コピーライティング

理由を付けて高額商品を売るカチッサー効果(固定的動作パターン)

商売をするのであれば、当然ながら利益を生み出さなければいけません。このとき、売上を出すために多くの人は値下げを考えます。

ただ、値下げ戦略はバカでも考えられる行為です。利益を大幅に圧迫することになるため、今すぐやめなければいけません。それよりも、「どうすれば勝手に商品が売れていくシステムを作れるか」を考えましょう。

それでは値下げをすることなく、高額な商品を販売するには何をすればいいのでしょうか。この一つの方法として「理由を付ける」ことがあげられます。なぜ、そのような値段になっているのか説明するだけで商品が売れるようになります。

ここでは、高額商品を販売するための方法について解説していきます。

高価格商品は無条件で「品質が高い」と思いこむ

生き物は特定の刺激を受けたとき、それに対して規則的な行動を取る性質があります。例えば、動物のオスが同じ種類の動物のメスを見つけた場合、そのメスに対して求愛行動をとります。また、自分の子供に外敵が近づいてきた場合には、その生き物に威嚇(いかく)行動を取って追い払おうとします。

このように何らかの刺激を受けた場合、それに対して決まったパターンで示される行動のことを、「固定的動作パターン」といいます。固定的動作パターンは本能行動とも呼ばれ、心理学ではカチッサー効果ともいわれます。

・人間にもカチッサー効果が当てはまる

重要なのは、カチッサー効果(固定的動作パターン)は人間にも当てはまることです。

有名なことわざの一つに「安物買いの銭失い」というものがあります。このことわざの意味としては、「安い商品は品質が悪いため、低価格のものを買うと修理費や買い替えなどで結果的に多くのお金を失う」というものです。

その一方で多くの人は、高いものは品質が良いと無条件で考えてしまいがちです。例えば、化粧水を購入する場合、ドラックストアなどで購入できる安いものよりも、通販番組で紹介される高額のもののほうが、さらに肌に効くような気がしてしまいます。

また、デパートで30%オフなどの割引で売られているシャツよりも、有名ブランドが売り出している高額なシャツの方が、生地が良くてデザインが優れている気がします。

このように、「高額なものは高品質である」と無条件で考えてしまうことが、私たち人間に働いている固定的動作パターンなのです。

値段の区別がつかない商品

実際に世の中には、値段が曖昧な商品が数多く存在します。その例として、お金持ちの方が身につけているような高級時計や指輪があげられます。

これらのうち、仮に高級時計を購入するとしたときに、「100万円の高級時計」と「300万円の高級時計」の2つがあった場合、この2つの高級時計の間になぜ200万円もの差があるのか分かるでしょうか。

高級時計の専門家であれば、200万円の差額について説明できるのかもしれません。しかし、少なくとも高級時計の知識がない人には、まず分からないでしょう。仮に、これらの高級品の値段にそれぞれ50万円上乗せしたとしても、その高級品に精通していない人であれば、「こういうものなのかな」と思い納得してしまいます。

このことは、お金持ちが買うような高級品に限りません。一般家庭で手に入れられる商品でもあてはまります。

例えば、スーパーなどで売られている1個200円の梨と、お取り寄せでのみ購入できる1個600円の梨があり、両者の値段が伏せられた状態で並んでいたとすれば、果たして区別できるでしょうか。

この場合もその果物について熟知している人でない限り、区別することはできません。しかも安いものより高いものの方が、なんとなく品質が良いような気がしてしまいます。

商品に関する知識がない人の場合、人は商品の品質を値段から判断します。これはすでに述べたように、私たち人間に「値段が高いものは品質が良い」と無条件で考えてしまう固定的動作パターンがあるために起こるのです。

高額商品を販売し、収益を増大させる。

「高いものは高品質」という人間の固定的動作パターンをうまく活用することで、ビジネスを大きく発展させることができます。

例えば、ダイエットサプリメントを販売している場合、既存の商品のほかに、その商品よりも品質が良い高額なサプリメントを販売するようにします。

サプリメントについての知識がない人でない限り、既存の商品の値段と高額商品の値段に差がある理由は分かりません。そのため、一般のお客様の何人かは「高い方が効きそう」と考え、高額商品に切り替えてくれるようになるのです。

もちろん、意味なく価格を高くするのではなく前述の通り高品質にします。この戦略で成功しているサプリメントとしては、葉酸サプリが有名です。

葉酸サプリメントには胎児の奇形を防止することが広く知られており、厚生労働省や産婦人科学会も服用を勧めています。ただ、ドラッグストアなどで売られている安い葉酸サプリメントは添加物が入っており体に悪いです。

そこで、多くの妊婦さんは「高品質の葉酸サプリメントを通販で購入する」ことを考えるのです。要は、「葉酸サプリメントは値段が高くないと売れない商品」となっているのです。

