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インバウンド(訪日外国人観光客)に対するビジネス(インバウンドビジネス)は、規模が年々大きくなってきている市場です。特に東日本大震災が起こった2011年以降、インバウンド市場は急激に伸びてきています。

また、インバウンドビジネスは、一般的に認識されているような宿泊施設や商業施設、交通機関だけでなく、さまざまな業界に波及しています。例えば、カラオケや美容業界にも、インバウンドは大きな影響を与えています。

そのため、どのような業界であっても、今後インバウンドを無視することはできません。そして、インバウンドビジネスを上手く活用することができれば、競合他社との差別化にもなり、業績の向上につながります。

そこで今回は、「インバウンドビジネスの始め方」について解説します。

インバウンドビジネスに必要な7ステップ

インバウンドビジネスは、さまざまな業界から参入することができます。そして、そのビジネスのターゲットやビジネスモデルなどは、それぞれで異なります。

ただ、どのような業界であっても、インバウンドビジネスを始めるときに経るべき基本的な過程があります。そのため、インバウンドビジネスに参入しようと考えたときには、まずはそうしたステップを知っておくことが大切です。

インバウンドビジネスを行うための基本的なステップを踏むことで、ビジネスで失敗する可能性が少なくなります。

以下に、インバウンドビジネスを始める際の基本となる7ステップについて記します。

情報収集

インバウンドビジネスに限ったことではありませが、新たな取り組みを始める際には、まずはリサーチ(情報収集)を行うことが欠かせません。どのようなビジネスであっても、何も知らない状態で参入して成功することはほとんどありません。

特に、ビジネスの対象となる「お客様」と「参入する業界の現状」に関するリサーチは、ビジネスで成功するために必須になります。例えばインバウンドビジネスであれば、「訪日外国人観光客」と「国内のインバウンドビジネス事情」の2つについて情報を得る必要があります。

具体的には、訪日外国人観光客のニーズを知ることが重要になります。例えば、「外国人が日本を訪れたときの消費動向」や「外国人の訪日目的」など、外国人観光客が望んでいることについてリサーチします。

また、「国内でインバウンドビジネスに参入している業界」や「インバウンドビジネスにおける成功事例」など、インバウンド業界の現状についても情報を得なければいけません。

こうした情報は、旅行会社を直接訪ねたり、国内で開催されているセミナーなどに参加したりすることで得ることができます。さらに、インバウンドビジネスに関連する協会や団体も存在するため、それらに加入することも有益な情報を手に入れるための有効な手段になります。

このように、インバウンドビジネスへの参入を考えたときには、まずは情報収集を怠らないようにすることが大切です。

目的・ターゲット選定

インバウンドビジネスで失敗している会社の多くは、ビジネスの目的や対象となるターゲットが明確になっていません。

確かに、インバウンド市場は年々規模が大きくなってきており、まだまだ伸びていくことが予測されています。しかし、たとえそうした現状であっても、ビジネスを行う目的やターゲットが明確でなければ、インバウンドビジネスで成功することは難しいです。

インバウンドビジネスに限らず、ビジネスで成功するためには、目的やターゲットを具体的かつ明確にすることが重要です。

例えば、あなたが頭痛に悩まされていたとします。そうした際に、「頭痛専門医院」と「総合病院」であれば、明らかに前者の頭痛専門医院を訪ねるはずです。これは、頭痛専門医院の方がターゲットを明確にしており、ビジネスの対象となる患者(あなた)の心に響くためです。

一見すると、総合病院の方が、さまざまな悩みを抱えている患者を受け入れているため、ビジネスとして成功しやすそうに感じるかもしれません。しかし実際には、このように不特定多数を対象とするよりも、ターゲットを絞った方がビジネスでは成功します。

インバウンドビジネスにおいても同様です。例えば、インバウンドビジネスで販売する商品のターゲットを「東アジアの人々」と決めていたとします。ただ、これではターゲットがあいまい過ぎるため、誰にも強いインパクトを与える商品を作ることはできません。

そうではなく、もっとターゲットを「中国人の富裕層である60代の女性」というように詳細かつ明確に決めると、ターゲットとする人たちが心の底から欲するような商品を作り出すことができます。その結果、ビジネスでの成功につながるようになります。

このように、インバウンドビジネスを始める際には、目的やターゲット層を明確に選定しておくことが大切です。

現状把握

目的とターゲットを決めた後は、最初に行ったリサーチを元に、自社の現状を把握していきます。そして、現状を把握する際には、「ターゲット(訪日外国人観光客)」「自社」「競合他社」の3つの視点から考えることが大切です。

