商品が売れていって上手く軌道に乗ると、多くの人は様々な商品を作ろうとします。例えばアイスクリーム屋やケーキ屋を行うにしても、たくさんの種類に手を出そうとします。

このようにすると、大抵は失敗します。種類が多いと人間は選ばなくなります。選ばないと言うことは、つまり「商品を買わない」という行動につながります。

その結果、売上が下がっていきます。経営者はこの理由が分からずうろたえて、「お客様のニーズを満たす商品がないからだ」と考えてまた商品の種類を増やします。そして、また売上が下がって最終的には潰れていきます。

商品の種類は少ない方が良い

心理学と言っても、実はそこまで難しい学問ではありません。ごく当たり前の事を言っている学問であり、これは自分自身の生活を思い返せば答えが見えてきます。

例えば、家のテーブルが古いので買い替えたいとします。そこで店に行きますが、多くの種類のテーブルがあります。その中で、どのテーブルを選べば良いのか基準が分からないはずです。

大きさも違えば色も違います。値段も大きく異なります。一体何が違うのか分かりません。店員さんでもいれば良いですが、店員がいなければ聞くこともできません。

その結果、多くの人はどうするかと言うと「買わない」という行動に走ります。商品が多すぎて何を選べば良いのか分からないため、「商品を買う」という事を行わないのです。

それでは、もし2種類しかなかったらどうでしょうか。例えば、次のような説明書きがされていたとします。

A:シンプルなデザインだが、何十年も長持ちするファミリー向けテーブル

B:少し高いが、高級感溢れる質感のシニア向けテーブル

このように種類を少なくして商品コンセプトを出すことで、お客様は迷わずにテーブルを選んでくれます。つまり、商品を購入してくれます。

重要なのは、「できるだけお客様の頭で考えさせない」ということです。

人は自分の頭で判断するのを嫌います。そのため、できるだけ簡単な選択肢の方が好まれます。そして、この考えはどのビジネスでも応用できます。

某牛丼チェーンは牛丼しか出しません。しかし、これで良いのです。ここにカレーやラーメンまで出し始めると、話がおかしなことになってきます。どのメニューが良いかお客様が決めないといけないため、お客様の足が次第に遠のいていきます。

ちなみに、定食屋の人気メニューが「日替り定食」である理由はここにあります。新規客であればメニューの中から食事を選ぶかもしれませんが、何回もリピートする人は選ぶのが面倒になって日替り定食になります。

どのビジネスでも種類は少ないほうが良い

サイト内で商品を売っている企業も多いですが、多くの企業はトップページに多くの商品を並べています。これでは売れるわけがありません。それだけたくさん商品があれば、サイトを訪れたお客様は何を選べば良いのか分からなくなってしまいます。

そこで、メッセージを少なくする必要があります。基本的には一つのメッセージにします。

つまり「このサイトではあれもこれも売っています」といろんな商品をアピールするのではありません。「このサイトに訪れた際は、ぜひこの商品一つだけで良いので購入してください」と見せなければいけません。

ネットを使って商品販売を行う場合、「ワンサイト、ワンメッセージ」という言葉があります。つまり、一つのサイトでの目的を一つにしなければいけません。

その目的がある特定の商品を買わせることかもしれませんし、資料請求をさせることかもしれません。お試しセットを購入させることかもしれません。いずれにしても、メッセージを絞るほど反応率が高まります。

この時にメッセージが2つや3つであると、お客様は「どちらの商品を買おうか」と迷ってしまいます。これより種類が多くなると、より最悪です。基本的にお客様を迷わしてはいけません。お客様を迷わせるほど、商品が買われなくなります。

そして、これはリアルビジネスでも同じです。大企業をはじめとして名前が知られている企業が出す広告は別として、ネームバリューも信頼もない中小企業が出す広告はどれも「この商品を注文してください」と一つのメッセージしかないことが分かります。

たまに聞いたこともない企業なのに一つの広告でいくつも商品を紹介している場合もありますが、それはビジネスの本質を理解していない悪い例なので真似しないでください。

何度も言いますが、商品の種類は少ないほど良いです。なぜなら、お客様が迷うことなく商品を選んでくれるからです。たとえ種類が多かったとしても、お客様への見せ方を工夫しなければいけません。

牛丼屋では牛丼しか出してはいけません。牛丼屋でカレーやラーメンが出始めると、お客様が離れていきます。

また、ケーキ屋を開くにしてもあらゆる種類を集めてはいけません。それよりも、ケーキの中でも一つの分野に特化し、さらに「これっ!!」という目玉商品を作った方が成功します。これを理解してビジネス展開しないといけません。

種類を増やしてはいけない

多くの人は少し成功すると、種類を増やそうとします。その結果、倒産への一歩を踏み出し始めるのです。

そして前述の通り、これがネットになるとより顕著になります。ネットでは一つのサイトで一つの商品が基本です。もし二つの商品を並べて、「お好きな方をどうぞ」と提示されれば買わない人が激増してしまいます。

そのため、いくらたくさんの商品を扱っていたとしても、グッと我慢して一つの商品だけを全面に推し進めなければいけません。

ビジネスでは他の人が行うことと逆の事をしなければいけません。多くの人は「お客様のニーズに答えよう」と考えて商品の種類を増やします。この考えが間違いなのですが、この気持ちを抑える必要があるのです。

メッセージはできるだけ少なくし、種類を増やすのではなくて「いかに少ない種類の中で目玉商品を押し出すことができるか」を考えるビジネスが正解です。

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