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世の中のマーケティング形態を大きく分けると、B to CとB to Bに分類することができます。B to Cは、一般顧客に対して商品やサービスを販売するなどの「企業と一般顧客の取引(Business to Consumer/Customer)」を指します。一方B to Bは、ある企業が別の会社に対して商品やサービスを販売するなどの「企業同士の取引(Business to Business)」を指します。

B to Bのマーケティングを行う際に重要視するべきものに、「相手の企業に頼られる存在になる」ことがあげられます。つまり、「取引先の企業が良い成果を出すためには、あなたの存在が不可欠だ」という状況を作り出すようにします。これにより、あなたは相手の企業が存続する限り、永続的に収益が発生するようになります。

このことから、B to Bのビジネスに取り組む場合には、取引先に必要とされる存在になることが極めて重要だといえます。そして、この状況を作り出すためには、そのための正しい考え方と方法を知った上で、適切な努力を実践する必要があります。

そこで、相手の企業にとって必要な存在となったり、ジョイントベンチャーとして一緒に組んでビジネスを行ったりするときの考え方と方法について、より詳しく解説していきます。

頼られるためには、まず選ばれる存在でなければならない

B to Bのビジネスにおいて、自社が取引先にとって不可欠な存在となるための条件の一つとして、「相手の企業から選んでもらえる状態である」ことがあげられます。この状況を達成できていなければ、そもそも相手の企業と協力してビジネスを進めることができません。

他社から選ばれる存在になるためには、相手の企業に対して、自社商品やサービスを使うことによって得られる価値(ベネフィット)をしっかりと伝えることが重要です。

B to Bにおける、相手のベネフィットになるものとしては、利益やコスト削減などがあげられます。これらに貢献できることを取引先に対して明確に示した上で、実際に成果を出さなければなりません。

それに加えて、見せ方をずらすことで競合との差別化を図り、「この商品(サービス)を買うなら、あなたの会社以外にはない」という状態にすることも重要です。なぜなら、他社との差別化がされていない場合には、より安い価格で取引できる会社が選ばれてしまうからです。これでは、不毛な価格競争に巻き込まれてしまい、会社が疲弊していってしまいます。

自分だけの強みを発揮することが重要

この事態を避けるため、競合他社とは異なる見せ方で差別化するようにしましょう。これにより、自社独自の市場を切り開くことができ、競合の動きに悩まされずにすむようになります。

こうした正しい努力を適切に行うことによって、ようやく他社から選んでもらえるようになります。そして、他の企業から選ばれる存在になったときには、さらに取引先に頼られる存在になることを目標として、ビジネスに取り組むようにします。

相手の企業にとってなくてはならない存在になる方法

取引先にとって不可欠な存在になる方法として、「自社の商品(サービス)の販売に加えて、相手の企業のマーケティングを助ける」ことがあげられます。つまり、自社の商品(サービス)を相手のビジネスに組み込んだ上で、取引先のコンサルティングを行うようにするのです。

例えば、あなたが卵を飲食店向けに販売する会社を運営していたとします。さらに、取引先の飲食店の売り上げが伸び悩んでいたと仮定します。このときあなたは、自社で扱う卵を相手に売ることに加えて、その飲食店の経営を立て直す手伝いをする必要があるのです。

具体的な例としては、「自社の卵を使った新商品の提案」「卵を使ったメニューをマニュアル化し、誰でも調理できるようにする」「自社の卵を使った、新しいビジネスモデルの提案」などがあげられます。このような提案や取り組みによって、取引先の飲食店に対し、不可欠な存在になるような差別化を図りつつ、経営の立て直しを手助けします。

これによって、あなたは取引先の飲食店から感謝されます。その結果、取引相手の飲食店のビジネスに貢献したあなたは、取引先にとってなくてはならない存在になるのです。

このように、取引相手にとって必要な存在となるためには、あなたの商品やサービスの販売だけでなく、取引先のマーケティングを補佐することが重要になります。そして、あなたの努力によって相手の会社の業績が良くなった場合、取引先はあなたに対して恩義を感じてくれます。その結果、あなたと一生のお付き合いをしてくれるようになるのです。

