いまはインターネットが発達しているため、特定の場所に縛られずに働くことができます。これについては、ノマドワーカーやリモートワーカーと呼ばれています。
私については、かなり長い年数をリモートワーカーとして働いています。どこかの会社に所属することなく、一人で自由気ままに働いているわけです。
ただ、こうしたノマドワークスを実践するためには条件が必要です。どのような人であっても、起業・副業としてリモートワーカーを実現できるわけではありません。また、独立している身なので当然ながら注意点も存在します。
そうしたとき、これらノマドワーカーやリモートワーカーとして働く方法や事前に理解するべきポイントや内容について解説していきます。
要は「組織に属さない、どこでも働けるフリーランス」のこと
ノマドには「遊牧民」という意味があります。遊牧民はどこか特定の場所に定住するわけではなく、移動しながら生活をしていきます。そこで、こうした遊牧民のように「どこか決まったオフィスで勤務するのではなく、毎日違う場所で働ける人」のことをノマドワーカーといいます。
要は、組織に属さないフリーランスだと考えれば問題ありません。多少の言葉の定義に違いはあるかもしれませんが、言葉の定義はどうでもいいため「組織に属さない、どこでも働けるフリーランス=ノマドワーカー=リモートワーカー」と認識するようにしましょう。
こうした人の場合、パソコン一台で仕事をすることができます。そのため、カフェなどに立ち寄ってその場で仕事を行えます。私についても、以下のようなカフェで仕事をすることはよくあります。
インターネットさえつながっていれば、場所を選ばすどこでも仕事をすることができるため、非常に便利なのがノマドワークスです。
もちろん、こうしたときのカフェ代はすべて経費です。仕事場として必要な支出であるため、カフェや飲食店での支出は一人分であったとしても経費化して問題ありません。
時間の制約がなく、通勤がないのは一番のメリット
こうした自由なフリーランスとして活躍する一番のメリットとしては、「時間の制約がない」「場所を選ばすに働ける」の2点に尽きます。要は、決まった時間に会社に行かなければいけないという決まりがないのです。
サラリーマンだと、全員が満員電車に揺られたり、渋滞の中で車通勤したりします。こうした通勤時間は無駄ですし、非常にストレスがたまります。
一方で私の場合、「朝にミーティングがある」「朝の飛行機に乗らなければいけない」などの日を除けば、満員電車に乗ることはありません。昼間にゆったりと電車に乗ることができます。
いつでも旅行へ行ける
また、みんなが頑張って働いている時期に好きなタイミングで海外へ行くことも可能です。例えば私の場合、一ヵ月間ほど南米を訪れたことがあります。サラリーマンだと不可能ですが、リモートワーカーだと可能なのです。
ちなみに、以下は私が立ち寄ったウユニ塩湖(ボリビア)での写真です。
多くの人はゴールデンウィークやお盆、正月など、異常なほど値段が高いときしか長期旅行を利用できません。しかも、混んでいます。ただ、私の場合はむしろ「日本人が活発に活動する時期は仕事を進め、みんなが働いているときに旅行を楽しむ」ようにしています。そのほうが空いていますし安いからです。
私の場合はほぼ家で仕事
なお参考までに、私の場合はノマドワークスが可能とはいっても仕事の大半は家の中でしています。カフェ代がもったいないのと、インターネット環境は自宅が最も快適だからです。打ち合わせで外出が必要なときはカフェで仕事をするときがあるものの、それ以外は自宅なのです。
もちろん、家で仕事ができないリモートワーカーはカフェで作業をすれば問題ありません。ただ、私の場合はほぼ家の中で仕事というわけです。
基本はネットビジネスでビジネスを行う
そうしたとき、どのように行動すればノマドワークスが可能になるのでしょうか。これについて、正社員として会社に属しているとリモートワーカーは無理です。そうではなく、フリーランスとして仕事をしなければいけません。
そう考えたとき、「ノマドワークス=インターネットビジネス」になると考えましょう。それ以外の方法だと、かなり厳しいです。
例えば、フリーで司会業を仕事としている人はノマドワークスとはいえません。確かに会社に属しているわけではないものの、仕事の場(司会をする場所)に出向かなければ仕事をしてお金を得られません。どこで働いてもいいわけではないですし、さらには働く時間が明確に決められています。
同様にフルコミッションの保険営業マンもリモートワーカーではありません。商談中は時間が制約されることになり、自らアポを取って見込み客のもとへ出向く必要があるため、いつでも自由にプライベートの旅行へ行けるわけではありません。
そう考えると、本当の意味でのノマドワークスが可能な人は限られることが分かります。そこで、インターネットビジネスなのです。
リモートワーカーの中身・職種を確認する
