心理学

バーナム効果のビジネス・営業活用例:誰でも占い師になれる理由とは

心理学の手法をうまくビジネスの中に取り入れることができれば、それまでの売上を大幅に増やせるようになります。そうしたとき、考えるべき心理テクニックの一つがバーナム効果です。

あいまいな質問を投げかけ、心理誘導していくテクニックがバーナム効果になります。実際、世の中にいる占い師のほとんどがバーナム効果を活用しています。断定できることを避け、誰もが当てはまることだけで話を進めていくのです。

それではバーナム効果とは、具体的にどのような手法なのでしょうか。また、それらをビジネスや営業の場面で活用するにはどうすればいいのでしょうか。

当然ながら、ビジネスの場面で用いるには最適なやり方が存在します。ここでは、「バーナム効果を利用した心理テクニック」について解説していきます。

曖昧な質問を投げかけ、信頼させる

まず、バーナム効果とはどのような心理テクニックになるのでしょうか。バーナム効果とは、「誰にでも当てはまる曖昧な質問をすると、まさに自分に当てはまった質問であるかのように錯覚すること」を指します。

例えば世の中の女性は占いが大好きです。血液型の話となると「血液型は何型?」と頻繁に聞きます。

ただ一つだけ確かなこととして、血液型などの占いは意味がありません。このように言うと多くの人から批判を浴びそうですが、これは心理学としてきちんと証明されています。

ある実験では「全く同じ質問を書いた紙」を作り、これに対して回答させます。すると、大多数の人は「自分に当てはまっている」という回答をすることが分かっています。例えば、次のようになります。

あなたは自分の中に自信のなさを持っていて、それでも周りに認められたいと思っています。

→ よほどの自信家か自己中心的な方でない限り当てはまります。

さらにそんな自分に対して不安になり、悩むことがあります。

→ 誰だって「不安」や「悩み」の1つくらい持っています。

そんな自分を変えたいと思っている。

→ そりゃ、そうでしょ!

大丈夫です。あなたには眠っている才能があり、それを活かしきれていないだけです。

→ 誰もがそうありたいと思っています。

このように、よく考えてみると突っ込みどころ満載です。こう考えると、世の中に出回っている占い本の99.9%はバーナム効果で成り立っていることが分かります。どれも当たり障りのないことを書いているのです。

しかし、これを世の中の多くの人は「凄い! 当たっている」とありがたい声が天から降ってきたかのように信じます。

かつて、「AB型の教科書」という血液型診断の本がベストセラーになったことがあります。書いてある内容が当たっていると評判だったようです。ただし、内容を全く同じにして表紙だけを「O型の教科書」という書名に変えたとしても、「当たっている」と評判になったといえます。

「バーナム効果を利用することで人を信じさせる」ことほど、簡単なものはありません。いずれにしても、たとえ内容がインチキであっても人を信じ込ませることができます。

実際の占い・心理テストを確認してみる

ここまでを理解したうえで、例として心理テストを一つ見てみましょう。例えば、以下のような絵があります。

この絵を見たとき、何が見えたでしょうか。正解をいうと「トラ」または「サル」が隠れています。このうち、例えばサルが最初に見えただと、以下のような人だと解説されています。

出典:Cocology

このように、「革新的なアイディア」「柔軟な思考」「感情に振り回される」などように、誰でも思っていたり、そうありたかったりすることしか述べられていません。

心理テストや占いというのは、この程度のものでしかありません。もちろん、中には九星気学や占星術など学問に基づいて述べられているなら問題ありません。ただ、世の中に存在する占いは、こうしたあいまいなものでしかないのです。

外さない質問を投げ、信頼させる

このとき、バーナム効果で最も重要なのは何でしょうか。それは、当然ながら「当てる」ことではありません。それよりも、多くの人が当てはまっていることを述べて「外さない」ようにすることだといえます。

実際のところ、人間の悩みはいつも同じです。もちろん年齢によって悩みは変わりますが、主に以下のような悩みに集約されます。

  • 10代:恋愛、学校の悩み
  • 20代:恋愛、仕事、将来への漠然とした不安
  • 30代:家族、キャリアの悩み
  • 40代:体の衰え、子供の不安
  • 50代:自分の健康、老後の悩み

例えば、目の前に子供をもつ40代の女性がいたとき「あなたは子供の将来に不安があり、同時に体力・容姿の衰えを何とかしたいと思っていませんか?」と伝えたとき、ほぼ全員がうなずきます。

ただ、よく考えるとすべての人に当てはまることなので、特にすごい事実を言い当てたわけではありません。このように、あらゆる人に当てはまる事実さえ述べればバーナム効果が威力は発揮するようになります。

