インバウンド(訪日外国人観光客)ビジネスを行う上で、中国人観光客を無視することはできません。日本で外国人観光客が旅行中に大量に商品を購入する「爆買い」の中心となった中国人に対するアプローチは、インバウンドビジネスで成功するためのポイントになります。

その中でも、富裕層である中国人をターゲットにインバウンドビジネスを展開している企業はまだ少数です。

そして、中国人富裕層は、一般的な中国人観光客とは違った目的で日本を訪れています。そのため、中国人富裕層をターゲットにインバウンドビジネスを行うためには、そうした中国人富裕層の特徴を知っておくことが大切です。

そこで今回は、「中国人富裕層を対象にしたインバウンドビジネスのポイント」について解説します。

訪日中国人観光客の3つのタイプ

日本を訪れる中国人観光客の数は、年々増え続けている現状があります。ただ、一言で訪日中国人観光客といっても、大きく分けて「日本を初めて訪れる中流階級層」「これまでヨーロッパなどの他国を旅行していた富裕層」「もともと日本が大好きな人たち」という3つのパターンに分類されます。

日本を初めて訪れる中流階級層

日本を訪れる中国人観光客の中でも、最も数が多く、一般的な中国人観光客のイメージと一致するのが、こうした日本を初めて訪れる中流階級層以下の人たちです。

当然ながら、初めて日本を訪れる人の中には、個人よりも団体旅行を好む人が多い傾向にあります。ただ、団体で日本を旅行した中国人の中には、2回目からは個人旅行に切り替える人も少なくありません。

ただ、そうはいっても、まだまだ訪日中国人観光客の多くを占めているのは、こうした日本を初めて訪れる中流階級層の人たちです。

もともと日本が大好きな人

訪日中国人観光客の中には、もともと日本が好きで、何度も日本を訪れているような人もいます。

たとえば、「日本のアニメ」にはまって、1年に何回も日本旅行を行うような人も少なくありません。日本でも「韓流ドラマ」の影響を受けて、何度も韓国旅行をする人がいるのと同じです。そしてこうした人たちには、比較的若い年齢の人たちが多いです。

また、初めて日本観光を行った際に強い影響を受けて、その後に何度も日本を訪れるようになる人も存在します。

ヨーロッパなどを旅行していた富裕層

中国人で日本観光を行う人の中には、これまでヨーロッパなどを旅行していたけど、日本を気に入って定期的に日本観光を行うようになった人もいます。こうしたパターンの人たちの多くは、いわゆる「富裕層」と呼ばれる、お金に余裕がある人たちです。

そして、中国人富裕層の人たちは、さまざまな理由から、基本的に団体ではなく個人旅行を好みます

たとえば、「団体旅行で行くと、他の中国人観光客のマナーが悪く同じ中国人として悲しくなる」や「ツアーだと料理などのランクが限られてしまうため、存分に旅行を楽しむことができない」などの理由が挙げられます。

このように、これまでヨーロッパなどを旅行していた中国人富裕層が、日本を訪れるようになっているようなケースも少なくありません。

中国人富裕層の本音

中国人富裕層には、精神的・肉体的に疲弊している人が多い傾向にあります。

そもそも、富裕層である人は会社経営や管理業務など、仕事上でストレスを強く受けている人が多いです。さらに、中国という環境で生活すること自体がストレスになります。

そのため、特に中国人富裕層で日本を訪れる人には、リラックスすることを求めている人が多いのです。

これまでは、そうした人たちにはヨーロッパに行く人が多い傾向にありました。ただ、距離的にも近い日本を訪れるような人が増えているのです。

そして、日本を訪れる中国人富裕層の目的は、「ゆっくり」「のんびり」「リラックス」の3つです。

また、できるだけ中国を意識しないでいいように「他の中国人観光客が少ない観光地に行きたい」と考えています。そのため、中国人団体ツアーが来ないような観光地を希望する人が少なくありません。

たとえば、「星野リゾート」や、石川県にある「加賀屋」など、日本の名ホテル・名旅館といわれるようなところです。

こうしたホテルや旅館であれば、一般的な中国人団体ツアー客が宿泊することはほとんどありません。他にも、それほど有名でないところでも、「中国人の団体が絶対に来ないような隠れ家的な宿」などを求めている人は多いです。

このように、日本を訪れる中国人富裕層には、「中国を意識せずに完全にリラックスしたい」という本音があります。

中国人富裕層に対するインバウンドビジネスのポイント

中国人富裕層は、中流階級層以下の中国人観光客とは違い、ショッピングなどではなくリラックスを目的に日本を訪れます。そのため、中国人富裕層をターゲットにインバウンドビジネスを展開する際には、いくつか押さえておくべきポイントがあります。

以下に、中国人富裕層に対するインバウンドビジネスにおける3つのポイントについて記します。

精神的報酬を重視する

既に述べたように、中国人富裕層の多くは、リラックスすることを求めて日本を訪れます。

そうした富裕層の人たちは、中国で高級ホテルの利用や高級料理を食べる機会は多くあります。ただ中国では、ホテルの質や料理の味は良くても、スタッフ心遣いや気遣いといったサービスなどが、まだまだ充実していません。

そのため、中国人富裕層の人たちは、「中国ではホテルや料理に高いお金を払っても、それに見合うだけのサービスを受けることができない」と感じているのです。

こうしたことから、特に日本を訪れた際には、ホテルや料理の質といったハード面はもちろんのこと、それ以上にスタッフの心遣いといった、精神的な報酬を求めているのです。

ハード面よりもソフト面を重視する

これまで述べてきたように、中国では、ホテル設備や料理の質といったハード面は充実している傾向にあります。その一方で、従業員の細かい気遣いやおもてなしといったソフト面が十分ではない場合がほとんどです。実際に、中国人富裕層である人たちの多くも、そうしたソフト面に不満を抱えています。

そのため、日本で中国人富裕層をターゲットにインバウンドビジネスを行う場合には、特にソフト面を重視することが重要です。

たとえば、旅館のトイレが隅々まできれいに掃除されていることや、受付の待ち時間にお茶などを提供してくれるような、ちょっとしたサービスに中国人富裕層は感動するのです。

このように、中国人富裕層をターゲットにインバウンドビジネスを行う場合には、ハード面よりもソフト面を重視することが大切になります。

地元の人との触れ合いを取り入れる

中国人富裕層の中には、ある程度有名どころの観光地を訪れた後に、「地元の人と触れ合いたい」という人が多く存在します。

たとえば、「地元の人たちが集うようなカフェに行って、その地域の人たちと話をしてみたい」という希望を持つ人は少なくありません。また中には、本当に地元の人しか知らないような小さなお店をSNSなどで知って訪れる人もいます。

このように、リラックスを求めて日本を訪れる中国人富裕層の人たちには、田舎の人々と触れ合いたいと考えている人が多いのです。

中国人富裕層をターゲットにインバウンドビジネスを行う場合には、こうしたサービスを取り入れることもポイントになります。

今回述べたように、日本を訪れる中国人観光客には、いくつかのタイプがあります。そして、その中でも、中国人富裕層の人たちには、「できるだけ日常から離れてリラックスしたい」という願望を持っている人が多いです。

そのため、中国人富裕層を対象にインバウンドビジネスを展開する際には、以上に挙げた3つのポイントを抑えておくようにしましょう。そうすることが、中国人富裕層に対して満足度の高いサービスを提供することにつながり、ビジネスで成功することができるようになります。

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