ネットビジネスを開始することでWebサイトやブログを作り、運営していくときに気を付けなければいけないものがあります。それが、著作権です。アフィリエイトをしたり、自社メディアを構築したりするときは事前に著作権について理解しておかなければいけません。
どれだけアクセスが集まるサイトを構築しても、著作権を侵害してしまっていた場合、せっかく作り上げたサイト・ブログが水の泡になってしまう可能性があります。
基本的には、あなた独自のオリジナルコンテンツを作成していれば、著作権が問題になることはありません。ただ、どれだけ気をつけていても、著作権に関する警告文が送られてくることもあるのです。
そうしたときに焦らずに対処できるようにするためにも、著作権について理解しておくことは大切です。そこで今回は、「Webサイト運営で著作権問題を起こさないための注意点」について解説します。
著作権は記事や画像、動画、音楽などさまざま
著作権とは、創作した時点で著者に生まれる権利です。具体的には、書物、言語、音楽、キャラクター、絵画、マンガ、建築、図形、映画、コンピュータプログラムなどによって表現した著作物にかかる財産的な権利になります。これら著作権は、特許権や商標権にならぶ知的財産権の一つです。
サイトやブログのコンテンツ内になる文字情報や画像、動画などの著作物を著者の許可なく第三者が使用すると、著者から著作権侵害で訴えられる可能性があります。
コンテンツを作成する際には基本的に、他の人が作成したコンテンツをそのまま使用してはいけません。つまり、コピー&ペースト(コピペ)は厳禁です。
・著作物に含まれるもの・含まれないもの
その一方で、客観的なデータ(統計データ集など)は著作物に含まれません。こうしたデータは、人間が作成したものではなく、機械的に算出されたものであるため著作権が発生しないのです。例えば、厚生労働省や論文などにあるデータや表(数字の羅列)には著作権がなく、どのように使用しても問題ありません。
例えば、私は薬剤師の転職サイトを保有していますが、このときは残業に関するデータを独自の図として出しました。これらは単なる数字でしかないので、このように好きなように加工して問題ありません。著作権が存在しないからです。
つまり、インターネット上の他社のサイトに掲載してある情報であっても、客観的なデータはどれだけ使用しても問題ありません。他の人のWebサイトに載っている情報であっても「著作物に含まれるもの」と「含まれないもの」があることを理解しましょう。
・アイディア自体に著作権はない
また、他にも著作権のないものがあります。その代表がアイディアです。
例えば、あなたが知人と話しているときに「〇〇っていうビジネスモデルを考えている」という話を知人から聞いたとします。あなたが知人から聞いたアイディアは、知人のアイディアです。そのため一見すると、あなたが知人に無断でそのアイディアを行うことは著作権を侵害しているように思えるかもしれません。
しかし実際には、こうしたアイディアには著作権が発生しません。あなたが知人から聞いたアイディアを知人の許可なく情報発信しても問題ないのです。
ネット上や雑誌・本からのコピペやリライトは回避するべき
それでは、実際にサイト・ブログのコンテンツ記事を作成するときにはどのようにすればいいのでしょうか。
文章や図は作られた時点で創作者に著作権が生まれるため、無断で他者が作成した文章や図を使ってはいけません。特にコンテンツ作成時には、コピペをしないように注意する必要があります。
こうしたコピペの中でも、Webサイト・ブログに掲載されている情報をコピーして自分のサイトに貼り付けるのは論外です。具体的には、以下のようにあるウェブサイト上にある文章を右クリックしてコピーした文章を、そのままウェブサイトに貼り付けるような行為です。
こうした「インターネット上に掲載されている情報をコピペ・リライトしてコンテンツに活用しない」ことは、著作権を侵害しないための基本です。
・雑誌や本からのコピペも不可
ただ、どれだけインターネット上にあるコンテンツをコピペしてはいけないといっても、多くの人はコピペをしてしまいます。
私はWebサイトを作成するコンサルタントをしています。その中で、クライアントに対して「コピペをしてはいけない」と最初に必ず伝えます。しかし、それでもクライアントの約半分はコピペを犯してしまうのが実際です。
確かに「コピペをしてはいけない」というと、インターネット上のコンテンツをコピーする人はほとんどいません。
その一方で、雑誌や本の情報を書き写す人は多いです。たとえコピー&ペーストをしていないといっても、雑誌や本に書かれていることをそのままリライト掲載することは、コピペと変わりません。
