社会人が仕事をするとき、効率的に業務をこなすことは重要です。同じ仕事をするにしても、人によっては10時間かかる作業が、他の人なら3時間で完了することがあります。

なぜ、このような差が生まれるのでしょうか。それは「人の協力」をいかに引き出し、有効に活用できているかに差があるからです。

「他人と協力する」ことを前提として、「他人への貢献だけを考える」「制限時間を決めて自分の仕事を行う」「自分の考えを外に発信する」ことを意識しましょう。このたった三つの行動を意識して3ヶ月ほど継続すれば、仕事効率は大きく改善されていることでしょう。

他人と協力することがビジネスで大前提となる

サラリーマンが効率的に仕事を進めるためには、必ず人の協力を仰ぐ必要があります。なぜなら一人で完結できる仕事が少ないからです。

会社の規模が大きくなればなるほど、この傾向は強まります。大企業は大きな成果を上げるために、大規模なビジネスを行います。当然一人では不可能な仕事量です。一人ひとりに担当業務を与えて、その仕事をうまく結びつけることで収益を稼いでいるのです。

大企業に勤めると、会社の歯車の一つとして働くという言葉がよく使われます。これは決して悪い意味ではなく、人は協力することで大きな成果を出せることを現しています。会社をうまく動かすためには、歯車をうまく噛み合わせる、つまり人と協力することが欠かせません。

例えば、小さな家を一軒建てる場合と、高層ビルを一棟建設する場合で比較してみましょう。小さな家を一軒建てる場合、極端にいえば一人でも一年ほど時間をかければ完成できます。しかし高層ビルを一棟建設するのは一人では絶対に無理です。

高層ビルを建てるには、多くの人がそれぞれの担当の仕事を責任もって遂行する必要があります。まずは、地震でも倒れないような土地かどうかの地盤調査を行います。次にビルの設計図を描きます。そして鉄筋などの必要な材料を購入します。実際に組み立てたら、最後に照明や空調設備を入れます。それぞれの複雑な仕事が組み合わさって、初めてあれだけの建築物が完成するのです。

このように個人商店とは異なり、サラリーマンが企業に勤める場合は必ず役割分担をして協力します。サラリーマンが仕事をすることは、人と協力することが大前提にあるのです。その協力をいかに上手に使うかで、仕事の効率が決まります。そのための3つの方法を紹介します。

他人への貢献だけを考える

仕事を効率よくこなすために必要な第一の行動は「人に与えること」です。ギブ&テイクと言う言葉がありますが、ここでは「ギブ&ギブ&ギブ」することを意識してください。相手に対して与え続けることで大きな成果を出せるようになります。

仕事は基本的に貸し借り(ギブ&テイク)でやるものとよくいわれます。ただし、効率的に仕事を進める人は、他人に与えることだけを意識しています。それは先に貸しを作って、自分が困ったときに協力してもらうためです。自分が困ったとき、人に与える余裕などありません。そこで、普段から事前に与えておいて、自分が困ったときにそれを回収する(=協力してもらう)のです。

例えばあなたがエアコンメーカーの営業職の場合、開発部隊の人に「お客さんからこれは評判良かったですよ」「ここは改善した方が良いと言われましたよ」と普段から伝えておけば、開発の人は次の商品のアイデアが沸きます。すると開発者は効率的に仕事を進めることができるので、あなたに感謝してくれます。

こうしたことを実践しておけば、あなたが営業で困ったときその人は相談に乗ってくれます。例えばお客さんから商品の複雑な機能の使い方を聞かれて困ったとき、開発の人が親切に教えてくれるでしょう。

自分から与えると必ず相手は返してきます。人によっては稀にもらうだけの人もいますが、仕事ができる人ほど必ず返してきます。そういう相手にはどんどん与えることで、さらに強い関係性を築いていけます。そしてお互いの仕事の効率が上がり、大きな成果が出るようになります。

