商業出版

書籍出版のブランディングは集客で強力な営業・販促ツールになる

書籍出版を考えたとき、「なぜ本を出す必要があるのか」の目的を明確にしておかなければいけません。何も考えずに出版を考えるのであれば、正直にいうと本を出さない方がいいです。理由は単純であり、出版してもまったく儲からないからです。

金銭的な面で捉えると、残念ながらほとんどの小説家は貧乏です。イメージとしては、ボクサーの世界チャンピオンがバイトをしながらその日暮らしをしているのと同じ状態だと考えてください。それだけ、印税では稼げません。作家として生きていくのは、相当な覚悟が必要になります。

それでは、なぜ多くの人は本を書くのでしょうか。それは、「本を出版した著者としてのブランドを確立することにより、自身のビジネスを加速させる」ためです。

本の出版というのは、印税で稼ぐために行うのではありません。ビジネス書や実用書などを出し、その本を売ることによって新たなお客様をつかんだり、取引先に信頼されたりするための道具になるのです。また、人材採用や社内マネジメントを良好にすることにもつながります。

集客ツールとして出版は有効

多くの人が出版する理由は、本を出すことが強力な集客につながるからです。しかも、見込み客に対して自動で営業をかけ、ファンになってもらうことができます。本を読んだ人があなたの言葉に感銘を受ければ、それだけであなたの商品やサービスを活用してくれる可能性が高まります。

自らブランディングを行うことは非常に重要です。セルフブランディングといわれますが、自分の実績を積み上げることがビジネスで稼ぐための秘訣です。大きな実績があるからこそ多くの人が集まり、それと共にお金も引き寄せられてくるのです。

これは、あなたの日々の行動を見れば容易に想像できます。例えば、値段が全く同じである以下のような店があるとします。

  • 他と変わりのない飲食店
  • フランスで修業し、世界三位に輝いた店主が経営する店

待ち時間が大きく違うのであれば話は別ですが、よほど性格がひねくれていない限り後者の店で食事をしたいと思うはずです。

ただ実際には、店に入って料理を注文し、食べてみるまで本当に美味しいかどうか分かりません。つまり、「どのような料理が出されるか分からない状態」からお客さんを呼び寄せる必要があります。そのときに重要となる要素が実績なのです。

実績はそのまま信頼に結びつくため、あなたのもっている実績を外に情報発信するだけで人が集まってくるようになります。このセルフブランディングの中でも、最も強いブランディング方法が出版なのです。

例えば私の場合、それまでに巨大なWebサイトを運営しており、特定の分野ではそれなりの認知度がありました。しかし、個人から感謝メールを頻繁にもらうことはあっても、マスコミから取材依頼を受けることはありませんでした。

これが、出版してから状況が変わりました。出版をきっかけとして大手新聞社から取材依頼が舞い込むようになり、放送局で仕事ができるようになり、某大手予備校から「本の内容を試験問題として使わせてください」とオファーが来るようになりました。

例えば、以下は実際にテレビに取り上げられたときの様子です。

出版によって人とお金の流れが変わったわけです。きちんとした内容の本が書けていれば、今まで考えられなかった人たちと仕事を行えるようになります。しかも、出版してすぐの段階から上記のような依頼がたくさん来るようになりました。

一冊の本が営業・販売促進ツールになる

本が売れていくと、さらにインパクトは大きいです。一冊の本が営業・販売促進ツールに化けるため、ビジネスである程度の成果を生み出した人の多くは本という形にすることを考えるのです。

本の出版は単なるブランディングツールに過ぎません。多くの人は「本を出すこと」をゴールとしますが、本来は違います。本を出した後、あなたのビジネスを加速させることを最終目的にして出版しなければいけません。そのため、ゴールを設定するようにしましょう。

