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書籍出版を考えたとき、「なぜ本を出す必要があるのか」を明確にしなければいけません。何も考えずに出版を考えるのであれば、正直にいうと本を出さない方がいいです。理由は単純であり、出版してもまったく儲からないからです。

小説家として活躍する場合は勝手ですが、金銭的な面で捉えると残念ながらほとんどの小説家は貧乏です。イメージとしては、ボクサーの世界チャンピオンがバイトをしながらその日暮らしをしているのと同じ状態だと考えてください。それだけ、印税では稼げません。作家として生きていくのは、相当な覚悟が必要になります。

それでは、なぜ多くの人は本を書くのでしょうか。それは、本を出版した著者としてのブランドを確立することにより、自身のビジネスを加速させることにあります。

本の出版というのは、印税で稼ぐために行うのではありません。ビジネス書や実用書などを出し、その本を売ることによって新たなお客様をつかんだり、取引先に信頼されたりするための道具になるのです。また、人材採用や社内マネジメントを良好にすることにもつながります。

集客ツールとして出版は有効

多くの人が出版する理由は、このように本を出すことが強力な集客につながるからです。しかも、見込み客に対して自動で営業をかけ、ファンになってもらうことができます。本を読んだ人があなたの言葉に感銘を受ければ、それだけであなたの商品やサービスを活用してくれる可能性が高まります。

こうして一冊の本が営業・販売促進ツールに化けるため、ビジネスである程度の成果を出した人の多くは本という形にすることを考えるのです。

本の出版は単なるブランディングに過ぎません。多くの人は「本を出すこと」をゴールとしますが、本来は違います。本を出した後、あなたのビジネスを加速させることを最終目的にして出版しなければいけません。そのため、ゴールを設定するようにしましょう。

そして、本を出すことによって圧倒的に儲かる仕組みを先に考えておくようにしておきます。

よくある間違いは、ビジネスでの実績がないのにも関わらず、本を出すことで一発逆転を考えることです。ただ、実際はそのように考えるのではなく、既に多くのお客様を抱え込んでいてかなり稼いでいる状態にしておかなければいけません。その状態で本を出すことで、さらにたくさんの優良顧客を引き寄せるようにするのです。

何もビジネスを実践していない状態で本が売れても、ビジネスモデルが乏しければあまり稼げません。ただ、しっかりしたビジネスモデルをあらかじめ組んでおけば、本による宣伝・集客効果によって、より大きなビジネスを動かせるようになります。

出版によって顧客リストを集める

お金を出してまであなたの書籍を買い、読んでくれた読者は強力な見込み客です。あなたの本が薄っぺらい内容であれば逆効果ですが、質の高いコンテンツを詰め込んだ本であれば、あなたのファンになってくれているはずです。そこで、そうした濃いファンの顧客リストを取得するようにしましょう。

顧客リストとは、簡単に表現すれば「個人情報」のことです。例えば、「名前」と「メールアドレス」を取得しておけば、その人に対していつでもメールマガジンを送ることができます。例えばセミナー案内をメールアドレスに流せば、セミナーに来てくれるかもしれません。

また、「電話番号」を取得すれば、そこへ電話営業することができます。強引な電話営業は嫌われますが、相手があなたのサービスを望んでいる場合は逆に感謝されます。

他にも、「住所」を取っておけばDM(ダイレクトメール)を送付できます。このように、個人情報を取得して管理することをリスト取りといいます。そこで、本の読者をリスト化するために、本にオファーを入れるようにしましょう。

例えば、オファーによって特定のウェブサイトに飛ばした後、「メールアドレスを入力・送信することで、動画講義を無料提供します」などのオファーをするのです。ここに集まってきたメールアドレスは、すべてあなたの本を読んでくれた濃い見込み客であることがわかります。そこにセミナー開催などの案内をすれば、高い反応率を示すはずです。

出版で人材採用や社内マネジメントが円滑になる

このように、出版する目的は基本的に「ビジネスを加速させ、集客を行いやすくするための営業・販促ツールを作る」ことにあります。印税を目当てにするのではなく、こうしたビジネス的な観点で考えられる人が書籍出版で成功できるようになります。

