ウェブ戦略

Googleが重視するYMYLジャンルで行うブログ・サイトのSEO対策

ネットビジネスでアフィリエイトを実践するため、ブログやサイト運営を考えるとき、高確率で出てくる言葉にYMYLがあります。サイト運営ではSEO対策(Googleの検索エンジンで上位表示させること)が必須であり、そのときにYMYLが重要になるのです。

ザックリ考えると、人の生活に深く関わるジャンルがYMYLになります。そのため、非常に広い範囲でYMYLが関わっています。

また、同時にGoogleのいうYMYL領域はアップデートを受けやすいジャンルでもあります。これについては、Googleがそのように明言しています。

それでは、こうした知識をどのようにSEO対策に活かし、ブログやサイト作りに活用すればいいのでしょうか。私はいくつものWebサイトを運営していますが、世の中の現状とも照らし合わせながら、「YMYLジャンルでの具体的なSEO対策の方法」について解説していきます。

YMYL領域(Your Money or Your Life)の概念

まず、「YMYL領域とは何を指すのか」について理解しなければいけません。これはGoogleが作り出した造語であり、「Your Money or Your Life」の頭文字を取ったものになります。

Googleは「どのようなブログやサイトを上位表示させるのか」について、以下のようにガイドラインを発表しています。

出典:Google「General Guidelines」

この中にYMYL領域についての記載があります。Your Money or Your Lifeからわかる通り、お金や生活に直結するジャンルについては、特に品質が重視されるというものです。

具体的には、以下のようなテーマがYMYL領域に該当します。

  • 最新のイベント:国際的なイベントや科学技術、政治などのニュース
  • 政治や法律:公的機関、社会サービス、法律(離婚、養子縁組、遺言など)
  • 投資:株・FX、税金、ローンなど
  • 買物:商品・サービスの購入に関するサービス(クレジットカードなど)
  • 医療・健康:病気、健康食品・サプリメント、美容(化粧品、脱毛など)
  • 人:人種、宗教、障害、年齢、国籍など
  • その他、大きな決断が必要なもの:ダイエット、住宅・不動産、子育て、大学の選択、転職など

どのジャンルがYMYLに該当するのかについては、以下のように先ほどのガイドラインに明記されています。

これを日本語に訳したのが、先ほどの箇条書きになります。このように考えると、非常に多くの分野がYMYLに関与しているといえます。

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YMYLジャンルではEAT(専門性・権威性・信頼性)が関わる

それでは、YMYL領域でSEO対策をするには、具体的にどうすればいいのでしょうか。これについては、教科書的なことを述べるとEAT(専門性・権威性・信頼性)が重要だとされています。

  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trustworthiness(信頼性)

これらの頭文字をとったものがEATです。つまり、特定分野に特化させたサイトを作り(専門性)、有名な医師やFPなど知名度やブランド力のある専門家が情報発信し(権威性)、運営者情報が公開されている(信頼性)という状態だとSEO対策となり、検索エンジンで上位表示されやすいといわれています。

そのため、多くの人がブログやサイトの権威性を高めることによるSEO対策を考えるようになっています。

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権威性を個人が生み出すのは不可能

ここまでは、教科書的なことだけを述べてきました。Googleのガイドラインに載っていることを記しましたが、世間で一般的にいわれているYMYLジャンルやEATについて理解することで、SEOについてどのように考えられているか理解できたと思います。

それでは、Googleが提示していることを真に受けてSEO対策を実行すればいいかというと、残念ながらそれではまったく成果が出ません。

まず、権威性とはいっても「何が権威性で重視されるのか」が不明です。これについて、個人や中小企業が権威性や信頼性を生み出すのは不可能です。Googleのいう権威性は官公庁やグローバル企業(世界展開する大企業)のみ生み出せるのです。

例えば、医療・健康系では個人や中小企業のサイトがまったく表示されず、官公庁や巨大企業のごみ記事しか検索エンジンの結果に反映されていません。

これを健康アップデートの弊害といいますが、どれだけ医師や薬剤師などの専門家が個人レベルで有益な記事を書いても、検索エンジンに引っかからないのです。

例えば、以下は「青汁 ランキング」で検索したときの結果です。

このように、Amazonや大手ECサイト、楽天などが並び個人や中小企業のWebサイトは存在しません。YMYL領域の中でも医療・健康系は特に厳しく、大手企業のごみ記事しか表示されないように人工知能(AI)のアルゴリズムがアップデートされているのです。

参考までに、私は薬学サイトを保有しています。以下が実際のサイトです。

Googleアドセンス収益を得ていたWebサイトですが、このサイトは以下のような状況でした。

  • 薬剤師資格の保有者
  • 顔出し名前だし
  • 薬の本を出版
  • テレビ、新聞、週刊誌などマスコミ取材実績は多数
  • 病院など、医療機関からの被リンクは多数

しかし、個人運営のサイトという理由でアクセス数は激減しました。健康アップデートにより、個人サイトが排除されたのです。

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YMYL以外でもアップデートは起こる

このように今では、医療・健康系は完全にごみ記事しか表示されなくなりました。ただ、その他のYMYL領域であればいまでも問題なくアフィリエイトサイトを作ったとしても上位表示されます。Googleは定期的にアップデートを繰り返しており、そのたびに個人サイトを排除していますが、それでも健康ジャンルのような状況にはなっていません。