ビジネスの場面でバーナム効果を活かす

ただ、当然ながら占いや心理テストの場面でバーナム効果を利用しても意味がありません。そうではなく、ビジネスの場でバーナム効果を活用するからこそ威力を発揮するようになります。

そのため、バーナム効果はビジネスの場で使うことを意識しましょう。実際、商品を売るときのキャッチコピーにはバーナム効果が活かされています。例えば、「どんな対策をしても薄毛に悩み続けている方へ」などのキャッチフレーズになります。

このときの「どんな対策をしても」という部分がバーナム効果になります。

対策とはいっても、「シャンプーの内容を変えた」「薄毛用の医薬品を服用している」「カツラの購入を検討している」「増毛サービスに申し込んでいる」など人によって違います。このように、表現を曖昧にすることで「自分のことだ!」と思わせることができます。

そうした目線でみると、育毛剤の販売ページは以下のようにバーナム効果であふれかえっていることに気が付きます。

また、「長い間、ダイエットに悩み続けているあなたへ」なども同じです。「長い間」といっても、人によって1ヵ月かもしれませんし、5年以上悩んでいるかもしれません。

人によって尺度が異なります。そこで、わざと言葉使いを曖昧にしてしまうのです。すると、占い師がしているように「自分のことが言い当てられている」と錯覚させることができます。明確に当てようとするのではなく、わざとあいまいにするのです。

営業で用いるバーナム効果やコールド・リーディングの使い方

当然、こうした手法は営業のときでも大きく役立ちます。営業では、コールド・リーディングというテクニックがしばしば使われます。コールド・リーディングとは、相手のことを言い当てることで「私はあなたのことを理解している」と思わせ、信頼させる手法になります。

こうしたコールド・リーディングを実施するとき、やり方の一つがバーナム効果になります。相手に当てはまることを伝え、信頼させるのです。

事前情報のない状態(コールドの状態)から、相手の心を読む(リーディングする)ことから、コールド・リーディングといわれています。

例えば30代の男性がいたときに「キャリアで悩んでいますよね?」などのように言葉をかけます。そうすると、「なぜ知っているの?」と相手が反応するため、そこから不安や悩みを聞きつつ自分の商品へとつないでいきます。

こうしたコールド・リーディング(バーナム効果)を悪用すれば詐欺となりますが、そうではなく良い方向に使う必要があります。ビジネスとして商品を売るためのヒントとして利用するのです。

内容が怪しくなるデメリット

それでは、バーナム効果を用いるときのデメリットはあるのでしょうか。当然ながら、メリットに限らずデメリットも存在します。

バーナム効果やコールド・リーディングを用いる一番のデメリットとしては、内容が怪しくなることがあげられます。

占いや心理テストの事例で提示したように、バーナム効果を用いた手法だとボヤッとした内容しか言いません。そのため話の確信に迫ることはなく、どうしても抽象的な内容だけで話を埋めることになります。

その結果、一気に話の内容がうさん臭くなります。分かりやすい例であれば、ネットビジネスでの情報商材アフィリエイトがこれに当たります。

「いまの収入のままでは不安ではないですか?」という非常にあいまいな言葉を投げかけ、同時に「実際に稼ぐ詳細な内容」を明かさないので結果として怪しくなります。

例えば、以下のような感じです。

そのため、バーナム効果は多用してはいけません。実際にビジネスを行う場では、最初の信頼獲得の場面だけに活用するようにしましょう。

話の最初から最後までバーナム効果を活用し、話の内容がぼやけているようだとお客さんからは逆に不審に思われます。お客さんの心をつかんだあとはバーナム効果を封印し、具体的な話を進めていくことで、相手にメリットを提示するように心がける必要があります。

当然、会うたびに毎回バーナム効果を使ってはいけません。相手の心をつかむ初回に有効なのであり、何度も使うと薄っぺらい人間だと思われるようになります。コールド・リーディングを含め、バーナム効果を利用するべき場面は限定されるのです。

心理テクニックを使って売上を上昇させる

ビジネスを動かすとき、何も考えずに事業を進めてはいけません。効果的にビジネステクニックを活用してこそ、効率的に売り上げを作れるようになります。

そうしたとき、多くの人の共感を得る手法の一つにバーナム効果があります。占い師が頻繁に活用するテクニックであり、心理テストでも用いられています。あいまいなことを伝えることで、自分のことのように思わせる方法になります。

これらはビジネスや営業の場面で有効であり、最初に多くの人が当てはまることを伝えることで信じ込ませることができます。

ただ、多用するのは避けましょう。使いすぎるとうさん臭くなり、怪しさが増します。そのため、利用するのは最初に会った場面だけに留めるといいです。こうしたことを理解したうえで、バーナム効果をビジネスに取り入れるようにしましょう。

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