当然ながら、本や雑誌に書かれている情報には著作権があります。つまり、あなたが本や雑誌の情報をそのままWebサイトのコンテンツとして使用すると、著作権を侵害することになります。
また、本や雑誌に書かれている情報は、他の人が既に本や雑誌からコピペしてネット上に公開している可能性が高いです。そのため、結果的にインターネット上に全く同じ文章が複数存在することになるのです。これにより、簡単に本や雑誌からコピペしていることがバレます。
コピペチェックツールで著作権違反を容易に判別可能
なぜ、簡単にコピペ・リライトを判断できるかというと「コピペチェックツール」が存在するからです。こうしたツールを利用すれば、数分でチェックできます。
具体的には、コピペチェックツールに確認したい文章を貼り付けることで、他のWebサイトやブログ上に同じような文章がないか探してくれます。このとき、インターネット上に同一の文章が見つかった場合には以下のように赤色で表示されます。
コピペチェックツールでチェックすると、「コンテンツのどの部分が、どのWebサイトと何パーセント同じ文章である」ことまで分かります。
もちろん、「コピペチェックツールで引っかかったら全てがコピペしている」ことではありません。たとえ完全にオリジナルのコンテンツであっても、同じような文章になり得ることはあるからです。しかし、あまりにもコピペチェックツールに引っかかる部分が多い場合には、コピペ・リライトをしていると予測できます。
本や雑誌は情報を仕入れるだけに留める
それでは、ネットビジネス・アフィリエイトで著作権侵害を回避するにはどうすればいいのでしょうか。
既に述べたように、著者が作成した文章や図には著作権が発生しています。その一方で、客観的なデータや著者のアイディア自体には著作権がありません。そのため、本や雑誌を参考にしてコンテンツを作る際には、情報を仕入れるだけに留めるようにしてください。
例えば、ある本の中に以下のような情報があったとします。
便秘を解消するためには、食事と運動、睡眠の3つが大切です。その中でも、食事で水溶性食物繊維が豊富に含まれている食品を摂取することは、便秘を改善するために最も重要な要素になります。 |
この文章中からは、「便秘解消のために食事と運動、睡眠が大切である」「その中でも食事で食物繊維を摂ることが最も大事である」という情報を読み取れます。これらの情報は、いってしまえば著者のアイディアになります。
もし、これら2つ情報をコンテンツ記事として活用したいと思ったときには、文章全体ではなく、アイディアである情報だけをメモするようにしておきます。そうすれば、著作権がないアイディアだけを使うことになります。
コンテンツを作成する場合には、本や雑誌からはあくまで情報(アイディア)だけを仕入れるように意識しましょう。
なお、情報(アイディア)を仕入れた後は、情報源である本や雑誌を見ないでコンテンツ(文章)を作成しましょう。どれだけコピペしないように意識しても、本や雑誌を横に置いて確認しながら文章を作成すると、同じような文を書いてしまうためです。
・オリジナルの考え方や事例を入れる
このとき、アフィリエイト記事を作るときはコンテンツ内にあなた独自の考え方や事例を入れることで、さらに著作権に引っかかることを避けられます。
例えば、先ほど例に挙げたような文章であれば、以下のように事例を入れることでオリジナルの文章になります。
・原文
便秘を解消するためには、食事と運動、睡眠の3つが大切です。その中でも、食事で食物繊維が豊富に含まれている食品を摂取することは、便秘を改善するために最も重要な要素になります。 |
・オリジナルの文章
便秘を解消するためには、食事だけではなく、運動や睡眠といった生活習慣を整えることも大切です。その中でも、コンニャクなどに含まれる水溶性食物繊維を意識して摂取することは、便秘を改善するために最も重要な要素になります。
例えば、私はあらゆる雑誌に書かれている便秘を解消するための食事や運動、睡眠法を試してきました。しかし、1年近く努力をしたものの、便秘は一向に良くなりませんでした。 そのとき、ある雑誌を読んでいると、「イモ類や豆類に含まれている不溶性食物繊維だけではなく、コンニャクなどに入っている水溶性食物繊維が便秘をするためには重要である」という情報を見つけました。 これまで私は、食物繊維を摂取することは意識していたものの、よく考えてみると不溶性の食物繊維ばかりを摂っていました。そこで、その日から毎日水溶性食物繊維を摂取するようにしたところ、これまで数年間悩まされてきた便秘が1週間で改善したのです。 |
このように、「例えば」「具体的には」といった言葉を使って、あなたの実体験(事例)や考え方を取り入れることで、完全なオリジナルコンテンツとなります。独自情報を入れることによって内容がより興味深くなり、さらには自分オリジナルの情報なのでコピペは起こらなくなります。