与えるのは情報がベスト

相手に何かを与える方法はいくつも思い付きますが、特に情報を与えることを意識してください。なぜなら、自分が仕事で困ったときに欲しいものは情報だからです。

情報とはいっても、必要のない情報を与えても仕方がありません。相手が仕事を円滑に進めるにはどんな情報が必要か、その点を十分に理解した上で相手にとって有益な情報を与えるのです。

例えば、会社の人事部に「優秀な知り合いがいれば紹介して欲しい」とお願いされたことはないでしょうか。彼らの目的は「優秀な人材の確保」です。普段から身の回りの良い人材の情報を仕入れておいて、実際に紹介してあげると喜びます。

他人への貢献は社外でも同じように行うべき

こうした考えは会社内だけでなく、社外でも役立ちます。例えば、あなたが不動産会社に勤めていて、新たに大型ショッピングモールを建設するとします。その情報について、新店舗を検討中のレストランチェーンに教えてあげれば、そのレストランチェーンが店舗拡大をするにあたって非常に参考になります。

今の時代は他社より情報を早く仕入れることで優位に立てるシーンが多いのです。

相手の言い分を飲むことで信頼関係を築く

また、情報以外で与えると効果的なのは譲歩です。つまり、お互いの主張が合わないときに相手に譲るのです。

例えば、会社のITシステムを一新するとき、普段から取引のあるシステム会社から購入しようとしたところ、他社よりも高い価格を提示されたとします。ただし、「今回はどうしてもこの値段で買って欲しい」とお願いされました。

その場合、別会社を選ぶことも可能ですが、「今回は恩を売って、次の取引でそれを返してもらう」というのも賢いやり方です。「複雑なシステムトラブル対策をどこの会社に依頼しても断られた。しかし恩を売っておいたこの会社だけは断らない」といったことが起こるのです。

相手が困っているときに助ける(与える)ことで、深い関係性が築いていけます。また、その後こちらが困ったときにも協力してもらえます。

いずれにせよ、個人としても会社としても仕事を効率的に進めていくためには、できるだけ相手に与えて(譲歩して)、貸しを作ることが第一です。

自分の仕事は制限時間を決めて行う

サラリーマンが効率的に仕事をするための第二の行動、それは「自分の仕事に制限時間を決める」ことです。協力を前提として仕事をする以上、ある仕事を完成度の高いものにするため、「自分が使う時間に制約を加えることで、多くの人の協力を得るようにする」のです。

仕事をするときにできるだけ時間をかければ完成度が上がるように考える人がいます。ただ、実際には「デッドライン(仕事の期限)を決めて業務を行い、他人の協力を求める」方が、はるかに完成度が上がります。また効率的に仕事を進めることができます。

例えば、あなたが会社の会議で行うプレゼンテーションの準備をするとしましょう。プレゼンテーション資料は自分でブラッシュアップに時間をかけようと思えば、いくらでもそうすることが可能です。なぜなら多くの場合、正解がないからです。時間をかけようと思えば、その発表の直前まで資料を手直しできます。

しかし、現実的にはそのようなことはしません。例えば自分で「3時間でやる」と決めて、限られた時間内で資料をまとめあげる必要があります。その後、上司や同僚などの周りの人にチェックしてもらい、推敲を重ねていくのが良いのです。

人に協力を求めるタイミング

制限時間を決めるとき、人に協力を求めるタイミングを理解する必要があります。協力をお願いするタイミングが早すぎると、他人から「自分でやらない人」と扱われます。逆に遅すぎると、手遅れになります。適切なタイミングを決めるのは、実は難しいことなのです。

例えば、ある商品の市場調査を行うことになったとします。市場調査というのは、簡単にいえば「商品を買う可能性のある人がどれくらいいて、年齢分布はどうなっているのか」などを調べるというものです。ここで、あなたが「そもそも市場調査とは何か?」という程度の知識しかないのであれば悩んでも時間の無駄です。