それでは、どのようなネットビジネスによってノマドワーカーが可能なのでしょうか。
もちろん、インターネットビジネスとはいっても人を騙す手法ではなく、真っ当なやり方でお金を稼ぐことになります。そうしたとき、例えば以下のような手法・職種であればリモートワークが可能です。
- プログラマー
- デザイナー
- Webライター
- 動画編集
- 翻訳
- オンライン講師
- 物販・転売
- ブログ・サイト運営(アフィリエイトなど)
共通するのは、やはり「どれもインターネットでビジネスが完結する」ことです。ネットビジネスというのは、ノマドワークスで欠かせない要素だといえます。
求人募集やクラウドソーシング、直提携で仕事を受ける
これらノマドワークスの中でもプログラマーやデザイナー、Webライター、動画編集、翻訳などの仕事は外注を受けることになります。企業から外注として受け、代わりにプログラムを組んだり、デザインを考えたりします。こうして仕事を代行し、作品などの成果物を納品するのです。
外注なので労働しなければいけないのは当然ですが、働く場所や時間を限定せず、どこで仕事をしてもいいですし、いつ働いても問題ありません。
このとき、どのようにしてフリーランスとして働くのかというと、リモートワーカー用の求人募集(外注の募集)やクラウドソーシングを利用します。例えば、以下はクラウドソーシングサービスを提供しているサイトになります。
こうしたプラットフォームを利用して仕事を受け、起業・副業として活躍するのがリモートワーカーとしての第一歩となります。
ただ、このようなプラットフォームを利用しても単価が安く、さらには仲介手数料も取られます。そのため、安い副業レベルの収入しか得られません。リモートワーカーとして、生活を支えられるレベルには達しないのです。
そこで、企業と単独契約を結んで仕事を受注できるように努力しましょう。このときは企業へ直接かけあってみてもいいです。またSNSなどで情報発信して、仕事を個別に取れるような仕組みを作っても問題ありません。そうすれば、外注の求人募集やクラウドソーシングを利用するよりも、受注単価を何倍にも跳ね上げることができます。
または、オンライン講師としてリモートワークをしてもいいです。最も分かりやすいのは「英語のオンライン講師」です。時給1,000円ほどになりますが、24時間いつ働いてもいいですし、ネット環境さえあれば誰でも可能です。
オンライン講師の場合は単価の上昇はないものの、既にプラットフォームとしては確立されており、フリーランスとして活躍しやすい環境は整っています。
自動収益を得られるノマドワーカーが最も優れる
なお、よりレベルの高いノマドワークスを実現したい場合、外注として自ら頑張って働くのではなく、自動収益を得られるような仕組みづくりを検討するといいです。ネットビジネスの中で、これが可能なのは主に以下の2つの分野に限られます。
- 物販・転売
- ブログ・サイト運営(アフィリエイトなど)
物販・転売については、AmazonやeBayなどネット上で販売することになります。そこで仕入れや販売までネットにて自動化させる仕組みを組んでいれば、勝手に売り上げを出せるようになります。
商品を仕入れるにしても、仕入先から直接Amazonの倉庫に送ってもらうようにします。あとはAmazonで商品が売れれば、Amazonが自動で梱包から発送、入金までしてくれます。eBayで売れたとしても、Amazonの倉庫から顧客のもとへ送ってもらうことが可能です。
つまり、海外にあなたがいたとしても自動でお金が入ってくる仕組みを構築できます。
これはサイト運営でも同様であり、アクセスの集まるブログやサイトを保有していれば、自動でお金が入ってくるようになります。例えば私の場合、以下のようなWebサイトを保有しています。
ネットビジネスでのアフィリエイト広告を利用したサイトになりますが、私のWebサイト経由で「転職したい看護師」の登録があった場合、私に紹介料として1件につき2万円ほどが入る仕組みになっています。つまり、完全なる自動収益です。
いずれにしても、こうした仕組みがあれば特に外注として実労働をする必要はなく、ノマドワーカーとして時間と場所を選ばずに働けるようになります。
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現実は成果報酬なのでかなりしんどい
なお、「在宅勤務が可能であったり、いつでも好きな時間に旅行できたりする」というと、非常に優れているように感じてしまいます。実際のところ、多くの情報発信者は「良い場面」しか伝えていないのではと思います。
ただ実際にフリーランスとして起業・副業をすれば分かりますが、在宅勤務を含めノマドワークを実現するのは非常に大変であることに気が付きます。
何が大変なのかというと、それは「完全成果報酬であり、稼ぎ続けなければいけない」ことです。
