子供のころであれば、時間と共に誰もが成長していきます。義務教育によって強制的に勉強させられますし、友達と触れ合うことで人との関係について学んでいきます。部活動などのスポーツを通じて、上下関係や礼儀を理解することもあります。
ただ、大人になった瞬間に成長を止めてしまう人が大多数です。「給料が上がらない人」「時間に余裕がない人」「人脈が少ない人」などは全員成長をストップさせてしまった人です。これは「気が付かないうちに、その人が慢心しているからである」と言うことができます。
トップ選手がプロコーチを雇う理由
有名なプロゴルファーとして、タイガーウッズ選手が知られています。世界的な大会で何度も優勝しており、生涯獲得金額は1億ドルを突破しています。CM出演料など、そのほかの収入を合わせると考えられない数値になります。
このような現実を考えたとき、「タイガーウッズはプロゴルファーの中でトップ選手でしょうか?」という質問にあなたはどのように答えるでしょうか。普通の感覚をもっている人であれば、「その通り、タイガーウッズはゴルフの中でトップ選手です」と答えるでしょう。
ただ、タイガーウッズはずっとゴルフに関するプロのコーチを雇っています。この事実を知ったとき、何か不思議に思わないでしょうか。
そもそも、「ゴルフで1位に君臨し続けている選手が、他人からゴルフを学ぶことがあるのか」ということです。その人よりも上がいないため、教えられることは何もないはずです。それにも関わらず、彼はプロコーチを雇っています。これは、なぜだと思うでしょうか。
この答えは2つあります。一つは客観性です。同じようにプレーしていると、必ず体の軸がぶれてきます。第三者の目で見てもらうことで、これを修正してもらうのです。
もちろん、このときの第三者は一流のコーチでなければいけません。ダイヤモンドはダイヤモンドでなければ磨けないのと同じように、一流選手は一流のコーチを雇わなければいけません。
そしてもう一つは、タイガーウッズ自体が「ゴルフで自分は1位でない」と思っていることにあります。他にも凄い人たちがたくさんいると考えているため、学び続けることで常に成長したいと考えているのです。
トップと思った時点で成長が止まる
どのような分野でもいいですが、あなたは「自分がトップに君臨している」と考えた瞬間はあるでしょうか。その時点であなたの成長は止まり、あとは下がるだけです。学びを止めたとき、人の成長はストップするのです。
社会人であれば、外部機関のセミナーや同業者(または異業種)の交流会に参加できるチャンスはいくらでもあります。こうした機会があるにも関わらず、自ら申し込んで参加する人は圧倒的少数です。
こうした人は、自ら限界を決めて学びをやめているといえます。いまの現状に慢心してしまい、他人から何かを盗み取ろうという考えに至らないのです。
実年齢は60歳だが、中身が高校生レベルの人は現実に多いです。これは、それ以降に学びをストップさせているからなのです。
タイガーウッズのようなトップ選手であっても、常に学び続けています。それに対して、普通の人は学ぶこと自体を諦めているためにそれ以上は成長しません。
社会に出てある程度の経験を積めば、新人など下を見ればいくらでもあなたよりレベルの低い人たちがいます。そのような人たちと比べれば、あなたの水準は高いかもしれません。しかし、上を見ればいくらでもさらに凄い人たちがたくさんいます。そのため、本来は上だけを目標にしがみついていく必要があります。
こうした思考をもっていれば、たとえサラリーマンであっても、上を目指すためにセミナーに行くなど何かしら勉強するのが当然であるといえます。そうして、金銭的にも時間的にも豊かになっていきます。
実際に圧倒的な成果を出す立場になれば分かりますが、成功者といわれる人であるほどお金があるだけでなく、自由な時間をもっています。
「サラリーマンで忙しく給料が上がらない人」「起業して収益が伸びない人」「常に忙しく動き回っている人」などは、全員が例外なく学んでいません。「そのようなことはない」と思っていたとしても、一流の人が行っていることに比べると、勉強や行動の量が半分以下であることがほとんどです。
生きている以上は、常に勉強が必要です。自分の限界を決め、下のレベルにいる人たちに水準を合わせて慢心してはいけません。自分をトップだと思った瞬間に成長が止まるため、上だけを見続けて常に向上していく必要があります。