この場合はすぐに協力を求めるべきです。ただし協力をお願いするときは、自分が何に困っていてどういうアドバイスが欲しいのか伝える準備だけはしましょう。

「市場調査のアドバイスが欲しい」と聞いてまわっていてはダメです。アドバイスを求めるにしても、「自分は市場調査というものを経験したことがないので、以前にやったことがあれば、その資料を共有させて欲しい」と具体的なお願いをするのです。

一方、もしあなたに市場調査の経験が既にあれば、まずは前回の市場調査を参考に同レベルの資料を作成し、そこからどれだけの時間を使うかを決めます。仕事の期限に余裕があれば、自分で新しい工夫を加えます。それに対して時間がなければ、資料を完成させた後すぐに他人へ推敲をお願いする必要があります。

適切なタイミングを習得するのは難しいですが、一般的にその仕事の習熟度が上がるに従って他人へお願いするときのタイミングは遅くなります。

新入社員やその業務に経験がない人は、すぐに協力を求めます。一方、ベテラン社員になるほど自分一人で仕事を進める傾向にあります。ただ、いくら仕事に慣れたとしても、期限を早めに決めて他の人へ仕事を依頼することを意識しましょう。

サラリーマンが仕事を行うときは、それが自分の仕事だと当事者意識をもつことが大事ですが、一方で自分だけの仕事と思ってはいけません。常に協力者がいて成立するものだと考えるのです。そうすれば、自分ばかり無用に時間を使ってはダメだと気付きます。大事なのは会社にとって価値のある仕事を最短で実現することです。

自分の考えを外に発信する

サラリーマンが効率的に仕事を進めるための第三の行動は「外部に絶えず情報発信する」ことです。

会社の中で主導権を握るのは、多くの場合「声が大きい人物」です。「声が大きい人」というのは自分の意見や考えを積極的に外に出し、自分の仕事が進めやすいように誘導する人物をいいます。特に営業職は外への発信を意識的に行っている人が多いです。

例えば、あなたが担当する商品販売が人不足で困っているとします。そんなとき、「自分が担当している商品は今売れ行きが良いが、自分ひとりでは営業に行く回数も限られており、せっかくのチャンスが失われてしまう。だから協力してくれる人が必要だ」と発信するのです。

このように理由もつけて意見を発信していると、増員してもらえる可能性が高いです。その結果、より多くの商品が売れていって会社に貢献することができます。

意見を抱えているだけでは改善しない

考えを自分の中に抱えているにいるよりも、外に発信しておいた方が、目標を実現できる可能性は高いです。自ら意見を発信することで、初めて他人は「あなたに対してどう協力すれば良いか」を理解してくれるからです。

サラリーマンになると、会社や同僚に対するあきらめをもって、発信をやめてしまう人がいます。しかし、それでは状況は改善しません。とにかく自分の意見を外に発信するのが大切です。

例えば、あなたがAさんとBさんの二人から同時に同じような仕事を頼まれたとしましょう。Aさんは普段からよく意見を発信し、信頼が厚く、またお願いした仕事をやらないときは注意します。一方でBさんは寡黙で温和、仕事をお願いするときも少し遠慮気味です。

こうしたとき、あなたならどちらの仕事から取り掛かるでしょうか。おそらく、Aさんから頼まれた仕事を先にすませるはずです。これはつまり、BさんよりもAさんの方が効率的に仕事を進めることが可能だと言うことを意味しています。

自分の意見を積極的に発信しましょう。考えを外に発信する人間は、周囲から「何を求めているのか」「何を考えて仕事をしているのか」を理解されるようになります。これが結果的に、仕事を効率的に行えることにつながります。

ここまで述べた「他人への貢献だけを考える」「自分の仕事は制限時間を決めて行う」「自分の考えを外に発信する」の3つの行動を意識して、まずは3ヶ月の間行動してみましょう。

成果を残すサラリーマンはこの3つの行動を当たり前にこなします。人の協力を得て効率的に仕事を進めることで、会社人生はさらに充実します。

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