チェーン店を展開するとき、大きく分けて2通りの方法があります。1つは、多くの地域にまんべんなく出店する方法です。店を出す地域が重ならないため、同じ系列店同士で食い合うことはありません。
そしてもう一つは、できるだけ狭い地域に多くの店を出す方法です。ドミナント戦略(高密度多店舗出店方式)とも呼ばれます。

普通に考えれば、同じ地域に多くの店を出すのはお客様の取り合いになって、売上が落ちてしまうように思います。しかし、方法によっては逆に売り上げは大きく伸びます。なぜ、密集して出店させれば、売り上げが大きくなるのでしょうか。今回、これについて解説していきます。

ある一定ラインを超えれば爆発する

何か商品を売りたいとき、最もよくない方法は「少しずつ小出しにする」という手法です。例えば、120万円の広告費1年分をまかされたとき、多くの人はこれを12等分にして、1ヶ月に10万円ずつ使おうとします。しかし、最も効果がある広告の出し方は「1ヶ月の間に120万円を使い切ってしまう」という方法です。

少しずつ広告で露出させても、お客様は1ヶ月前のことを忘れてしまいます。それよりも、できるだけ短い間で露出を増やし、忘れないうちに接触回数を多くした方が記憶に残りやすくなります。その結果、商品が売れるようになります。

同じ現象は他でも見られます。ベストセラー本が生まれるとき、どの本も最初は出だしが遅いです。しかし、新聞の書評に取り上げられたり、マスコミ取材を受けたりして露出が増えると、少しずつ興味をもってくれる人が増えます。

そして、「○○万部突破!」などと大々的にPRされると、「そんなに売れている本なら買おう」と思う人が多くなって爆発的に売れるようになります。

このように、何かを売るためにはある一定のラインを超える必要があります。広告の例であれば、広告への接触回数を増やして一定ラインを超えるように仕向けます。本も同様に露出回数を増やして、ライン超えを目指します。これを爆発点の理論といいます。

同じことはチェーン展開する店舗に対してもいえます。あなたも、聞いたことのない店が地域にポツンとある場合、その店に入りたいとは思わないはずです。

しかし、これが同じ地域に何店舗も出店しているチェーン店であると、あなたがその地域に暮らしている以上は何回もその店の名前を聞くようになります。友達と話しているときに話題に上がるかもしれませんし、通勤途中に店があって何度も視界に入るかもしれません。

いずれにしても、ドミナント戦略によって集中出店した方がお客様への露出度が増えます。これにより、親近感をわかせることができます。

広告以上の効果を生み出すドミナント戦略

チェーン展開する企業であるほど、ドミナント戦略は有効です。実際、某大手コンビニチェーンが大阪に初出店したところ、最初はかなり苦戦したようです。しかし、店舗数が300店を超えたあたりから急にお客様が集まるようになり、売上高は急カーブを描いて上昇を始めたようです。

その店の商品が良ければ、それが口コミとして広がります。ただ、最初は口コミが広がりにくいです。誰も知らない店をあなたが積極的に話そうとはしないのと同じように、初めのころは口コミが起こりません。そもそも、お客様は利用した店の名前すらすぐに忘れてしまいます。

しかし、ある程度の認知度が広がれば、爆発的に口コミが広がっていきます。口コミによって人から人へと宣伝されるため、へたな広告よりも効果があります。

つまり、ドミナント戦略によってなぜ多くの売上を期待できるかというと、それは「口コミという大きな広告宣伝効果」があるからです。できるだけ同じ地域への出店を加速して露出を増やし、ある一定のラインを超えれば爆発的に認知度と売上が上昇していくのです。

もちろん、売上や利益、集客などは多くの要因が関係しています。ドミナント戦略を取れば必ず売上が伸びるわけではありませんし、多店舗出店をするには多額の費用を必要とするので大きなリスクも伴います。

それでも、多くのチェーン店がドミナント戦略を採用するのは、ここで述べたような意味があるからです。広い場所にちまちま攻勢をかけるのではなく、狭い場所に一気に攻め込んだ方が大きなリターンを得ることができるのです。

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