インバウンド(訪日外国人観光客)ビジネスを行っていく上で、「観光立国」という言葉を意識することは大切です。観光立国とは「国内外に限らず、観光客が観光地に落とすお金を増やして、国の経済を支える基盤の一つにすること」をいいます。

そして日本では、2007年1月1日から「観光立国推進基本法」が施行され、国をあげて観光立国を目指しているのです。

観光立国となるためには、主に「気候」「自然」「文化」「食事」の4条件が欠かせないといわれています。日本は、これら4条件を満たしやすい国であり、観光立国となりやすい状況にあります。

そのため、日本はインバウンドビジネスで成功しやすい国の一つだといえます。

さらに、観光立国について学ぶことは、あなた自身のビジネスにも応用することが可能です。観光立国の条件を知ることで、どのようなサービスの提供に注力すべきかが明確になります。

こうしたことからも、インバウンドビジネスを行う際には、観光立国について学ぶべきです。

そこで今回は、「観光立国の条件を学び、インバウンドビジネスで成功する方法」について解説します。

観光立国とは

観光立国について学ぶためには、観光立国という言葉がもつ意味や、観光立国と呼ばれるための基準について理解しておく必要があります。

そこで以下に、観光立国という言葉の意味と、観光立国として認められるための基準について記します。

観光立国の意味

観光立国という言葉には、「日本がもつ自然環境や景観、美術館・博物館などを整備して国内外の観光客数を増やし、それに伴う観光ビジネスやそこから波及する雇用などによって国の経済を支えるように確立すること」という意味があります。

つまり、「観光ビジネスに力を入れて、日本経済を活性化させる」ということです。

例えば、日本国内にある美術館を外国人観光客に対してアピールしたり、美術館内に展示してある作品の説明などを多言語化したりすることは、観光立国となるための一つの手段だといえます。

その他にも、外国人観光客を呼び込むために免税店を増やしたり、外国人観光客のためにインターネット環境などを整備したりすることも同様です。

このように、観光立国という言葉は「日本における資源を生かして観光ビジネスを活性化する」という意味をもっています。

観光立国と認められるための基準

観光立国という言葉には、今まで述べたように「観光ビジネスに力を入れて、日本経済を活性化させる」という意味があります。ただ、観光立国という言葉に明確な定義は存在していません。

例えば、「何年間で外国人観光客が○○人訪れたから観光立国である」「財源の□□パーセントを観光ビジネスに費やしたから観光立国である」といったものではないのです。

このように、観光立国には明確な定義が存在していないのが現状です。しかし、世界の観光における指数から、観光立国として認められるための、最低限の基準は見出すことができます。

具体的には、国連世界観光機関(UNWTO)による2014年報告では、世界の観光産業は全世界のGDPの9パーセントを占めていることが明らかになっています。GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)とは、その国の人が働いて生み出したサービス、商品の付加価値の総額のことを指します。

そのため、この数値を平均値として捉えると「その国における観光収入の割合が、GDPの9パーセントを上回っている」ということが、観光立国として認められる基準と考えられます。

例えば、世界で最もGDPに占める観光収入の割合が高いカンボジアにおける、2011年のGDPに対する観光収入の割合は14.5パーセントです。それに対して日本は、同じ2011年は0.2パーセントと報告されています。

このように、観光立国という言葉には明確な定義はありませんが、「観光収入の割合がGDPの9パーセント以上」ということは、観光立国として認められるための一つの基準といえます。

観光立国の4条件

これまで述べたように、観光立国には明確な定義は存在しません。ただ、観光立国となるためには、観光収入が増えなければいけないことは間違いありません。

そして、観光立国となるためには、4つの条件が必要だとされています。それは、「気候」「自然」「文化」「食事」の4つです。これら4つのいずれかが満たされていなければ、観光立国となることは難しいです。

気候

海外へ行く際に、「自国と極端に気候が異なる国へ旅行すること」に抵抗が生じることは想像できると思います。

例えば、寒いことで有名なロシアと、1年中常夏のような気候のハワイでは、観光のし易さが異なることは言うまでもありません。また、極端に湿度が高いような国や、雨期が長いような国も同様です。

このように、寒過ぎず暑過ぎず「ほどほど」の気候であることは、観光立国になるための条件だといえます。

自然

海外へ旅行に行く人の多くは、高層ビルなどの都市化が進んでいるような景観ではなく、自分の国では体験できないような雄大な自然を見たいと考えています。

例えば、アメリカでは、「グランドキャニオン」や「モニュメントバレー」「ヨセミテ国立公園」などの、大自然を見ることができる観光地が人気です。

もちろん、発展途上国や田舎に住んでいる人の中には「都市化した近代化した街並みを見たい」と思って海外観光を行う人もいるでしょう。ただ、海外を旅行する人の大多数はそうした人たちではなく、普段から都市部に住んでおり「自国にはないような雄大な自然を見たい」という気持ちをもっている人たちです。

こうしたことからも、自然は観光立国となるための1条件だといえます。

文化

海外を旅行する人の中には「他国の異文化に触れてみたい」と考えている人も多く存在します。

例えば、外国人観光客には、「アニメ」や「漫画」といった日本の文化を目的に日本を訪れる人も少なくありません。その他にも、「禅」などを体験したいという外国人観光客も多いです。

このように、その国の文化は、観光立国となるために欠かせない要素になります。

食事

そして、観光立国になるための条件として最も欠かせない条件が「食事」です。

例えば、観光地として人気がある国にはフランスやイタリア、中国などが挙げられます。これらの国には、「フランス料理」や「イタリア料理」「中国料理」といったように、その国独自の料理が存在しています。

もちろん、アメリカやイギリスのように、国独自の料理が少ない国でも観光地として人気が高い国があることは確かです。

ただ、それでも国特有の食事が存在するということは、観光立国になるためには重要な要素になります。

日本が観光立国になりやすい理由

ここまで述べたように、観光立国となるためには、気候と自然、文化、食事という4つの条件を満たしていることが大切です。こうしたことを踏まえると、日本は観光立国になりやすい国であるといえます。

例えば気候に関しては、確かに日本には四季があります。しかし、極端に温暖の差が激しい地域はありません。また、「北海道ではスキー」「沖縄ではビーチリゾート」といったように、地域ごとにその気候の特徴を生かした観光を楽しむことができます。

自然においても、屋久島や富士山といったように、他国にはないような山岳や山林などが存在しています。さらに、食事に関しては「和食」が世界文化遺産になったことからも、観光資源となることは明らかです。

そして既に述べたように、「アニメ」や「漫画」といった日本の文化は、海外でも有名です。

このように、日本は観光立国となるための4条件をすべて満たしています。確かに、世界的に見ても日本はまだまだインバウンドビジネスが遅れている国です。ただ、こうした日本の特徴を考えると、日本では今後インバウンドビジネスが発展する可能性は非常に高いといえます。

また、日本でインバウンドビジネスを行う際には、こうした観光立国の4条件を意識した取り組みを行うことが重要です。

今回述べたように、インバウンドビジネスで成功するためには、観光立国について学ぶことが有効です。特に、以上に挙げた観光立国として認められるための4条件を意識してビジネスを行うことで、インバウンドビジネスでは成功しやすくなります。

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