これにより、取引先が存続・成長し続ける限り、あなたの売り上げが永続的に伸び続けるようになります。

他社と組んでビジネスを加速させる

なお、相手先の企業と一緒に成長するということは、言い変えれば「一緒に組んでビジネスを行っている」ことになります。

中小企業や個人事業主がビジネスを大きく拡大させたい場合、他社と提携することを考えることが大切です。なぜなら、少ないコストで相手の経営資源を借りることができるからです。そして、会社同士が互いの利益のために協力し合って事業を進めることを、「ジョイントベンチャー」といいます。

ジョイントベンチャーを行うことで、たとえ規模が小さい中小零細企業であったとしても、自社のビジネスを大きく拡大させることができるようになります。

しかし、ジョイントベンチャーを行うためには、そのための正しい考え方と方法を採る必要があります。そこで、ジョイントベンチャーを実践するための思考とその手法について解説していきます。

組みたい相手を見つけ、ジョイントベンチャーを試みる

自社と競合にならない会社や個人事業主が存在する場合、その会社(人)と組むことを考えてみてください。これによって、少ない営業経費で売り上げを伸ばすことができたり、思わぬ収益を手にすることができたりします。

例えば、あなたが歯磨き粉を作る工場を経営していたとします。このとき、近所にたくさんの患者が集まる歯科医院が存在していたと仮定します。そして、あなたが歯科医院と組んで利益を増大させたい場合、その歯科医院の経営者に対して、以下のような話を持ちかけるようにします。

わが社の歯磨き粉はさまざまなお客様に選んでいただいております。そこで、あなたの歯科医院で、わが社でつくった歯磨き粉を患者さんに勧めてください。こちらの商品の納入はすべて当社で行いますので、御社には輸送費や人件費などの経費は一切かかりません。

もし、そちらの患者さんがわが社の商品を買ってくれた場合には、その利益を御社と当社で折半していただけませんか。それ以外の利益については、一切いただきません。

このような提案をした上で交渉を進めていけば、たくさんのお客様に支持されている歯科医院と組むことが可能になります。この場合、あなたは歯科医院に歯磨き粉を置かせてもらうだけで大きな収益を上げることができます。

もちろん、実際に他社と組む場合には、契約書を交わした上で、相手の企業が不正を行えないように準備しておく必要があります。

こうした懸念はあるものの、自社の力だけでなく、他社の力を借りることによって、少ない労力でビジネスを発展させていくことができます。その結果、お互いの利益をさらに大きくすることができます。

相手のメリットを示すことで、ジョイントベンチャーを成功させる

他社とのジョイントベンチャーを考える場合に意識すべきこととして、「自社と組むことで得られるメリットをはっきりと示す」ことがあげられます。具体的に言うと、相手に対して「リスクなしで儲かること」を伝えるようにするのです。

先ほどの歯磨き粉販売の例では、ジョイントを考えている歯科医院に対して、「自社の商品を置かせてください。当社の商品の納入はこちらですべて行います。そして、商品が売れたときにだけ、その分の利益を分け合いましょう」と提案していました。

この場合、相手の歯科医院にかかる手間としては、取引相手の歯磨き粉をさりげなく患者に勧めることと、その歯磨き粉を置くためのスペースを空けるくらいですみます。

その一方で、仕入れる手間やコストがかからない商品を扱うことができる上に、取引先の歯磨き粉が売れた分だけ利益が出ます。つまり、リスクなしで大きな成果を出せることになるのです。

双方にとってメリットのある提案をする

そして、相手にとってデメリットがなく、大きな成果が得られることを説明して相手を納得させることができれば、実際に他社とジョイントすることができるようになります。そして、お互いのビジネスをさらに拡大させていくことが可能です。

もちろん、相手のメリットを考えつつも、こちらに利益が出るような提案をしなければなりません。

先ほどの歯磨き粉販売の例でいえば、仮に条件が「売上の7割を差しあげます」となると相手側は非常に喜ぶものの、こちらの利益がほとんどなくなってしまいます。このようなことにならないためにも、両者にメリットがある提案をするように注意してください。

このように、他社とジョイントする場合には、双方の利益になり、なおかつ相手にとってリスクがない提案をすることが大切です。これによって他社と組むことができれば、少ないリスクで大きな成果を得られるようになります。

他社との契約時の注意点:契約書で不正を防止する

ただ、他社と組むときは契約書を結ぶことが多いです。このとき、どのような点に注意すればいいのか把握しておかなければいけません。

そして、他の企業や個人事業主と組む場合の注意点として、「提携した企業や個人事業主が不正を起こさないように配慮する」ことがあげられます。具体的には、契約書を交わしたり、他社の動向を把握したりする必要があります。