図による著作権侵害の問題を理解する
文章の著作権に関しては、ここまで述べた注意点を意識することで、ほぼ問題ありません。ただ、サイトやブログでコンテンツを作成するときには、文章だけでなく「図」の著作権にも注意しなければいけません。
当然ながら、文章と同じように、図自体をコピペすることは論外です。また、図に関しては文章以上に細かいことに注意する必要があります。
・模写は不可
コンテンツを作成しているときに、「インターネット上に掲載されているものと同じような図を使いたい」と考える人は多いでしょう。このとき、似たような図を自分で書けば著作権に引っかからないだろうと考えて模写する人は多いです。
ただ、図の著作権に関して模写はいけません。インターネット上にある図を真似して自分で描いても、それは図をコピペしていることと同じです。そこで、図を描くときはあなたの頭の中だけでイメージを構築する必要があります。
例えば、私はサイト作成のときにオリジナルの図をたくさん使用しています。以下は私の薬学サイトで掲載している図になります。
私の頭の中だけで描いたオリジナルの図なので、私の著作物になります。ただ、こうした図とほぼ同じものを似せて作成した場合、著作権違反になります。
イラストや写真は著作権フリー素材、有料素材を活用する
このとき、図を作成するときに「イラストや写真を入れたい」と考えることも多々あります。例えば、私の薬学系のサイトには以下のようなイラスト入りの図を使用しています。
当然、こうしたイラストは、自分で描くことは難しいです。イラストレーターであればまだしも、イラスト作成の経験のない人がゼロから質の高いイラストを作ることはできません。
このような図の中に挿入するイラストは、インターネット上にある無料素材や有料素材を活用することで、手に入れることができます。
ただ、このときに注意しなければいけないのは「商用利用OK」である素材を使用することです。
例えば、以下にある著作権フリー素材のWebサイトであれば、無料で商用利用できる画像を手に入れることができます。
こうした著作権フリーの素材イラストや写真を加工して貼り付けることで、きれいなイラスト・写真入りの図を簡単に作成することができます。
参考までに、私の場合はPower point(パワーポイント)を使うことで図を作成しています。ネットビジネスでアフィリエイトサイトやオウンドメディアを作るとき、図の作り方は人によってさまざまです。ただ、私の場合はパワーポイントを利用しているわけです。
実際に、先ほど記した私の薬学系サイトに掲載している図も、すべてパワーポイントを使って作成しました。以下のような感じです。
このように、商用利用できるイラストを上手く活用することで、より分かりやすく見やすい図を作成できるようになります。
文章や図の引用方法を学び、著作権違反を回避する
それでは、どのような場合であっても他の人の著作物を使用することはできないのでしょうか。もちろんそうではなく、この場合は引用という形で利用できます。
ただ、引用する場合にはいくつか注意しなければいけないポイントがあります。特に「引用部分・引用元の明記」「コンテンツ内における引用部分の割合」は必ず意識しましょう。
・引用部分・引用元が明確に分かるようにする
コンテンツ内で引用を使う場合には、引用部分が明確に分かるようにしなければいけません。つまり、あなたがオリジナルで作成したコンテンツの部分と引用した部分を見分けられるようにしておくのです。
例えば、最も簡単な引用部分の差別化方法としては、以下に記すように引用部分をテーブル(枠)で囲うことがあげられます。
こうすることで、ユーザーが見たときに「テーブル内の文章は引用部分である」ことを、明確に理解できるようになります。また、文章を引用する際には、引用した書籍名やサイト名を明記しましょう。上の図にあるように、引用部分の下に「引用:○○(書籍名、サイト名)」を明記します。
これは図を引用する場合も同じです。以下のように、引用するときには図の下に引用元を明記することが必須です。
このとき、引用元の文章や画像(図や写真)がWebサイトにあった場合、引用元に対して必ず被リンクを送りましょう。被リンクを送らない場合、いくら出典を明記していても著作権違反になります。
ただ、引用元を明記し、適切にルールを守ればコンテンツ内に他者の文章や画像を使用しても著作権違反にはなりません
・コンテンツの大部分が引用であるのは不可
ただ、引用しても著作権侵害にならないのは、コンテンツの主な内容があなたのオリジナルであるという大前提があります。引用部分がコンテンツのメインになっていてはいけません。
例えば、まとめサイトと呼ばれるような、他者のWebサイトに載っているコンテンツを引用して、カテゴリーごとにまとめているサイトがあります。