それでは、商業出版は集客や営業だけで役に立つのかというと、もちろんそうではありません。新卒や中途採用で良い人材を採用したかったり、社内マネジメントを円滑にしたかったりするときであっても大きな威力を発揮します。

会社経営を行うときに最も重要なことは、「どれだけ理念が浸透しているかどうか」です。ただ、いくら社長が良い理念を説いたとしても、それを社員が理解しているかどうかは不明です。むしろ、あまりよく理解できていないことの方が多いのではないかと思います。

そのとき、出版が役に立ちます。本を出すことは、優良顧客の集客に貢献したり、マスコミから取材が来たりと多くの効果があります。ただ、それ以上に素晴らしい働きをするのが、「人材採用や社内マネジメントが円滑になる」ことです。

人は感情によって動きます。そのため、どれだけ高い年収を提示してもそこに「働く理由(理念)」がなければいけません。ただ、経営者がどれだけ理念を語っても伝わらないことは多いため、社長が何を考えているのかについて本としてまとめるのです。このとき、濃いノウハウが詰まった本に仕上げることで、社員教育まで含めたベストセラー本にすることを考えます。

出版によって理念を不特定多数の人に伝える

社員にとって、結局のところ会社が何をしているのか理解していない人は多いです。例えば、小さな車工場に働いている人にとってみれば、毎日の仕事は単なる作業にしか思っていません。

そこで、その工場を経営している社長が本を出すようにします。例えばその会社の製品が全国シェア1位であり、海外でも多くの企業に採用されているのであれば、本の中に「小さな町工場が生きていくための戦略」「中小零細企業が海外進出するための方法」などの内容を詰め込んでいきます。

そうして一冊の本にした後、その内容を社員が読めば、なぜ自分の会社が社会に必要とされているのかを理解できるようになります。また、会社が目指すべきことも明確になり、それまでの仕事に意味合いをもてるようになります。

実際、社内マネジメントを円滑にするために、出版を活用している大企業はたくさん存在します。

「トヨタの片付け」「9割がバイトでも最高の感動が生まれる ディズニーのホスピタリティ」など、特定の企業を題材にしたベストセラー本は多いです。そして、こうした本が読まれるほど不特定多数の人に理念や考え方を伝え、さらには社員教育にも活用できるようになります。

社員採用(新卒・中途採用)に出版を活用する

また、不特定多数の人に理念を伝えることによって、それまであなたの会社を知らなかった人から入社希望を受けるようになります。つまり、人材採用が円滑になります。こうなれば、新卒採用や中途採用で高いお金を払って募集をかけていた費用がゼロになります。

しかも、広告に引っかかって募集に来た人ではないため、給料や勤務形態などの条件面での交渉はほぼありません。理念に触発されての人材採用であるため、安月給でもいいので働かせてほしいと考えて応募します。当然ながら、採用後のモチベーションも高く、主体的に動いてくれます。

それだけではありません。出版は理念共有をしながらやる気のある社員採用につながるため、離職率を低下させることもできます。そのようなことを考えたとき、本のブランディングを最大限に活用すれば、社員マネジメントはかなり円滑になるのです。

なお、社員を抱えている社長の中でも、有能な経営者であるほど、マスコミを活用して社内統制を図ります。今回は出版を例に出しましたが、新聞や週刊誌へ積極的に出ることで理念浸透を行っている経営者が存在します。

例えば、全国紙を活用することで社員を含めた多くの人に「いま考えていること」を伝えるのです。こうして、理念教育や新卒・中途採用を含めた社員マネジメントを円滑にします。

なお、本を出しているという事実は大きなブランディングになります。そのため、会社から本が出ていたり、大手マスコミに取り上げられたりしているという事実が社員のモチベーション向上につながることもあります。

マスコミは使い方次第によるため、こうした媒体を積極的に活用することで自社のマネジメントをスムーズにすることを考えれば、さらにビジネスが発展していきます。

出版コンサルティングの実施

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