しかし、実際に不正が起こらないようにするためには、契約書の文面をしっかりと作り込むことが重要になります。さらに、相手の行動をチェックするにしても、適切な方法を採らなければ効果が薄いです。

そこで、「他社と組む場合の契約書の作り方」と「他社の不正を防止するためのシステムの構築法」について、それぞれ解説していきます。

契約書の準備の仕方

実際に契約書を作成する場合、必ず弁護士か司法書士に相談して取り組むようにしてください。なぜなら、自分よりも法律に詳しい弁護士(または司法書士)に頼んだ方が、より効果的な契約書に仕上げることができるからです。

確かに、法律の専門家である弁護士や司法書士に依頼するのは、それなりに多くのお金が必要になります。しかし、このときのお金をケチって契約書を作ってしまうと、効果のない残念な契約書になってしまう恐れがあります。これでは、相手の不正を防ぐことができず、自社の利益を大きく損ねてしまう可能性が高くなります。

このことから、たとえ多くの費用がかかったとしても、必ず法律の専門家に依頼して契約書を作成するようにしましょう。

契約書に記載すべきこと

契約書に含めておくべき内容として、「不正を行ったときの罰則規定」があげられます。具体的に言うと、取引先が不正を犯した場合に、相手がこちらに払うべき罰金について記載しておくのです。

例えば、あなたが「転職希望の看護師を転職支援会社に紹介するビジネス」を行っていたとします。そして、取引先の転職支援会社との間で、「紹介した看護師1人につき、5万円の報酬をもらう」という契約を交わしていたと仮定します。

この場合、契約書に「過少申告があった場合、本来もらうべき報酬の10倍の罰金を支払う義務を負う」などと書いておくことが重要になります。

このようにしておくことで、取引先の転職支援会社は「不正を犯したら大変なことになる」と感じます。そして、「不正を犯さないように注意しよう」と考え、誠実に対応してくれる可能性が高くなります。

また、このような契約書を用意したとき、取引先の経営者によっては「印鑑を押すのが怖いのですが⋯⋯」と言い、判子を押すのをためらうかもしれません。そのような場合には、以下のように話を進めていくようにします。

取引先:「10倍の罰金を支払う」の文面があると、印鑑を押すのが怖いのですが⋯⋯。

あなた:社長、まさかとは思いますが。不正を行おうなどとは思っていませんよね?

取引先:とんでもない! 不正をするつもりはありませんよ!

あなた:そうですよね。それなら印鑑を押しても何の問題ありませんよね。

取引先 :まあ、確かにそうですよね⋯⋯。

このように話を持っていくことで、罰金についての記載がある契約書であっても、取引先に印鑑を押してもらうことができます。

他社の不正を見抜くための仕組みを作る

契約書を交わすことは重要ですが、それだけでは不正を完全に防止できない可能性があります。そのため、他社の動向をチェックできるようにしておく必要があります。これにより、相手が不正を行えないような状況を作り出すのです。

例えば、あなたが「リフォーム工事を依頼したいお客様」を施工業者に紹介するビジネスをしていたとします。そして、施工業者との間に、「売上の10%を紹介者に支払う」という契約を交わしていたと仮定します。

この場合、あなたは紹介したお客様に対して、アンケートを依頼することが重要です。具体的に言うと、「成約したかどうか」と、「成約した場合の料金」を記載するアンケートをお客様に送付するのです。

もちろん、それらの項目だけではアンケートとしては不自然です。そのため、「サービスの感想」や「業者の対応の評価」など、いくつかの項目を含めておくようにします。

アンケートを実施した後は、取引先施工業者に対して「御社のお役に立てると思い、独自に調査しました」とだけ伝え、「成約金額まで含めてすべてを記載したアンケート用紙」をその取引先企業に渡します。

これにより、取引先の企業は「成約した場合の金額を知られているから、不正出来ないな」と認識します。そのため、相手企業の不正を、ほぼ完全に阻止できるようになります。

このように、他社と組む場合には、必ず不正を防止するための措置を講じなければなりません。なぜなら、あなた自身の利益を大きく損なう恐れがあるからです。あなたの会社を守るためにも、効果的な契約書を活用し、他社が不正出来ない仕組みを作るようにしておきましょう。

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