例えば、訪日外国人観光客に対しては、「自社製品のターゲットとなる外国人観光客は、年間で何人くらい日本を訪れているのか?」「自社製品の認知度はどれくらいか?」「ターゲットから見た自社の競合他社にはどのような会社があるか?」といったことを考えます。

また自社に関しては、「インバウンドビジネスに参入する目的」や「インバウンドビジネスを始めるための環境状況」などの現状を把握しなければいけません。

さらに競合他社に対しても、「競合他社のインバウンドビジネスに対する取り組み」や「自社における競合他社との違い」などについて理解しておく必要がありあす。

もしこうした現状を把握せずにインバウンドビジネスに参入すると、「インバウンドビジネスを始めたけれども、受け入れの環境整備ができておらず、需要に追いつけない……」「インバウンドビジネスに取り組んだのはいいものの、競合他社が多すぎて、なかなか上手くいかない……」といった事態になりかねません。

こうしたことを防ぐためにも、インバウンドビジネスに参入する前に、少なくともターゲットと自社、競合他社の3つに関する現状を把握しておくことが大切です。

自社の強みの発見

インバウンドビジネスで成功するためには、自社の魅力を活かした商品やサービスを提供することが重要です。そうした自社の強みは、競合他社との差別化につながり、訪日外国人観光客に対するアピールポイントになります。

そして、インバウンドビジネスにおいて自社の強みを発見するときのポイントは、「外国人観光客の目線で自社の魅力を考える」ということです。そして、そうした外国人目線で自社の強みを考えると、意外なことが自社の強みとなっていることに気づきます。

例えば、日本人からすると「味噌汁」は毎日当たり前のように食事として出てくるため、味噌汁を作れることは特別なことではないように感じます。しかし、外国人観光客にとっては、味噌汁はとても珍しく、日本食として非常に人気が高い料理になります。

そのため、「おいしい味噌汁を提供する」という、日本人であれば普通のことが、インバウンドビジネスであれば強みになります。そしてそのことが、外国人観光客から人気を得ることにつながります。

この味噌汁の例は、一般的過ぎて実際には自社の強みにはならないかもしれません。

ただ、インバウンドビジネスを行う際には、このような思考で外国人観光客目線での自社の強みを発見することが大切です。

ビジネスモデルの策定

どれだけ業界事情を把握して、魅力的な商品やサービスを作っても、ビジネスモデルが悪いと、ビジネスとして成功させることはできません。

例えば、外国人宿泊客に向けて食事の最後に「お茶漬け」を提供していたとします。しかし、食事だけでの提供だけでは不十分で、もったいないといえます。そのため、「おいしいお茶漬け」を売りにした旅館であれば、お土産用に「インスタントお茶漬け」を用意しておくことが必要です。

なおかつ帰国後でも通販で購入できるようにしておけば、継続して商品が売れることになります。

このように、ビジネスとして成功するためには、継続して収益化できるような、正しいビジネスモデルでビジネスを組み立てることが欠かせません。

情報発信

たとえ良い商品であっても正しいビジネスモデルを策定したとしても、お客様が来なければ商売としては成り立ちません。当然、自社の宣伝を行ってターゲットとなる人たちに自社製品について知ってもらわなければ商品が売れることはありません。

このように、ビジネスで成功するためには「自社の製品をターゲットとなる人たちに知ってもらう」ための活動が必須になります。つまり、自社製品の情報を発信する必要があります。

例えば、情報発信には、インターネット上で自社のホームページを作って商品を紹介する方法などがあります。またインバウンドビジネスであれば、現地の旅行会社に対して直接営業を行うこともできます。

このように、情報発信の方法は何でも問題ありません。ただ、どのような手段であっても、インバウンドビジネスで成功するためには、ターゲットに向けた情報発信を積極的に展開していくことが欠かせません。

修正・改善

インバウンドビジネスに限ったことではありませんが、ビジネスで成功するためには、「計画 → 実行 → 検証 → 改善 → 計画……」というように、修正・改善を繰り返すことが重要です。つまり、「PCDAサイクル」を回していかなければいけません。

PCDAとは、「計画(Plan)」と「実行(Do)」「検証(Check)」「改善(Action)」の頭文字を取ったものです。

インバウンドビジネスでも、常にこうしたPCDAサイクルを意識して、提供している商品・サービスなどを修正・改善し続けることが大切になります。

今回述べたように、インバウンドビジネスを始める際には、基本的な7つの過程があります。これらのステップを確認しながらビジネスを始めていくと、インバウンドビジネスで成功しやすくなります。

また、既にインバウンドビジネスに取り組んでいる企業であっても、基本となる7つの過程をもう一度見直すと、新たな修正点や問題点が見つかるはずです。そうすることが、さらなるビジネスの拡大につながります。

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