかりをやめてもらうように仕向けるためには、何とかしてこちらがディスペーシングの状態になる必要があります

具体的な例としては、相手が一方的に言葉の暴力をふるってきているときに、こちらは相手の目を見て冷静な顔でいるようにします。そして相手に対して、「落ち着いてください」、「静かにしてください」と言い、相手に冷静さを取り戻すことを要求します。

ただ、これを実際に実行するためには、自分自身に度胸をつけておく必要があります。言葉でいくらわかっていたとしても、自分がその状況に慣れていなければ、相手に暴言を浴びせられたときに委縮してしまいます。

また、怒鳴られたときに身構えてしまうのは、人が本能的にとってしまう行動です。そのため、実際に暴言を吐く相手に対して毅然とした態度を取れるようにするには、何とかしてそれに適した状態に自分をもっていく必要があります

相手の暴言に対応できるように、自分の状態を整える

相手に罵声を浴びせられたときには、まず、お腹いっぱいになるまで息を大きく吸い込みます。次に、少しずつ息を吐き、それに続いて深呼吸を行います。

その後、強張った体から力を抜きます。そして、目を細くするような意識で、相手の顔にピントを合わせないようにしつつ、相手の顔を眺めます。

ここまでの動作を行うことで、緊張した脳をリラックスするように仕向けることができます。また、この動きに慣れることで、ここまでの一連の動作を瞬時に行えるようになります。

また、自分が冷静さを取り戻すまでは、黙ったままでも問題ありません。そして、自分が落ち着いた状態になったところで、相手に対して毅然とした態度を取るようにします。これによって、相手はこちらに対して暴言を吐きづらくなります。その結果、適当なところで相手は引き下がります。

このように、相手が不当な言いがかりをつけてきたときには、自分を冷静な状態にし、相手に毅然とした態度を取ることによって、相手の勢いを弱めることができます。それによって、相手は暴言をやめ、引き下がるようになります。

また、相手に暴言を吐かれたときに冷静でいられるようにするためには、経験や訓練を積んでいくしかありません。そのため、相手の威圧感に飲まれないためには、気の合う友人や同僚に協力してもらうなどして、胆力を鍛えておくことが大切です。

逆質問によって、商品への悪質クレーマーを撃退する

それでは、単純に態度だけを変えればいいのかというと必ずしもそうではありません。相手に対して適切な質問をすることも重要です。

人として生きていく以上、さまざまな人に出会うことがあります。例えば、気の合う人に会うことができれば、友人になることができます。また、知識が豊富な人に会えば、いろいろと勉強になる話を聞くことができます。その一方で、こちらに因縁をつけて突っかかってくる人に会えば、とても嫌な思いをすることになってしまいます。

また、社会人としてビジネスを行う場合、こちらに多くのお金を投下してくれて、さらに商品やサービスに喜んでくれるお客様だけに全力で対応していきたいと考えます。しかし、ときには悪質クレーマーとの不毛なやり取りに労力を割かなければならない場合もあります。

しかし、悪質クレーマーが言う不当な要求や暴言に付き合っていては、会社に多くのお金を使ってくれる優良顧客への対応に支障をきたす恐れがあります。そのため、悪質クレーマーの執拗な言葉攻めを受けたら、それをできるだけ早く止める必要があります。

相手の不当な要求を、逆質問によって止める

悪質クレーマーのなかには、遠回しな言い方で金品を要求しようとする者がいます。具体的には、「どうしてくれるだ」や「誠意を見せろ」などの言い回しで、こちらが責任を負うように誘導しようとするのです。

もちろん、これに応じなければお金を出す必要はありません。しかし、会社の業務に支障をきたさないためには、この状況を直ちに打開する必要があります。

このような、「こちらに責任を取らせようとするタイプの悪質クレーマー」に対する適切な対応方法の1つとして、「逆質問」があります。つまり、相手の言葉に対して、常に質問をかぶせていくのです。例えば、悪質クレーマーからの電話を受けた社員が対応する場合、以下のように悪質クレーマーとの会話を進めていきます。

悪質クレーマー:そちらのせいで、私は大変気分を害しました。どうしてくれるんですか?

社員:「どうしてくれるんですか」と言われましても困ります。お客様は具体的にどのようにしてほしいとお考えでしょうか?

悪質クレーマー:あの、つまり、そちらの誠意を見せてほしいんですよ。わかりますよね。

社員:申し訳ございませんが、全くわかりません。具体的にお話しくださいますでしょうか?

悪質クレーマー:……。

このように、相手の不当な要求に対して、こちらからも質問をすることによって、悪質クレーマーは言葉に詰まるようになります。これは、人間の性質によって起こる現象です。

人は、誰かから質問を受けると、「その質問に答えなければ」と無意識のうちに判断します。そのため、悪質クレーマーは会話を続けにくくなったわけです。

悪質クレーマーが、要求を直接言えない理由

さらに、その他の要因として、「その悪質クレーマー自身が、会社に対して要求内容を言えない」ことがあげられます。その理由は、こちらに金品などを要求すれば、その悪質クレーマーに恐喝罪や脅迫罪が適用されるからです。そのため、悪質クレーマーはこちらに要求を突きつける形にならないように言葉を慎重に選んでいます。

そして、先ほど説明した逆質問によって、悪質クレーマーはさらに言葉選びに悩むことになります。その結果、先ほどの例のように、悪質クレーマーは黙り込むようになるか、向こうから電話を切るようになります。

このとき、相手が長い間沈黙するようであれば「お答えいただけないようなので、申し訳ありませんが電話を切らさせていただきます」と言って、一方的に電話を切るようにしましょう。

また、悪質クレーマーが、恐喝罪や脅迫罪のことを知らずに要求を突きつけてきた場合を考え、電話対応をする際には、必ず通話内容を録音するようにしましょう。そして、実際に相手から金品を要求された場合、それを証拠として残しつつ、直ちに警察に通報するようにしましょう。

このように、こちらに商品に対する不当な要求をする悪質クレーマーに対応する場合には、逆質問をするようにしましょう。そうすることで、相手は言葉に詰まり、会話を続けられなくなります。

悪質クレーマーへの不毛な対応を速やかに終わらせれば、その分だけ会社の業務に専念できます。

これによって、会社に多くのお金を使ってくれる大切な優良顧客にしっかりとしたサービスを届けられるようになります。そして、こうした努力を続けていくことで、会社はさらに発展していきます。

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