他にも、なぜフェラーリなど1,000万円以上するスポーツカーが売れるのでしょうか。この理由は単純であり、値段が高額だからです。もし、これが100万円ほどの車ならば確実に売れません。

富裕層がステータスのために保有するのが高級車です。これと同じように、値段を非常に高額にするだけで、ビジネスで商品が圧倒的に売れるようになることは多いのです。

理由が付いた要求には応じやすい

ただ、どれだけ高品質な商品内容にしたとしても、単に値段が高いだけでは売れません。理由をつける必要があります。

私たち人間に働く固定的動作パターンのもう1つの例として、「理由をつけて頼まれると承諾しやすい」ことがあげられます。理由を加えるだけで、こちらの要求を相手に聞き入れてもらうことが可能になるのです。

人に何かを依頼するとき、普通に頼んだだけでは相手が応じてくれる可能性は低いです。例えば、コピー機を使うための順番待ちをしているとき、自分よりも前にいる人に対して「順番を替わってくれませんか」と頼んだとしても、相手に嫌な顔をされるだけで終わってしまう可能性が高いです。

一方、何らかの理由をつけて依頼した場合、相手が順番を替わってくれる可能性が高くなります。例えば「急がなければならないので、順番を替わってくれませんか」のように、理由を付け加えて相手に頼むのです。

さらにいうと、より詳細な理由にすれば成功確率は高まります。例えば、「14:00までの提出期限の書類があって、10枚だけコピーが必要です。時間まであと30分ですが、いますぐコピーすれば間に合うので替わってくれないでしょうか」と伝えます。こうした頼み方であれば、ほぼ100%に近い確率で承諾してくれます。

理由になっていなくても、人は要求を受け入れる

なお、実は「急がなければならないので」という正当な理由に限らず、理由として添える言葉に「~ので」という部分が含まれていれば、たとえ理由になっていない言葉であっても依頼に応じてもらいやすくなります。

例えば、コピー機を使うため順番待ちで、自分より前にいる人に順番を替わってほしい場合、「急がなければならないので、順番を替わってもらえませんか」ではなく、「コピーをとらなければならないので、順番を替わってもらえませんか」と言ったとします。

このような支離滅裂な依頼であっても、高い確率で順番を替わってもらえることが研究で実証されています。

そのため、他人に何かを依頼する場合に付け加える理由は、「~ので」という言葉が含まれていれば何でもよいことが分かります。

ただ、これらの結果は常識の範囲内でのみ有効な方法です。例えば、何十枚もコピーをする場合であれば、さすがに承諾してもらえません。一方で、3枚などの少ない枚数であれば応じてもらえる可能性が高まります。

理由があって高価な商品を販売する

ここまでのことを理解したうえで、あなたの商品・サービスを販売するときは必ず理由を付け加えるといいです。例えば、高級な日本酒を販売しているあるメーカーは、広告やWebサイトで次のようなコピーを使っています。

  • 日本の名水百選に選ばれている、〇〇川の源流からとった水だけを使用
  • 昔ながらの樽を使った製法で20年もの熟成期間
  • 厳選した新潟産のコシヒカリ一等米だけを使用

これらの理由を記すことで「それなら値段が高くても仕方がない」と思わせることができます。そうすれば、高級品であっても売ることができます。

販売者がこだわっている点を黙っていては、お客さんは当然ながら価格が高い理由が分かりません。そこで、できるだけ詳細な情報を積極的に発信するといいです。

もちろん、安い商品を求めている人にとって、上記のメッセージは届きません。しかし、中には高額品を手に入れたい人が必ずいるため、このような人だけを拾ってくればよいのです。

こちらが自信をもって良い物をつくり、さらにそれを伝えていくことができれば、商品を売るのはそこまで難しいことではありません。

・伝えなければ分からない

職人肌の人に多いのですが、「良い物」を作るだけではダメです。その商品を買って使ってみなければ本当の良さは分からないため、高級である理由を丁寧に伝えていかなければいけません。「どれだけその商品に価値があるか」という理由を述べていくのです。

そのためには広告を出す必要があるかもしれませんし、インターネットを活用して情報発信していくことも考えなければいけません。商品の価値をお客様に伝えてこそ、ようやくビジネスが動き始めるのです。いわゆるブランディング戦略であり、良さを伝えることでファンを作るように仕向けるのです。

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良質の客だけを引き寄せるビジネス手法

高品質商品に対して理由をつけて売れば、さらに優れた効果を生み出すこともできます。良質な顧客だけ来るようになるのです。

例えば次のような二つの広告であれば、どちらのコピーライティングが優れているでしょうか。広告のサイズや値段は全て同じであり、問い合わせや注文数もほぼ同じです。

  • えっ、コシヒカリがこの値段で! 10名様限定で5kgがなんと1500円
  • 無農薬コシヒカリ 全国品評会「金賞」 最高の美味しさ(送料無料)