こうしたまとめサイトのように、ほとんどが引用で作られているコンテンツは価値がありません。いくら引用しているといっても、他人のコンテンツを真似しているだけだからです。引用するとき、オリジナルコンテンツがなければ著作権違反です。
商品画像の取り扱いについて理解する
なお、特にアフィリエイトをする場合は商品画像に関する著作権の取り扱いについて理解しておく必要があります。
ネットビジネスをするとなると、アフィリエイトであれば広告主(商品・サービスを販売している会社)の画像を使わせてもらうことがあります。その会社の公式サイトや、LP(ランディングページ)の内容のキャプチャーをさせてもらうのです。
これについては、厳密にいえば他人の著作物なので引用しなければいけません。ただ、アフィリエイトに関していえば特に引用しなくても、広告主から文句を言われることはまずありません。
私もアフィリエイトでそれなりに成果を出しており、当然ながら広告主の公式サイトを勝手にキャプチャーして自分のアフィリエイトサイトに貼り付けているケースはたくさんあります。例えば、以下は私が保有する薬剤師転職サイトの一部ですが、広告主の公式サイト画像を引用なしで掲載しています。
ただ、ネットビジネスでいえば広告主の商品画像を貼り付けても何も文句を言われることはないと理解しましょう。広告主にとってみれば、たくさんのお客さんをアフィリエイトサイトから送ってもらえばそれだけ儲かるため黙認しているのです。
著作権侵害で警告がくる場合もある
このとき、当然ながらアクセスが全くないようなサイトであれば、著作権で訴えられることはありません。誰も見ていないため、サイトの存在自体が分からないからです。その一方で、人気サイトになるほど著作権などに関する警告がくる可能性が高くなります。
例えば、私は著作権に関してかなり注意してコンテンツを作成しています。ただそれでも。著作権に関して以下のような警告文が送られてきたことがあります。
もちろん、このときは私に非はなかったため、コンテンツを削除することなく問題は穏便に解決しました。
ただ、これだけ気を付けていても「小見出しなどの文章の構成が似ている」「表現が似ている」といったことで、警告される場合もあるのです。ただ、警告といっても焦る必要はありません。落ち着いて適切に対処すれば、基本的には大きな問題へ発展することなく解決できます。
私の経験を踏まえた上で、警告がきたとの対処法について解説します。
・電話、メールで連絡する
警告文が送られてきたら、まずは相手に対して連絡するようにしましょう。このときは、電話もしくはメールで行うようにします。ただ、基本的には電話の方が好ましいです。
・謝罪する
そして、どのような状況であってもこちらから謝罪をするようにしましょう。
あなたの言い分もあると思います。しかし、警告文を送ってきているということは、相手はあなたに対して少なからず怒りを感じているはずです。そうした状況で、いきなりあなたが言い分を述べ始めると、相手は良い気持ちがしません。またそうなると、スムーズに解決する話もこじれてしまう可能性が高いです。
そうしたことを避けるためにも、まずは相手の気持ちを考えて「このたびは申し訳ありませんでした」と謝るようにしましょう。
・相手の言い分を聞く
そして謝罪をした後は、相手の言い分を聞くようにしてください。ここでも、必ずあなたの意見ではなく、まずは相手の考えを尋ねることが大切です。
例えば、こちらから「どのように対処したらよいでしょうか?」と尋ねれば、相手は「〇〇だから××して欲しい」と希望を述べます。
・自分の言い分を伝える
相手の言い分を全て聞いて、最後にあなたの言い分を伝えるようにしましょう。このときは冷静に、「可能な限りコンテンツの削除を避ける」という方向に結論をもっていくようにしましょう。
せっかく作ったコンテンツを削除されてしまうことは、ネットビジネスを継続する上ではマイナスとなってしまいます。そうしたことを避けるためにも、論理的に現状を捉えてあなたの言い分を通せるようにしましょう。
コンテンツ削除を抑える二次的著作物の知識
そうはいっても、警告された相手からコンテンツの削除を抑えるためには、警告に対応できるだけの知識が必要です。適切な知識をもって対応することではじめて、警告からコンテンツを守ることができます。
そこで以下に、著作権に関する警告からコンテンツを守るために必要な基礎知識について記します。
・二次的著作物には該当しない
まず、著作権で警告がくる際には、「二次的著作物」という言葉がよく使われます。
二次的著作物とは、元の著作物(原著作物)に対して、第三者がアレンジをすることで新たな価値を加えて作られた新たな著作物のことをいいます。
