インバウンド(訪日外国人観光客)ビジネスを行う上で、中国人旅行客を無視することはできません。訪日外国人観光客が日本旅行中に大量の商品を購入した「爆買い」の中心となった中国人をターゲットにすることで、インバウンドビジネスで成功する可能性は高くなります。

そして、中国人を相手にインバウンドビジネスで成功するためには、中国人観光客に対する適切な戦略を立てることが大切です。また、そのためには、中国人が日本に関する情報を得ている情報源と中国人観光客に対する接客のポイント、中国人のマナー問題の3つについて把握しておく必要があります。

そこで今回は、「訪日中国人観光客に対するインバウンド戦略のポイント」について解説します。

中国人へ日本の情報を発信している人物

訪日中国人観光客をターゲットにビジネスを行う場合、まずは中国人に対して自社サービスを認知してもらうことが大切です。そのため、日本を訪れる中国人観光客が「どのようにして日本の情報を得ているのか?」ということを知っておく必要があります。

そして、中国人に対して日本に関する多くの情報を発信しているのは「在日中国人」です。

在日中国人は中国人への情報発信源となっている

2015年の報告によると、在日中国人の数は65万人を超えていることがわかっています。これは、世界194国の中で最も多い数です。そして、こうした在日中国人が、日本を訪れる中国人観光客の情報源となっているのです。

在日中国人の多くは、親戚や知人が日本を訪れた際に日本を案内します。そのときには、インターネットで得た情報や、自分自身が行って印象が良かった店、行ったことはないけれども評判が良い店などに連れて行っています。

例えば、中国人留学生であれば、普段からよく訪れている居酒屋に、日本観光に来た親戚や知人を連れて行きます。中国人には、居酒屋というスタイルは馴染みがないため、人気があります。

その他にも、在日中国人の人がブログやSNS上で何気なく発信した情報が元となって、中国人に人気の観光地となるような場合もあります。

このように、在日中国人が発する情報は、中国人が日本を訪れる際に頼りにする情報源となっているのです。

在日中国人は代購をしている

在日中国人の中には、日本の商品を代わりに購入することでアルバイトをしている人もいます。つまり、中国に住んでいて日本商品を買えない人に代わって、代理購入(代購)を行っているということです。

確かに、中国に住んでいても、輸入によって日本製品を購入することは可能です。しかし、中国人が日本の商品を輸入した場合、関税や増値税などがかかります。増値税とは、日本でいう消費税のようなものです。中国人が日本商品を輸入すると、こうした税金によって商品の値段が高くなってしまいます。

その一方で、在日中国人が日本商品を購入して中国に発送する場合には、これらの税金がかかりません。

そのことを活かして、日本商品を購入して知人や親族に送ることで一定額の手数料をもらったり、転売業者に頼まれて代講したりすることでアルバイトをしている在日中国人もいます。

そして、こうした代講をしている人の中には、ブログやSNSで「日本の人気商品」や「おススメ商品」などを発信しており、その情報を元に日本の商品を購入する中国人がたくさんいるのです。

中国人はスマホを活用する

外国旅行というと、「ガイドブック」を頼りにしている人も多くいます。しかし、日本を訪れる中国人のほとんどは、ガイドブックではなくスマートフォン(スマホ)から情報を仕入れています。

実際に、世界最大の旅行サイトである「トリップアドバイザー」が2015年に実施した調査によると、中国人旅行者の60パーセント以上がスマホを使って旅行の計画やホテルの予約をしていることが明らかになっています。

このように、訪日中国人の多くは、スマホを使って日本の情報を得ているのです。

中国人に対する接客ポイント

中国人観光客をターゲットにビジネスを行う際には、中国人に対する接客にも力を入れなければいけません。そこで以下に、中国人観光客に対する接客のポイントについて記します。

日本人より手厚いサービスが欠かせない

中国人に対して接客を行う場合には、日本人よりも手厚くサービスをすることが大切です。

日本人の場合、自分自身で商品を探して購入するため、接客はほとんどいりません。そもそも、日本人には買い物中に店員から接客を受けるのを嫌う人が多いです。

その一方で中国人観光客の場合は、接客をしないとクレームが発生することになります

中国人観光客の多くは、店員に対して「この製品にはどのような効果があるのか?」「実際に使用するときにはどのような手順で使えばいいのか?」など、商品に関して細かく尋ねます。そして、店員が質問に対して丁寧に答えないと、クレームにつながります。

このように、中国人観光客に対する接客は、通常以上に手厚く対応するように意識しなければいけません。

中国人は大サイズの商品を好む

中国人観光客の多くは、容量(大きさ)が小さく小分けしてあるような商品よりも、大きな商品を好みます。

例えば、お菓子一つにしても、中国人観光客はスモールサイズよりもビッグサイズを購入する傾向にあります。こうした行動には、特に中国人が、お得な商品を求める傾向にあることが関係しているのです。