そして、本を出すことによって圧倒的に儲かる仕組みを先に考えておくようにしておきます。

よくある間違いは、ビジネスでの実績がないのにも関わらず、本を出すことで一発逆転を考えることです。ただ、実際はそのように考えるのではなく、「既に多くのお客様を抱え込んでいてかなり稼いでいる状態」にしておかなければいけません。その状態で本を出すことで、さらにたくさんの優良顧客を引き寄せるようにするのです。

何もビジネスを実践していない状態で本が売れても、ビジネスモデルが乏しければあまり稼げません。ただ、しっかりしたビジネスモデルをあらかじめ組んでおけば、本による宣伝・集客効果によって、より大きなビジネスを動かせるようになります。

出版によって顧客リストを集める

また、出版のときは同時にリストを集めるようにしましょう。お金を出してまであなたの書籍を買い、読んでくれた読者は強力な見込み客です。あなたの本が薄っぺらい内容であれば逆効果ですが、質の高いコンテンツを詰め込んだ本であれば、あなたのファンになってくれているはずです。そこで、そうした濃いファンの顧客リストを取得するのです。

顧客リストとは、簡単に表現すれば「個人情報」のことです。例えば、「名前」と「メールアドレス」を取得しておけば、その人に対していつでもメールマガジンを送ることができます。例えばセミナー案内をメールアドレスに流せば、セミナーに来てくれるかもしれません。

また、「電話番号」を取得すれば、そこへ電話営業することができます。強引な電話営業は嫌われますが、相手があなたのサービスを望んでいる場合は逆に感謝されます。

他にも、「住所」を取っておけばDM(ダイレクトメール)を送付できます。このように、個人情報を取得して管理することをリスト取りといいます。そこで、本の読者をリスト化するために、本にオファーを入れるようにしましょう。

新書などの本は難しいですが、ビジネス書であればたいてい折り込みチラシが入っています。そこには、「メールアドレスを入力するとプレゼントがもらえる」というような、著者からのオファーがあります。これは何を行っているかというと、リストを集めているのです。

例えば、以下の部分がこれに該当します。

本の内容が役に立ったのであれば、読者は高確率で無料サービスに応募してくれます。このときにリストとして、読者の「名前」と「メールアドレス」を手に入れることができます。

このメールアドレスは、あなたの本を読んでくれたかなり濃いお客様であることが分かります。あなたのために書籍代を支払い、わざわざ時間を取って本を読み、さらには本の内容に何かを感じて無料サービスに応募してくれた人だからです。

そのような人に対してセミナー開催をオファーしてもいいですし、新しいサービスを開始したいときに告知をしてもいいです。よくある自称ネット起業家のように「無価値な情報商材をオファーしまくる」などの行為を行わず、誠実に読者に対して有益な情報を提供し続けていけば長い付き合いになることでしょう。

バックエンド販売まで考えてオファーを出す

ちなみに、セミナーを開催するときはバックエンド(高額商品)の販売を必ず検討してください。

本を読んでセミナーへ来てくれた読者の中には、高額なお金を支払ってでもあなたの個別サービスを受けたいと思っている方がいます。このような方の不満を解消するため、セミナー後にあなたはバックエンドを販売しなければいけません。

ちなみに、本の中に挟むチラシはA5サイズでも、それより小さい紙でもかまいません。このときは、ピンクかブルーの紙であると反応率が格段に上がるといわれています。理由は簡単であり、目立つからです。白ではあまり反応は良くありません。

ただし、目立ちすぎる紙は良くないとされています。赤や黒のチラシでは逆に敬遠されるため、反応率は落ちてしまいます。

また、オファーのチラシをハガキ形式にしてもいけません。出版社が行うアンケート用紙と間違われるためです。ハガキ形式では反応率が落ちます。

出版するとマスコミから取材や講演依頼が入るようになる

このように本を出すこと自体でもブランド化を図れますが、これに加えてマスコミを利用できることで、さらなるブランディングを構築できるメリットがあります。

前述の通り、私は出版をきっかけに大手のメディアから取材を受けるようになりました。こうしたマスメディアを活用すれば、不特定多数の人に向けてあなたのメッセージを伝えることができます。あなたのファンを増やすことに繋がるため、マスコミからの取材は積極的に受けるようにしましょう。