最初のキャッチコピーであれば、「値段だけに反応して問い合わせしてくる人」がほとんどです。良質な客ではなく、リピートしてくれる確率は低いです。そのため、このような広告であると新規顧客を常に集め続けなければいけません。

それに対して、後者の広告であれば値段ではなく品質の高さを求めて問い合わせをしてくれます。高品質であるほど満足してくれるため、リピートしてくれる可能性は高いです。

薄利多売の大企業が行うマーケティングであれば低価格戦略でも問題ないですが、中小企業や個人が同じ低価格戦略だと、値下げによって倒産への一歩を踏み出すだけになります。

まずは、「安くしなければ売れない」というイメージを変えなければいけません。安くても売れない商品は売れませんし、高くても飛ぶように売れる商品はいくらでもあります。

ビジネスにおいて値段は関係ない

そもそも、値段の高い安いは関係ありません。例えば、多くの人は1万円のボールペンを高いと思いますが、そこにダイアモンドが付けられていれば急に「安い!」と考えて欲しくなります。他にも、1万円の皿は高いと思いますが、人間国宝が作った最後の一皿であれば値段が跳ね上がります。

しかし、たとえ1,000円の商品であったとしても、100円の価値しかないものであれば誰も欲しくありません。当たり前のことを言っているように思いますが、要はこの思考ができるだけでビジネスが飛躍的に伸びます。

つまり、商品に圧倒的な付加価値をつけた上で、相手が思っている値段よりも安い価格で提供すれば良いのです。

たとえ100万の商品であったとしても、「これだけの素晴らしいサービスがついて100万なら安くないか」と思わせることができれば、勝手に売れていきます。高級時計やフェラーリがこの典型例です。

単に安いことをアピールするのではありません。商品の付加価値を一番に押し出し、そこに高めの値段を設定するのです。値段は高いかもしれませんが、商品の内容から考えれば激安ということです。

こうすれば、商品の価値を理解してくれる上客だけが集まってくるようになります。こうしたビジネスを展開していけば、リピート販売だけで商売ができるようになるため、これほど楽なことはありません。

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理由をつければ、低額商品でも納得してくれる

ちなみに、高額商品に限らず価格の安さで勝負をするときも理由を付ける戦略が通用します。

前述の通り、商品には適正価格というものがあります。安すぎる商品というのは、逆に信用されません。あなたであっても、例えば一戸建ての家が1,000万円以下で販売されていれば、欠陥住宅だと思って購入を躊躇するはずです。安すぎる商品は、お客さんに不安しか与えないので逆効果です。

そこで、安い理由を詳細に述べていく必要があります。例えば、以下のような感じになります。

【高いと思われる住宅を1,000万円以下で手に入れることは可能です】

わが社の強みは、「住宅の無駄な部分を省いて簡素化を実現し、同じデザインの住宅を量産することで低価格化を実現した」ことにあります。

既に「家の型」が決められているため、お客様の細かい要望を聞き入れることはできません。リビングや洗面所など、家の配置を動かすことは難しいです。だからこそ量産が可能なのであり、1000万円以下の住宅を建てることが可能なのです。

ただ外観は質素であっても、住宅の品質自体は他と変わりません。必要な部分だけを残し、大幅なコストダウンを行うことで、お客様のマイホームを実現します。

このような理由があれば、少なくとも欠陥住宅ではないことをアピールできます。安い理由があることにお客さんは安心し、その理由に納得してくれる場合は進んで商品を買ってくれるようになります。「わけあり」であることを積極的に提示するのです。

これはスーパーなどでも同じであり、店内に「わけあり商品」と表示して野菜などを売っていることがあります。「形が悪い」「他よりも小さい」などの理由と共に陳列されている商品です。これをそのまま置いているだけでは売れませんが、「わけあり」と表示して理由を記載すると急に売れ始めます。

同じ値引きであっても、理由を述べてお客さんの「なぜ安くしても問題ないのか」という疑問に答えることができれば、低額商品を売るときの売上がかなり異なってくると認識しましょう。

心理学のカチッサー効果を営業やコピーで活用する

どのようにして高額商品(または低額商品)を販売すればいいのかについて解説してきました。このとき重要になるのは、心理学のカチッサー効果(固定的動作パターン)になります。要は、理由を述べる戦略だと考えるようにしましょう。

人は理由を聞いただけで納得し、動いてくれるようになります。しかも、このときは適当な理由でも問題ありません。また、より納得してくれる詳細な理由であれば高確率で承諾してくれるようになります。

そのため、営業販売の場面や広告でのコピーライティングを含め必ず理由を述べるようにしましょう。

どれだけ高品質で値段が高くても商品は売れません。それに見合う理由があるからこそ売れていきます。この事実を理解したうえで、適切な理由を付け加えることでお客さんに営業し、高付加価値の商品を購入してもらうようにしましょう。

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