そうしたとき、「それでは、非YMYLジャンルを攻めればいいのでは」という考えが頭に浮かびます。お金や生活に直結しないジャンルであれば、Googleのアップデートの対象になりにくいという考え方です。

そうした考え方もありますが、残念ながらこれも意味がありません。理由は単純であり、YMYLや非YMYLに関係なく全ジャンルでアップデートが起こっているからです。

例えば、2019年9月にGoogleが実施したアップデートでは「買取」のジャンルが標的になりました。要は、以下のようなアフィリエイトサイト(個人ブログ)で順位が下がったわけです。

  • 着物の買取
  • バイクの買取
  • 切手の買取

普通に考えて、着物の買取などが生活に直結するとは思えません。こうしたジャンルはほとんどの人がYMYL以外のテーマだと認識していました。しかし、実際には買取ジャンルでアップデートを食らった人がたくさんいました。

※もちろん、買取サイトでアップデートを受けず無風だった人もたくさんいます。

こうした事実を考えると、「SEOで上位表示させやすくするため、YMYL以外のジャンルを攻めよう」という戦略を立てるのは意味がないといえます。結局のところ、YMYLかどうかに関係なく無差別で全ジャンルがアップデートの対象になっているからです。

YMYLを意識する意味はない

そのため、YMYLを意識する意義はありません。SEO対策について述べるとき、SEOを理解していない人ほど以下のようなことを述べます。

  • YMYLを避けるといい
  • 権威性を高めるようにブログ運営をするといい

しかし、私が実際にいろんなWebサイトを運営し、さらにはアフィリエイトを実践している他の友人の状況なども考慮すると、GoogleがいうYMYLやEAT(専門性・権威性・信頼性)を意識する意味はないのです。

Googleは全ジャンルでアップデートを繰り返していますし、個人や中小企業で権威性を生み出すのは不可能なのが実際のところです。

それでは、個人でアフィリエイトを運営している人や、中小企業で集客のためにブログ・サイトを開始したい人にとって、YMYLなどでの有効な対策はないのでしょうか。これについては、残念ながら何もSEO対策できないと考えたほうがいいです。

一次情報を入れた記事を作る以外に方法はない

ただ、私はいまでもサイト運営で多くのアクセスを集め、それなりに稼いでいます。このとき、YMYL領域かどうかについてはまったく意識していません。これまで説明した通り、YMYLジャンルで参入ジャンルを判定する意味はないからです。

私はいまでもお金や生活に直結するジャンルに参入し、サイト運営することで多くのアクセスを集めています。Googleが発表しているYMYLについて、知識として知っておくのはいいものの、結局のところ関係ないのです。

このときアクセスを集めるコツは2つしかなく、それは以下になります。

  • 「ライバルがいないものの、大きなお金が動くジャンル」を狙う
  • 一次情報が入った有益な情報を提供する

ビジネスではジャンル選びが成功の9割を決めます。これはネットビジネスも同様であり、ブログやサイトを作るにしても「ライバル不在&儲かるジャンル」を攻めないといけません。もちろん見つけるのは簡単ではないですが、何も考えずに参入するのではなく見極める必要があります。

そうして、有益な情報を提供していきます。有益かどうかの判断は単純であり、一次情報(あなた独自の情報)が含まれているかどうかだけです。

今回の記事でも、単にYMYLについて教科書的なことだけを述べているわけではありません。私の実体験や周囲の情報から、「実際のところはどうなのか?」というオリジナルの部分を記しています。こうした一次情報をできるだけ多く載せることがブログやサイト運営で個人・中小企業が行えるSEO対策になります。

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・医療・健康ジャンルは必ず避ける

ただ、YMYLの中でも医療・健康ジャンルについては絶対に避けるようにしましょう。健康アップデートについて触れましたが、医療・健康ジャンルは何をどう頑張っても検索エンジンでの上位表示が不可能になっています。

厚生労働省や大企業、大病院などが記した、難解で薄い内容のごみ記事しか上位表示されないのがいまのGoogleです。ここに参入してアクセスを集めることは諦めなければいけません。

そのため、アフィリエイトで稼ぎたい個人や医療系ビジネスを展開している中小企業では、健康サイト運営での集客は諦めるようにしましょう。

GoogleのYMYLについて理解する

Googleが公表しているものにYMYLがあり、お金や生活に直結するジャンルについて、特に内容の信ぴょう性を重視すると発表しています。

ただ、そのときに権威性や専門性が重要とはいっても、医師や弁護士が執筆した記事であっても無視されると考えましょう。Googleのいう権威性というのは、厚生労働省など官公庁やグローバル企業などしか対象にならないからです。

またYMYL以外のジャンルを攻めても無意味であり、全ジャンルがアップデートの対象になっています。

しかし、これを嘆いても仕方ないので「できるだけライバルの少ない分野に参入し、有益な情報を提供する」というネットビジネスでの原則を守るようにしましょう。そうすれば、いまでもネットビジネスで稼ぐことができます。

ビジネスでは実学が重要であり、教科書的な面よりも「実際のところ、どうなのか」を知る必要があります。そういう視点で見ると、GoogleのいうYMYLについて知識は持っておいたほうがいいものの、「医療・健康系を避ける」ことを意識しつつ、一次情報を入れた記事を作成しライバル不在のジャンルで勝負するようにしましょう。

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