会社員というのは、ある意味で非常に恵まれています。言葉を悪くして言えば、何も考えなくても目の前に仕事があり、下手をすればイスに座っているだけで毎月同じ金額の給料を勤務先が振り込んでくれます。通勤などの苦痛はありますが、お金の面だけで考えるとこれほど楽なことはありません。
一方でノマドワークスにて起業・副業をする場合、自ら頭を使ってビジネスを行い、お金を生み出さなければいけません。「これを実践すれば確実にお金をもらえる」という保証はなく、すべてが完全成果報酬なのです。
例えば世界的な不況に陥り、物販での商品が売れなくなるかもしれません。サイト運営で急にアクセスが落ちてしまい、売り上げが激減するかもしれません。
そうした厳しい状況でも、フリーランスとしてお金を稼ぐために知恵を絞り、働かなければいけないのがリモートワークだといえます。
海外ノマドのような放浪はもっと大変
なお、近くのカフェで仕事をしているだけならいいですが、これが海外ノマドのような働き方だとさらに大変になります。実際に私が南米へ一ヵ月ほど長期旅行をして思ったこととして、「ずっと海外にてノマド生活をするのは無理」という感想があります。
もちろん、世の中にはバックパッカーと呼ばれるような人もいるので不可能ではないと思いますが、旅行好きの私でも微妙だと思ったわけです。
やはり仕事環境であれば、自宅(またはカフェ)が非常に優れています。日本であれば、どこであってもインターネット環境は整っています。
一方で海外だと、それなりのグレードのホテルでもインターネットの回線速度が異常なほど遅いことがよくあります。つまり、仕事がはかどりません。また、これに移動が加わるとほぼ仕事ができませんし、海外なので想定外のトラブルが頻発します。
例えば、「クレジットカードでスキミング被害に遭い、カード利用が停止された」「夜に歩いていると浮浪者に絡まれた」などは私が海外で実際に遭遇した出来事です。
強盗などにはまだ逢っていませんが、日本では起こらないような問題が頻繁に発生します。また日本語も通じず、あらゆる点でスムーズではありません。
こうしたことから海外ノマドの場合、仕事効率は通常の3分の1以下に落ちます。
私はノマドワーカーという立場であるものの、海外ノマドをまったくおすすめできない理由がこれになります。
サラリーマン以上に仕事をしないとノマドワークスは無理
なお私の場合、サイト運営がメインの仕事です。そのため完全放置が可能ですが、それでも仕事を続けているわけです。これは、完全成果報酬なので一つの収益に依存している場合ではなく、常に新たな収益源を確保しないと微妙だからです。
夢を壊すようで申し訳ありませんが、これがノマドワーカーの現実です。時間と場所に縛られずに自由なのは真実ですが、リモートワーカーとして活躍している人ほど本気で働いています。
実労働時間だけで考えると、サラリーマンよりも圧倒的に働かなければいけません。そうしなければ、完全成果報酬なので収入を維持できないのです。同じ仕事をこなしていれば、決まった給料をもらえる会社員とはまったく違います。
フリーランスを含め、起業・副業でビジネスをする場合、「現状維持を考えると必ず衰退する」ようになります。ノマドワーカーに挑戦したものの、数年で会社員に戻った人というのは、全員が現状維持を選択したからだといえます。
そうではなく、常に新たなことに挑戦してビジネスを進めなければいけません。そういう人以外、リモートワークスでの起業・副業は向いていないといえます。これが、ノマドワークスに対する正しい考え方になります。
ノマド生活をするための考え方を理解する
フリーランスとしてノマド生活を送るというと、非常に聞こえがいいです。ただ実際のところ、リモートワークスで働くのは簡単ではありません。また、戦略も必要になります。
まず、ノマドワークスを実現するためにはネットビジネスに限定されます。どのような人であっても、パソコンを活用することで仕事を行い、外注を受けたり自動収益化の仕組みを作ったりしています。私もその一人ですが、私の場合はサイト運営のビジネスがメインになっているというわけです。
こうしたリモートワーカーになれば、時間と場所に縛られず、自由に働くことが可能です。そのため、他の人から見れば非常にうらやましく思われます。
ただ、起業・副業するにしてもノマドワークスの仕事内容は完全成果報酬であることを忘れてはいけません。実際のところ、実労働時間は普通のサラリーマンより多くなるのは普通ですし、特に起業・副業を始める最初のころはお金を得る仕組みづくりのために必死で努力する必要があります。
このような現実があることを理解しましょう。ノマドワーカーの現実の姿まで解説している人は少ないですが、メリットだけを見るのではなく、デメリットまで理解したうえで起業・副業をするかどうか考えるといいです。
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