大きいサイズの商品は、小さいサイズのものよりも単価(同じ量辺りの価格)が安くなります。そのため、買うのであれば、一つにたくさん入っている商品を買った方がお得です。中国人は、そのことを意識しているために、大きな商品を買う傾向にあります。

実際に、中国のスターバックスには、スモールサイズを置いていない店があるほどです。

このように中国人観光客には、「小サイズよりも大サイズの商品を好む」という特徴があります。

ガイドへのキックバックは当たり前

大量の中国人観光客を連れてくるツアーガイドの中には、店側に「キックバック」を求める人が少なくありません。キックバックとは、店側が中国人に対して実際の製品よりも安い価格の商品を提供する代わりに、差額分をガイドに渡すというものです。

例えば、飲食店において、通常では5000円で出しているコース料理を提供したにも関わらず、ガイドは中国人観光客からは8000円を徴収します。そして、差額の3000円 × 人数分を店側からガイドにバックします。

こうしたキックバックを、ツアーガイドが当たり前のように提案してくるのです。そして、そうしたキックバックを断ると、ツアーコースから外されて、中国人観光客が来なくなってしまいます。

このように、中国人観光客のツアーガイドの中では、キックバックを要求することが当たり前になっています。ただ、中国人観光客も、こうした取引が行われているのを知った上でガイドを利用しているようです。

中国人のマナー問題

中国人観光客について考えるときに欠かせないことが「中国人のマナー問題」です。外国人観光客の中でも、中国人観光客のマナーの悪さは、特に目立ちます。

中国人のマナー問題の具体例

中国人のマナー問題は、さまざまな場面で指摘されています。

例えば、「空港の入国審査において並んでいるときに、中国人が平気な顔して割り込んできた」「街中において中国人が道に座り込んでいて、通行の邪魔になっていた」「同じホテルに泊まっていた中国人が夜遅くまで騒いでいた」といったことは、よく聞く話です。

その他にも「コンビニの中で未会計の商品を開けて食べ始めた中国人を店員が注意したら、その中国人が怒って店員を殴ってしまった」という事件も発生しています。

このように、中国人観光客のマナーの悪さは、さまざまな場面で問題となっているのです。

中国人のマナーが悪い原因

それでは、なぜ中国人のマナーは悪いのでしょうか。それは、中国における「インフラ整備の遅れ」が関係しています。

中国は、アメリカに続いてGDPが世界第2位であるほど、経済が発展している国です。実際に、中国の都市部には高層ビルが立ち並んでいたり、高級な外車を乗り回している人がたくさんいたりします。

その一方で、水道や道路、公共交通機関など、基本的なインフラは整っていないのが現状です。

例えば、中国の信号は、日本のようにきちんと稼動していません。また、街中にゴミ箱が設置されているようなところはほとんどありません。さらに、トイレの水道などで水が出ないようなところも少なくありません。

もちろん、以前よりは中国のインフラも整備されていますが、まだまだ不十分であるのが実状です。

こうした環境の中で生活してきた中国人は、自然とルールに従わず自己判断で物事を実行するようになったのです。その結果、中国では自分勝手な行動が習慣化してしまいました。

中国人のマナー問題を解消するポイント

今まで述べたように、中国人観光客にはマナーが悪い人が多いです。ただ、中国人を相手にインバウンドビジネスを行う場合には、そうしたマナーの悪さにも対応しなければいけません。

そうした中で、中国人のマナー問題を解消するためのポイントは「相手の立場に立つ」ということです。

中国人におけるマナーの悪さは、自分のニーズが満たされていなかったり、取るべき行動がわからなかったりするために起こることが少なくありません。

例えば、先ほど挙げたような街中で道に座り込むような中国人観光客は、案内がなかったり、あっても日本語でしか表記されていなかったりするため、休憩場所がわからずにそうした行動に出ているのかもしれません。

そのため、もしかしたら「休憩所はこちら」という中国語の案内を作ることで、中国人が道に座り込むような行動はなくなるかもしれません。

このように、中国人のマナー問題を解消するためには、まず相手の立場に立って物事を考えることが大切です。確かに、中国人のマナーの悪さは、中国の国民性も関係しています。しかし、それでもこちらが中国人の立場に立って対応することを意識すれば、少しずつでも中国人のマナー問題は解消していくはずです。

今回述べたように、インバウンドビジネスを行っていく上で、中国人観光客に対する適切な戦略を理解しておくことは重要です。

特に、以上に挙げた「中国人観光客の情報源となっているもの」や「中国人観光客への接客時におけるポイント」「中国人のマナー問題」の3つは、中国人をターゲットにビジネスを実施する上で押さえておかなければいけません。

これら3つのことだけでも把握して実践することで、中国人観光客に対するインバウンドビジネスは成功しやすくなります。

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