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書籍出版を果たした後、作家の仕事は終わりではありません。本来、本を出した後の方が著者は忙しくなります。なぜなら、本を売るために動き回らないといけないからです。すべての原稿が完成した後、作家自身、書店を回ったり友達に口コミしたりして本を売るための努力をしなければいけません。

そこで、ここでは作家が行うべき販売促進の方法について記載します。著者が行える対策は少ないですが、地道な努力を重ねることで本を重版させられるようになります。

著者による販促法

本の著者が自分の本を売るとき、主に以下の3つが存在します。どれか一つだけではなく、すべて行うことを考えるといいです。

著者買いを行う

著者買いとは、作家自身が自分の本を大量購入することを指します。大型書店で100冊や200冊などの本を買うことで、ランキング上位に食い込むように仕向けるのです。

この手法については、ランキング操作になるので賛否両論あります。ただ、作家による販売促進手法は少ないですし、「広告としてランキングの上位枠を買い取る」というビジネス手法は他にもたくさん行われているため、基本的には悪いことではないと考えてください。

要は、著者買いによってランキングを上にあげるのは、広告宣伝費の活用に当たります。大型書店であっても、200冊ほど買えば一週間ランキングで1位か2位には入れます。この実績をインターネット上で宣伝するなどして、さらなる口コミを起こすための導線として活用するのです。

小説は別にして、ビジネス書や実用書など本を出す目的は「あなたのビジネスを加速させること」にあります。したがって、広告という意味で著者買いをするのは費用対効果を考えると問題ありません。著者買いは本の販売促進の基本といわれているため、初出版の場合は必ず行うようにしましょう。

書店回りを行う

ただ、著者買いは高額なお金が必要です。そこで、お金をかけずにあなたの本を宣伝する方法が存在します。これを、書店回り(書店営業)といいます。書店回りとは、著者が大型書店をひとつずつ回ってあいさつをするという手法です。

本が売れるのは書店であるため、本屋にあなたの本を置いてもらうことが重要になります。そこで、積極的に書店員へあいさつ回りをするようにしましょう。

当社がさまざまな手法を試した結果、もっとも効果があったのは書店回りです。書店員へ誠実に対応し、雑談などによって信頼関係を作るようにすれば、高確率であなたの本を置いてくれるようになります。

特に地方出身の著者であれば、必ず地元の書店を回るようにしてください。高確率で良い棚にあなたの本を置いてくれるようになります。ただ、出版社によっては著者の書店回りを嫌うことがあります。これについては、担当の編集者にあらかじめ確認しておいてください。

口コミを起こす

初出版(処女作)の場合、必ず自分の友達に言いふらすようにしてください。大学や社会人で知り合った人たちだけでなく、小学校の同級生まで深掘りして本を出したことを広めるのです。

世間一般的には、本を出す人はすごい人だというイメージがあります。本は誰でも出せないため、実際にすごいことには変わりませんが、知人・友人に口コミをすることで「あいつが本を出したのなら、一冊買ってみよう」「ついでに、あの本のことを知人にも伝えてみよう」と考えてくれます。そうして、口コミの輪が広がっていきます。

それだけ、初めての出版は口コミ効果が高いです。ベストセラーも同様に口コミの影響は強いですが、これと同じことが処女作にも起こるのです。

ただ、二冊目の本からは「初出版のときほどの口コミは起こらない」ことを認識するようにしてください。周囲の友達もあなたが本を出すことに慣れてしまうからです。そのため、一回限りのチャンスだと考えて最初の出版ではたくさんの友達に宣伝するようにしましょう。

著者が書店営業して本を売る方法と書店員へのポップの配り方

このように、作家による主な販売促進の手法として著者買い、書店回り、友達への口コミがあります。どれか一つを行うのではなく、すべてを実施してください。そうした努力を行うことで、ようやく本が売れていくようになります。

そして、これら3つの方法の中でも「書店回りを行う」ことは非常に有効です。

著者の中には、書店営業は意味がないと言う人もいます。ただ、これはその著者のコミュニケーション能力が欠如しており、書店員に対して適切なアピールができていないだけです。書店員にあいさつした後、一方的に話して逃げ帰るような手法では効果がないのは当然です。

