ビジネスで重要なのは売上ではありません。売上は単なる指標でしかなく、それよりも利益の方が重要視されます。たとえ100万円の売上があったとしても、経費で99万円を使っていれば1万円しか儲かっていません。これでは、事業を続けても体力が減っていくだけです。

そこで、ビジネスでは収益性を考えなければいけません。単に売上を伸ばすのではなく、適切に利益を出せるかどうかまで測るのです。このとき、「どれだけ有効に資源を活用して収益を生み出したか」を表す指標として総資産利益率(ROA)自己資本利益率(ROE)があります。

総資産利益率(ROA)の考え方

利益の中でも、本業での儲けを示す営業利益は最も重要です。営業利益は大きいほど良いとされているため、売上を伸ばしながら経費を抑えて効率よく稼がなければいけません。

ただ、単純に営業利益の額で経営効率を測ることはできません。会社によって規模が違うからです。大きな設備をもっている会社があれば、ベンチャーとして小さい規模で活動している会社があります。これらは簡単には比べられません。

例えば、小学生と高校生がマラソンで勝負するとき、タイムだけで判断してはいけません。当然ながら、両者は体の大きさや筋肉量などがまったく異なります。本来は、その人の体格を考慮した上で測定しなければいけません。

高校生であれば、小学生と比べてはいけません。同じ高校生と比べて「その人のタイムがどうであるか」を確認して、ようやく運動能力が分かります。企業でもこれと同じことをします。企業にとって、先ほどの「体格」に当たるものは「資産」となります。

企業は工場やビルなどの資産を保有しています。これらの資産をどれだけ有効に活用しているかを調べるのです。要は、保有する資産に対して、どれだけ営業利益を生み出したかを測ります。

このように、利益に対する資産の割合をみた指標を総資産利益率(ROA)といいます。

総資産利益率(ROA) = 利益 ÷ 資産 × 100

例えば、営業利益が同じ100万円である「資産400万円の美容室」と「資産800万円の喫茶店」があったとします。このときの総資産利益率(ROA)はそれぞれ「美容室:ROA=25%」「喫茶店:ROA=12.5%」となります。

総資産利益率(ROA)

つまり、美容室の方が効率よく利益を生み出しています。もし美容室が喫茶店と同じように資産が800万円あれば、倍となる200万円の営業利益を得ていたと予想できます。資産は多ければ良いのではなく、それらを有効活用しなければいけません。

自己資本利益率(ROE)の考え方

先ほどの総資産利益率(ROA)は「資産」での話でした。ただ、株主にとってみれば、出資した額に対してどれだけの利益を出したかが気になります。そこで、純資産に対してどれだけの利益を出したかを示す指標として自己資本利益率(ROE)があります。

すべての資産は、「他人から借りてきたお金(負債:借金)」と「自分のお金(純資産:自己資本)」の2つに分けられます。

総資産利益率(ROA)は総資産(負債+純資産)に対する営業利益の割合をみていました。一方、自己資本利益率(ROE)は純資産(自己資本)に対する営業利益の割合を算出します。

※株主によって投資されたお金は「返す必要のないお金」に分類されるため、純資産(自己資本)として考えます。

「投資したお金をどれだけ利益に変えたか」を表す指標が自己資本利益率(ROE)であるため、この数字は投資家(株主)に重要視されます。

自己資本利益率(ROE) = 利益 ÷ 純資産 × 100

どうせ投資するのであれば、有効に活用してくれる企業へ出資したいと誰でも思います。自己資本利益率(ROE)が低ければ、投資家からのお金が集まりにくくなりますし、経営効率の悪い会社だと判断されてしまいます。

なお、利益を出すためには売上がなければいけません。そこで、売上の効率を示す指標も存在ます。これを総資産回転率といいます。資産に対して、どれだけの売り上げを出したかを表します。

総資産回転率 = 売上 ÷ 資産 × 100

ビジネスでは「少ない資産や自己資本で多くの売上や利益を出す」ことが重要です。そのため、あらゆる業界でROAやROE、総資産回転率を高めることは必須であるといえます。

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