コピーライティングでは、どれだけ読者に興味を持ってもらうのかが重要になります。このとき、特に「最初の見た目」はかなり気を付けなければいけません。
どれだけ優れたコピー文章を書いたとしても、中身を読んでもらわないとすべてが無意味です。多くの人はチラシを見ずにゴミ箱へ捨てますが、こうしたその他大勢のチラシのように見られもしないコピーライティングでは意味がないのです。
そうしたとき、文字配置やレイアウトで意識するべきものがZの法則とFの法則です。この2つを意識するだけで、マーケティングを実施するときの反応率が大幅に上昇するようになります。
それでは、具体的にどのようにして読まれるコピーライティングのデザインを仕上げるようにすればいいのでしょうか。ここでは、「Zの法則とFの法則を活用して効果的なチラシ・広告を作る方法」について解説していきます。
大まかに内容を確認するZの法則での視線
何も考えずに配置するデザインほど、売れないものはありません。売れるチラシや広告、看板はすべて理由があり、戦略的に考えられています。このとき、必須となるのがZの法則です。
Zの法則とは、「読み手が文章などをおおまかに確認する際に、視線がZを描くように動く法則」のことを指します。
実際のところ、最初から「内容を熟読しよう」と考えて広告を読み始める人はいません。そのため、お客さんが広告を大まかに確認したいとき、その内容が頭に残りやすくしなければなりません。このときZの視線の動きに沿うように文字や画像などを配置することで、その内容を理解しやすくなります。
Zの法則が活用されている実例としてはAmazonが頻繁に用いられます。Amazonのトップページでは、Zの法則を意識した配置になっています。以下が実際のWebサイトであり、赤い線はAmazonのトップページに訪れたお客さんの視線の動きを表しています。
このように、トップページに訪れた読者が「Zのような目線を描くことを想定したページ」に仕上げることで、お客さんはスムーズにページを読み進めるようになります。またお客さんは自分が気になった商品のところで視線を止め、その商品の説明ページに移動するように仕向けています。
Webサイトや遠くから眺める看板・ポスターなど、大まかに内容を確認させるときは必ずZの目線となるようにデザインを仕上げなければいけません。そうでないと、そもそも読まれないからです。
パワーポイントのプレゼンや資料でも効果的
このとき重要なのは、看板やポスターなどに限らず、あらゆるものにZの法則を応用できるという事実です。人がザックリと内容を確認する場面であれば、いろんな場面でZの法則を取り入れるようにするといいです。
例えばパワーポイントを活用してプレゼンをしたり、資料を作成したりするとき、聴衆や読者の目線がZになるように意識した内容にしましょう。例えば、以下のようになります。
多くの人はこれを無視して、好き勝手に文字やイラストを配置します。そのために分かりにくい資料が完成されます。
例えば公的機関が作る資料はどれも乱雑になりやすいですが、以下はダメな資料の典型例になります。
出典:法務省民事局
このように、何の考えもなしに配置しているだけであり、読者としてはどのように目線を動かせばいいのか分かりません。
ただ、意外とこうした資料を作ってしまう人は多いです。そこで、Zの法則を意識的に取り入れることを考えましょう。
Fの法則でじっくり読ませる
一方でFの法則も存在します。Webサイトのトップページや看板、パワーポイントの発表資料など大まかに内容を確認するのではなく、じっくりと読ませるときにFの法則を活用します。人が広告をじっくりと読む場合、人の視線はアルファベットのFを描くように動くのです。
実際、Amazonの商品販売ページはZではなく、Fの法則を意識した配置になっています。以下がAmazonでの商品説明ページです。
このように、Fの法則を取り入れることで、お客さんに商品説明をじっくりと読んでもらうことができます。そうして説明内容に納得したお客さんは実際に商品を購入することになります。
本当の意味で商品を売り込む場合、Zの配置ではダメです。そうではなく、Fの文字になるような目線の配置にしなければいけません。
マーケティングでのレイアウトでZとFを取り入れる
そこで、実際の広告デザインやレイアウトを考えるときなど、マーケティングを実施する場合はZの法則とFの法則の両方を取り入れるようにしましょう。
例えば私の場合、ビジネスセミナーを開催して参加者を募集することがあります。このとき、冒頭部分はZの法則を取り入れるようにしています。セミナー参加者募集ページについて「じっくり内容を読もう!」と考えてページを訪れる人はいないため、最初は内容をザックリと記すのです。
ただ、こうしたキャッチコピーを記した後は詳細な説明を加えることになります。このとき、Fの法則を意識したレイアウトにしています。
以下が実際の内容です。
お客さんが反応するコピーライティングを仕上げ、マーケティングするには正しく使い分ける必要があります。
世の中に存在する広告のほとんどはZの法則とFの法則を意識して作られています。これらの法則にしたがった配置を意識して広告を作成することで、お客さんの頭の中に広告のオファーの内容が刻み込まれるのです。
しかも、「概要を把握する場面」「じっくり読ませる箇所」での使い分けが上手です。
これらを理解したうえで、世の中の広告を確認してみましょう。世の中には、電車中吊りや雑誌、新聞など掲載が非常に高額になる広告が存在します。
例えば雑誌の見開きだと1ページ300万円以上です。ただ、そこに毎回出されている広告だと「それだけ高額な広告費を出しても元を取れている」ことが分かります。
これらの広告やチラシを見れば、どれもZの法則やFの法則を取り入れていることに気が付きます。
これは、単純にそのほうが売れるからです。読者の視線を理解したレイアウトに作り上げることで、読まれやすくなるのです。
多くの人は何も考えずに文字や商品を配置します。そこで、どのように文字配置や商品陳列を工夫すればお客さんにとって見やすくなり、売上上昇に貢献するのかを考えるようにしましょう。わずかな工夫で売上が倍になることもあるため、それだけZの法則やFの法則は効果の高いマーケティング手法といえます。
読者の視線を意識したレイアウトを実践する
コピーライティングを学べば、それだけで反応率が上昇するようになります。文字配置や商品陳列を工夫するだけで、売上がすぐに上昇するのです。こうしたマーケティングで重要な考え方がZの法則とFの法則です。
それぞれ、以下のようになります。
- ザックリ概要をつかませる:Zの法則
- 詳細を説明する(商品紹介ページなど):Fの法則
読者の視線を意識してデザインを考えることで、読みやすい内容の資料を作れるようになります。それだけでお客さんからの評価が上がり、結果として売れるようになります。
世の中には、商品を売るための戦略が存在します。そうした中でも、一般的なものの一つがZの法則とFの法則です。すぐに実践できるやり方であり、内容も難しくありません。そこで、あなたのビジネスに今回の法則を取り入れることで売上を伸ばすようにしましょう。
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