実際のところ、著者による書店回りは絶大な効果があります。それでは、どのようにして著者が書店営業をすればいいのかについて確認していきます。

書店員へのアプローチ方法

出版社によっては、著者による書店営業を嫌うことがあります。そのため、書店回りをする前に出版社の編集者に対して、「書店営業をしても問題ないか」という許可を取るようにしましょう。承諾を得た後、ようやく書店を回るようにします。

このとき、書店の仕組みをあらかじめ理解しておく必要があります。本屋には、それぞれのジャンルによって担当が決められています。ビジネス書担当、小説担当、実用書担当、新書担当などです。これを理解したうえで、あなたが出版を果たしたジャンルの書店員を呼び出すようにしましょう。

このときは受付のレジや本の整理をしている書店員へアプローチするようにします。相手も忙しいため、レジで声をかけるときは他のお客様がいないときにアプローチするようにしましょう。

担当の書店員を呼び出した後の対応法

実際に声掛けするとき、前述の通り担当の書店員を呼び出してもらうようにします。例えば、あなたがビジネス書を出版したのであれば、「この本を出した著者ですが、ぜひともあいさつを致したく、伺わせていただきました。ビジネス書担当の方はお手すきでしょうか」などのように言います。実際の言葉は臨機応変に変えてください。

場合によっては担当者が不在のときもあります。そのときは、店長や副店長を呼び出しましょう。その後、本の中身を伝えたり雑談をしたりします。たまにぶっきらぼうな対応をされることもありますが、たいていは快く迎えてくれます。

このとき、「自分の本を棚に置いてください」などのゴリ押しをしないようにしましょう。

トップ営業マンが相手と雑談ばかりして、まず信頼関係を作り、その後相手から「お願いします」と言わせるのと同じように、あなたから、いきなり「本を置いてくれ」と頼みこんではいけません。しっかりと話をすれば、書店員の方から「せっかく来てくれたので、平積みで置かせてもらいますね」と言ってくれるようになります。

これを実現するためには、書店営業を何度も行うことで慣れるしかありません。そのため、頭で考えるよりも実地経験を積むようにしましょう。変な言い訳をするのではなく、書店回りをして経験値を積んでトークを磨くようにしてください。

書店ではおみやげを用意しておく

また、あいさつを行うだけでなく書店員があなたの本を売ってくれるような仕掛けを準備するようにしましょう。その方法の一つとして、手作りのポップを用意することがあります。例えば、当社では初めて出版したときに以下のようなポップを作成し、書店営業のときに書店員へ渡すようにしていました。

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もちろん、ポップを渡すだけでは不十分です。「書店名」や「著者の名前」などのサインを書いておき、その書店独自のポップを作成した状態で渡すようにしましょう。要は、おみやげを用意しておくのです。人間は忘れやすい生き物ですが、形として残るものを置いておけば覚えてくれます。

どのようなサインを書けばいいのかについては、実際に書店へ出向いて確認しましょう。他の著者も同じように作成しているので、どのようなポップを配ればいいのかは書店へ行けば分かるはずです。

また、書店回りをして書店員へあいさつを行ったのであれば、その場で本を一冊買うようにしましょう。書店営業の基本は、書店員へ良い印象を残すことにあります。そのため、少しでも長くあなたの本を置いてもらうため、本の購入代を「広告宣伝費」と捉え、その場であなたの本を一冊購入するのです。

こうした地道な努力を続けて全国の書店を回れば、ようやくあなたの本が本屋に置かれるようになります。

労力はかなり必要ですが、無名著者であるほど書店営業を行わなければいけません。著者が本を売る方法として、書店回りが最も効果が高いからです。

政治家が地道に有権者を回り、どぶ板選挙を行うのはその方法が最も効果が高いと分かっているからです。これと同じように、あなたが本気で本を売りたいのであれば書店回りをしましょう。こうした努力を行うことで、徐々にあなたの本が売れていくようになります。

出版コンサルティングの実施

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