人を行動させる強力な方法の一つとして「権威付けを行う」という事があります。この権威は別に見せかけの物でも構いません。いずれにしても、権威があると人はそれに従ってしまう習性があります。

例えば、あなたに対して見た目もみすぼらしい人から急に声をかけられたらどうするでしょうか。できるだけ無視して関わりたくないように思います。むしろ軽蔑した目で見るはずです。

しかし、これが警察官であればどうでしょうか。「そこのあなた止まりなさい」と言われれば、条件反射的に立ち止まってしまいます。

これが権威の力によるものです。これが例え本物の警察官でなかったとしても、そのような制服を着ているだけで人は従ってしまいます。これを悪用しているのが振り込め詐欺であり、弁護士や警察官などの権威を利用しています。

このように人は権威に従い、権威のない人に対して従うことはありません。ただし、権威は大きなデメリットを生むことがあります。

機長症候群

権威の象徴としては弁護士や医師など、いわゆる社会的地位の高い人を思い浮かべる人が多いと思います。しかし、これは別に特定の人に限ったことではありません。

例えば、学校の部活動では基本的に先輩の言うことに従わなければいけません。つまり、後輩にとって見れば先輩は権威の象徴になります。これは会社の上司であっても同じです。

人は誰でも権威を持つ人に従い、また立場が変われば権威を振りかざすことができます。

このとき、リーダーとして権威を持っている人が他の意見を押し切った結果、良くない結果を招いてしまうこと機長症候群と言います。

これは医師と看護師との関係を考えれば分かると思います。たとえ医師が間違いを犯していたとしても、看護師はなかなかそれを注意することができません。どうしても医師という権威に従ってしまいます。

本来であれば、看護師は医療の専門家として医師の間違いを正さなければいけません。しかし現実的には難しいです。医師が考えを変えない限り、他の医療従事者は医師の決定に従うしかないのです。

圧倒的な権威によってパワーバランスが生まれると、間違いが起こっていたとしても指摘されないというデメリットが発生します。

本当の意見を引き出すためには

会社などで会議を行うとき、その組織の中で一番権威を持っている人の一言によって全てが覆ってしまうことはよくあります。たとえその決定がどれだけ間違っていたとしても、それに従うしかありません。

他人に間違った行動をさせてしまうほど、権威を持っている人の言動は重いのです。

たとえ他人の意見を尊重する人であっても、部下に対して意見を出させる時にはその方法を考えないといけません。

例えば私がまだ会社員だった時に会議で「営業の教育方法」に関する議論を行ったことがあります。私は薬剤師職だったのですが、薬剤師は毎月会社の営業に対して各支店ごとで教育研修を行います。

この時、「研修を薬剤師が行わなくても、ビデオ配信すれば良いのではないか」という話が出ました。

正直なところ薬剤師によってプレゼン能力がバラバラだし、効率化という観点で言えばビデオ配信を行った方が圧倒的に良いと思いました。

しかし、その時に部長が「薬剤師がそれぞれの支店で教育研修を行った方が伝えたいことを話せると思うがみんなはどう考えるんだ」と最初に発言してしまいました。

その会議で一番立場が上の部長がそのように言うため、たとえ心の中では違うと思っていたとしてもその言葉に従うしかありません。これでは会議をする意味がないです。そのため、本当の意見を出す時には、立場が下の人から意見を言わせる必要があります。

また、出てきた意見を権威で押さえつけてはいけません。最終的な決定は権威を持つ人が決断しなければいけませんが、そこに至るプロセスに関して権威を持つ人が独断で行ってはいけないという事です。

権威を持つようになると自分の好きなように意思決定できるようになりますが、権威の使い方を間違えると後で残念な結果を引き起こすことになります。

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