取材といっても、そこまで難しいことは聞かれません。一冊の本を書けるくらいの専門知識をもっているのであれば、スラスラと答えることができるはずです。

東京の近くに住んでいるのであれば、都心の新聞社や出版社まで出向いて記者から直接取材を受けることになります。

ただ、地方に住んでいる人の場合、わざわざ東京まで出向くのは時間とお金の無駄です。この場合は電話で取材を受けるようにしています。地方に住んでいる人であれば、「本社まで来てくれませんか?」と言われたときは電話取材を打診してみてください。

マスコミ関係者へはレスポンスを素早くするべき

なお「対面や電話による聞き取り」や「質問用紙を受け取り、それに記入して返答する」など、マスコミからの取材の形式はさまざまです。このとき、必ずレスポンスを素早くしてください。

記者が作り上げる記事には、必ず締切が存在します。記者は常に締切に追われているため、レスポンスを早くした方が喜ばれます。例えば、以下は週刊誌から来た実際のメールです。

このように、明日までに電話取材したいという内容でした。普通に考えてあり得ない内容ですが、マスコミからの依頼はいつもこのように急です。「明日の16:00までに取材をお願いしたい」などは普通であり、ひどいときは13:00くらいにメールがきて「当日の17:00までに返信してほしい」という内容もあります。

ただ、これに文句をいっても仕方ないので素早く対応しましょう。私の場合、いつも対応が早いので記者の方からは大変喜ばれました。そうしてマスコミまで利用すれば、さらにブランディングが進んであなたのビジネスが加速するようになります。

著者自ら宣伝を行うとマスコミに掲載される

このように、出版によってマスコミから取材が来ることは本当です。ただ、ここまで読むと多くの人は「何もしなくてもマスコミから取材が舞い込み、外部機関から講演依頼を受ける」と勘違いします。しかし、もちろんビジネスはそこまで甘くありません。

取材依頼を受けるためには、本を出したことを積極的に宣伝する必要があります。私もマスコミ関係者からこれまでに多くの取材を受けましたが、すべて私が宣伝していった結果として取材依頼を勝ち取っています。

例えば、大手新聞社から取材を受けた際は私の保有するWebサイト経由で取材依頼が来ました。放送局で仕事をしたときは、私が放送局へ出向いて献本したことがきっかけです。外部機関からの講演依頼であっても、それまでビジネスで信頼関係を築いていた会社の関係によるものです。

考えてみれば当たり前ですが、本を出したという事実だけではマスコミからの出演・出稿依頼は来ませんし講演依頼もないです。出版後に著者が自ら動くことで、ようやく大きなビジネスチャンスが生まれてくるのです。

それまで一緒に仕事ができるとは考えられなかったマスコミ関係者の人たちであっても、出版を上手く活用すれば、これらの人と共に仕事ができるようになります。そのような意味で、出版による威力は大きいです。

出版で人材採用や社内マネジメントが円滑になる

このように、出版する目的は基本的に「ビジネスを加速させ、集客を行いやすくするための営業・販促ツールを作る」ことです。印税を目当てにするのではなく、こうしたビジネス的な観点で考えられる人が書籍出版で成功できるようになります。

それでは、「商業出版は集客や営業だけにおいて役に立つのか」というと、もちろんそうではありません。

新卒や中途採用で優秀な人材を採用したかったり、社内マネジメントを円滑にしたかったりするときであっても、大きな威力を発揮します。

会社経営を行うときに最も重要なことは、「どれだけ会社理念が社員に浸透しているかどうか」です。ただ、いくら社長が真っ当な理念を説いたとしても、それを社員が理解しているかどうかは不明です。むしろ、あまりよく理解できていないことの方が多いのではないかと思います。このような場面で、会社の理念を述べた出版は意義が大きいのです。

