どうせ文章を書くのであれば、相手に伝わる分かりやすい内容を書きたいと多くの人が願います。それでは、具体的にどのような考え方で文章作成を行えば良いのでしょうか。

分かりにくい文章の代表として、専門用語で埋められた文章があります。執筆した専門家はすべて頭の中で理解していたとしても、読者は知識がないので理解できません。その結果、著者だけが満足する独りよがりの内容が完成されます。

ただ、これと同じようなことを多くの人が行っています。「これくらい分かるだろう」と思ってしまうため、結果として分かりにくい文章になります。そこで素人目線を入れることができれば、分かりやすさを向上できます。

底辺にレベルを合わせて話を行う

文章を書けるということは、必ず他の人よりも多くの知識をもっていることを意味します。単なる日記を書くにしても、その人の周りで起こった出来事は本人しか書けません。「本人の周辺で起こった出来事」に限定すれば、他の人よりも知識をもっているはずです。

そのため、文章を書ける人は全員専門家でもあります。素人ではないため、「これくらいは言わなくても分かる」と思って書いてしまうと、まったく伝わらない内容になってしまいます。例えば、以下のような社内向けの文章があるとします。

わが社の売り上げは今年になってようやく5億円を突破しました。これは、主力製品が好調だったためです。今後は他の製品を積極的に開発し、収益の柱を増やしていきます。

専門用語は出てきていませんが、書き手しか言いたいことが伝わらない内容です。まったく知識のない素人が見たとき、多くの疑問点が出てしまいます。

「売上5億円」といっても、他社の状況が分からないので、その数値が凄いのかどうか分かりません。前年度の売上も確認できないため、会社が成長しているかどうかも見えてきません。

主力製品も同様です。書き手は「社内の主力製品」を把握していたとしても、同じ社内にいる人全員が主力商品を理解しているわけではありません。また、なぜ他の製品の開発を行うのかも見えてきません。

このように、読者にとって「?」がたくさん出てくる文章は問題です。たとえ専門用語を使わなかったとしても、素人目線で見ると説明不足に陥っている箇所がたくさん表れます。

理解しにくい文章の特徴として、専門用語を上手に説明できていないだけでなく、「前後の関係まで含めて、丁寧に説明できていない」ことも頭に入れておかなければいけません。

「売上5億円」ではなく、「売上5億円(前年は3億円)であり、競合のA社は3億円、B社は4億円です」とした方が分かりやすいです。他の人が調べる手間をなくし、瞬時に自社の状況を把握することができます。

また、「他の製品を積極的に開発します」ではなく、「主力製品だけに絞ると、その市場が縮小したときのリスクが大きくなるので、他の製品を積極的に開発します」とした方が納得できます。素人目線で考えたときに頭の中で浮かぶ疑問に回答していくこと、分かりやすい文章になります。

教える側はゴールまで伝える

書くという行為は、教えることでもあります。文章によってあなたの知識や経験を残すことにより、それを読んだ人が新たな学びを得たり、指示通りに行動できたりします。

ただ、多くの人にとって、ゴールの見えない状態で教えられることはとても不安です。文章で教えられるにしても、「これを学んで何の意味があるのか」「この人の指示は本当に正しいのか」と思ってしまいます。教わる意味を見出していないため、これは仕方のないことです。

教える側にとっては、文章を読ませてその通りに行動させることの意味を完全に理解しています。しかし、読者(教わる側)はまったくゴールが見えていないため、文章に書かれている内容の意図までは認識できません。

そこで、最初に「文章通りに行動する意味」を教える側が理解させる必要があります。単に「この文章を読んで理解しておいて」と投げているようでは、部下は言うことを聞いてくれません。

例えば、社内研修を行うにしても、研修の内容だけでなく、わざわざ研修まで行う「目的」まで共有しなければいけません。今日の研修でどうなるのか、一週間後にどう変化するのか、一か月後にどう活かされるのかまで教え込んでいきます。そこまでして、ようやく意味のある研修になります。

素人はまったく知識のない状態です。知識ゼロの人にレベルを合わせて原稿を考えれば、誰でも理解できる内容になります。最終的なゴール(目的)やそれを達成するまでの道のりを示し、つまずくであろうポイントをすべて書き出し、それらを丁寧に説明すれば言うことありません。

意識としては、「何も知識のなかった過去の自分でも理解できる内容か」を考えましょう。まったく分からなかった過去の自分に向けて書けば、素人と同じ目線で考えられるようになります。

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