例えば、英文の本を日本語に訳して出版するときには、日本語の本は二次的著作物になります。その他にも、小説をアニメ化したものも二次的著作物だといえます。
こうした二次的著作物には、原著者に著作権があります。つまり「日本語訳した本」については、元となる英語の本を書いた人に著作権があります。また、アニメ化したものについては、元となる小説を書いた人に著作権があります。二次的著作物と判断されるものについては、原著者がその著作物の扱いをコントロールすることができます。
コンテンツに関する警告文が送られてきたときには、相手側の弁護士から「あなたのコンテンツが二次的著作権にあたる」と主張される可能性があります。
ただ、基本的にWeb上に作成したコンテンツは英語を日本語に翻訳したものではありませんし、アニメ化のように何かをベースにして作ったものでもありません。つまり、あなたが作ったコンテンツは二次的著作物にはあたらないのです。
もちろん、明らかにコピペしている場合は問題であるものの、表現や事例を含めて大きく異なる場合は著作権違反にはなりません。そうした上で相手に言い分を伝えるときは、「自分のコンテンツは二次的著作物にあたらない」ということを論理的に組み立てて主張していくことが重要になります。
アイディアに著作権はありません。そのため、明らかな模倣でない限りコンテンツの削除は避けられます。
・証拠の提示を求める
ただ、中にはそれでもコンテンツの削除を求められるケースもあります。つまり、「相手が提供しているノウハウが完全にオリジナルであり、あなたのコンテンツがそのノウハウを真似している」という主張を相手は展開するのです。
そうした際には、主張に対する証拠の提示を求めるようにしましょう。本当に相手が作り上げたオリジナルコンテンツであるというのであれば、出版や論文などオリジナルである証拠を提示するように伝えてください。
例えば私の場合、ネット上の記事の中で「パレートの法則」に関する記事を作成しており、この記事に対して削除依頼されたことがあります。パレートの法則とは、世の中に存在する事象はすべて「重要な2割で占められている」という法則です。
例えば、コンビニの売上のうち、2割の主要商品が店舗全体の売上8割を生み出しています。また、同じ人が離婚を繰り返すことが知られており、すべての離婚のうち「離婚を繰り返す2割の人」が離婚件数の8割を占めています。
こうした一般的な事象をパレートの法則といいますが、削除依頼があったときは「パレートの法則があなたオリジナルの手法だという根拠を提示してほしいです。論文など、公的な文章で証明できたら謝罪して削除します」ということを伝えました。すると、相手はそれ以上何もいわなくなったのです。
著作権切れの期限を理解し、遺作を活用しても問題ない
また、著作権の期限(著作物の保護期間)についても知っておきましょう。著作権フリーのものには、過去の遺作もあります。そのため、こうした遺作を活用してネットビジネスによる情報発信をしても問題ありません。
日本では作者の死後50年で著作権は消えます。つまり、著者が死後50年以上経っている著作物であれば、どれだけサイト・ブログのコンテンツ記事に使っても問題ないのです。これは、文章や写真、音楽、動画、キャラクターに至るすべてです。
例えば、「モネ」「ゴッホ」「芥川龍之介」「夏目漱石」といった著名人の絵や文章などは、著作権がないため好きなだけ使用できます。また、画像集や文学集として売られているものをコピーしてWeb上に載せても問題ありません。
このように、著作権には著者の死後50年という期限があることを知っておきましょう。
例えば英語のアフィリエイトサイトを作る場合、「過去の文学作品を英訳し、英語例文を作る」ことをしても著作権違反にはなりません。著作者が昔の人物である以上、著作権は消失してしまっているからです。ネットビジネスでは、こうしたことまで含めて理解するといいです。
記事ライティングは著作権の範囲を理解して行う
Webサイトを構築していく上で、著作権について理解しておくことは大切です。特に多くの人が侵しがちなものにコピペ・リライトがあります。Web上に限らず、書籍や雑誌にある内容を含めてコピペしないようにしましょう。
基本的にはあなた独自のオリジナルコンテンツを作っていれば、著作権が問題になることはほとんどありません。ただ、意識せずに著作権侵害を起こしてしまうことがあるので注意する必要があります。
また、どうしても他人の作品を利用したいときは引用するといいです。そうすれば、著作権違反にはなりません。
しかし、私のようにどれだけ意識しても警告文が送られてくるケースもあります。そうしたときに焦らないようにするためにも、ここまで述べた基本的なことを把握しておくといいです。
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