本を出すことは、優良顧客の集客に貢献したり、マスコミから取材が来たりと多くの効果があります。ただ、それ以上に素晴らしい働きをするのが、「人材採用や社内マネジメントが円滑になる」ことです。

出版によって理念を不特定多数の人に浸透できる

人は感情によって動きます。そのため、どれだけ高い年収を提示してもそこに働く理由(理念)がなければいけません。

しかし社員にとって、結局のところ会社が何をしているのか理解していない人は多いです。例えば、小さな車工場に働いている人にとってみれば、毎日の仕事は単なる作業にしか思っていません。

そこで、その工場を経営している社長が本を出すようにします。例えばその会社の製品が全国シェア1位であり、海外でも多くの企業に採用されているのであれば、本の中に「小さな町工場が生きていくための戦略」「中小零細企業が海外進出するための方法」などの内容を詰め込んでいきます。

そうして一冊の本にした後、その内容を社員が読めば、なぜ自分の会社が社会に必要とされているのかを理解できるようになります。また、会社が目指すべきことも明確になり、それまでの仕事に意味合いをもてるようになります。

実際、社内マネジメントを円滑にするために、出版を活用している大企業はたくさん存在します。「トヨタの片付け」「9割がバイトでも最高の感動が生まれる ディズニーのホスピタリティ」など、特定の企業を題材にしたベストセラー本は多いです。

社員採用(新卒・中途採用)に出版を活用する

しかも、こうした本が読まれるほど不特定多数の人に理念や考え方を伝えられるようになります。その結果、それまであなたの会社を知らなかった人から入社希望を受けるようになります。つまり、人材採用が円滑になります。こうなれば、新卒採用や中途採用に対して高いお金を払って募集をかけていた費用がゼロになります。

見込み客がブランド商品を購入するのと同じように、会社に応募してくる社員もブランド志向がとても高いです。

しかし、中小企業が大企業のようなブランドを作り上げるのは至難の業です。ただ唯一、出版を使えば中小企業であってもブランドを築くことができます。

従業員数人程度のある中小企業では、社長が本を出したとたんに応募者が10人以上になったという事例があります。それまで何十万円も人材募集の広告を出しており、このときは1人応募があれば良かった程度だったにも関わらずです。

出版を行えば、会社のビジネスや社長が考えている理念などを世の中に発信することができます。すると、これに共感してくれた濃い志望者が集まるようになります。

しかも、広告に引っかかって応募してきた人材ではないため、給料や勤務形態などの条件面での交渉はほぼ必要ありません。理念に触発されての人材採用であるため、安月給でもいいので働かせてほしいと考えて応募します。当然ながら採用後のモチベーションも高く、主体的に動いてくれます。

それだけではありません。出版は理念共有を実現しながらやる気のある社員採用につながるため、離職率を低下させることもできます。そのようなことを考えたとき、出版本によるブランディングを最大限に活用すれば、社員マネジメントはかなり円滑になるのです。

出版後を見据え、ブランド化でビジネスを円滑にする

ビジネスを動かしている人が出版をする理由としては、ここまで述べたような「ビジネスのブランド化」があげられます。本を出しているという事実は、大きなブランディングになるのです。

実際、本を出しているというだけで得意先から信頼されることは多いです。誰でも商業出版できるわけではないからです。また、書籍出版をして著者になることでテレビやラジオ、新聞、週刊誌をはじめとして大手マスコミから取材を受けるようになるケースも多いです。

こうしてブランド化を進めていけば、お客さんから選ばれる存在になります。

それだけでなく、出版は社員のモチベーション向上にもつながります。理念が浸透していき、人材採用は円滑になるのです。

一冊の本を世の中に出すことにより、こうした複合的な相乗効果を発揮させることが可能となります。出版後のビジネス戦略まで見据えて商業出版というツールをうまく利用すれば、ビジネスがより円滑になります。

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