売上を上げたいとき、どのような戦略を考えるでしょうか。このときは交流会に出て新たに人脈を開拓したり、広告を出したりとあらゆる方法を考えることができます。特に広告は多くの人が頼る方法の一つです。

その中でも、広報・PRはほとんどの人が利用していない方法であるものの、広告よりも非常に高い反応をもたらす集客ツールになります。広報・PRではプレスリリースを出したり、マスコミ関係者と人脈を作ったりしてメディアから取材を受け、無料でメディア掲載されることを目的としています。

広告と広報・PRはまったく別物であり、ビジネスがうまい経営者であるほどマスメディアを有効活用しています。これは、メディア掲載であれば広告よりも多くのお客様を囲い込むことができるからです。

より難しい言葉で表現すると、「潜在顧客にリーチできる」となります。ここでは、なぜ売り上げ拡大には広告よりも広報・PRの方が優れているのかについて解説していきます。

広告で集客できる人は決まっている

広告と広報・PRはまったくの別物です。広告というのは、自画自賛する媒体だといえます。「自分の商品はここが優れているため、必ず購入した方がいいですよ!」と宣伝する媒体が広告です。「自社の商品はスゴイ」ことを自己表現するのが広告であるため、見込み客にとってみれば本当に商品の内容がいいのかどうか分かりません。

ただ、既存顧客と顕在顧客に対しては、広告は非常に良い媒体です。

広告は既存顧客を安心させる

既存顧客とは、「既にお客様になっている人」のことを指します。既に商品やサービスを購入しているお客様にとってみれば、広告を出している企業であるほど安心感を与えます。

広告には、その商品がどれだけ優れているのかが書かれています。そのため、既存顧客であれば広告を通して商品・サービスの利点を再び見ることになるため、「自分が商品を購入したという判断は間違っていなかった」という再確認になるのです。そのためリピートしてくれる確率が高まります。

例えば整骨院へ通っているとします。このとき、既にその整骨院へ通っている人であれば、「私たちの整骨院は○○という最新鋭の手法を取りいれ、△△という器具を用いた施術を行っています」などのような文面を見たとき、「この整骨院で診てもらってよかった」と思うように安心します。

広告は顕在顧客の集客に有効

また、顕在顧客に対しても広告は有効です。顕在顧客とは、「既に特定のサービスを利用したいと考えているものの、どれにしようか悩んでいる人」のことを指します。

例えば、腰痛に悩んでいるために整骨院に通いたいと考えているとします。ただ、整骨院は数多く存在するため、どの整骨院に行けばいいのかわかりません。このように特定の商品やサービス(今回の場合は整骨院)を活用したいものの、どこを利用するか悩んでいる人が顕在顧客です。

こうした「Aにしようか、それともBにしようか悩んでいる人」であれば、広告は非常に有効です。悩んでいる人に対して「私たちの商品は他よりも圧倒的に優れている」ことを広告によって訴えかけることができるため、顕在顧客はよく反応してくれます。

広告は潜在顧客に無視される

その一方で、広告は潜在顧客に対しては効果を発揮しません。潜在顧客とは、「その商品やサービスの利用を考えていない人」のことを指します。

例えば、それまで整骨院を利用したことがない人であれば、たとえ腰痛があったとしても整骨院に行こうとはなかなか思いません。整骨院に行くことで本当に腰痛が改善するかどうか体感したことがないため、その良さを理解していないからです。

前述の通り、広告は自画自賛する媒体です。そのため、いくら広告で自社が優れていることを訴えかけたとしても、それが本当に良いかどうかは分かりません。そのため、その商品やサービスを利用したことのない人からは無視されるのです。

広告と広報・PRではアプローチできるお客様が異なる

一方、広報・PRであれば潜在顧客にまでリーチすることができます。それまで商品やサービスを活用したことのなかった潜在顧客であっても、お客様としてサービスの利用を検討するようになります。

なぜこうした現象が起こるのかというと、単純に他人(第三者)からの公正な評価を得ることができるからです。テレビやラジオ、新聞、雑誌(週刊誌)から取材を受けてコンテンツの一部として取り上げてもらうということは、第三者(マスメディア)があなたの会社のことを評価していることになるのです。

利害関係のない第三者から評価をもらい、しかもその評価者が大手メディアなので信頼性が増すのです。それまでまったく興味がなかった人であっても、メディアが「この商品は素晴らしい」と言ってくれれば興味をもつようになります。

口コミは潜在顧客を掘り起こす

利害関係のない第三者から宣伝されると、その商品を利用したくなる経験はあなたもあると思います。

例えば友達から「今まで腰痛や肩こりに悩まされていたけど、独自の手法を取りいれている整骨院に3ヵ月通ったら痛みやだるさがまったくなくなった! あの整骨院、すごくいいからオススメだよ」と言われればどうでしょうか。

それまで整骨院に通うことをまったく考えていなかったとしても、体に何かしらの不調を抱えているのであれば、ぜひ通ってみたいと考えるはずです。

口コミというのは、潜在顧客を掘り起こします。利害関係のない第三者から評価されているからです。これと同じように、広報・PRでは利害関係のないマスメディアからのお墨付きをもらい、客観的視点による公正な評価を得ることができるため、潜在顧客までアプローチできるのです。

広告では既存顧客や顕在顧客に対して安心感やブランド力を与えることができます。一方で、広報・PRでは潜在顧客にリーチすることによって、新たなお客様の掘り起こしが可能になります。

メディア掲載はB to Bにも有利である

こうした潜在顧客としては、一般顧客だけにアプローチできるわけではありません。マスコミに取り上げられると企業からも依頼がくるため、B to B(企業同士の取引)のビジネスを行っている会社であっても広報は非常に有効です。

プレスリリースなどを出すことでメディアに掲載されれば、営業マンを雇って頑張って活動しなくても、相手企業から勝手に依頼がくるようになります。営業コストがほぼゼロで法人集客を実現できるため、非常にコストパフォーマンスは良いです。

また、こちらが営業をしかける場合であっても大手メディアに出演・掲載していることは非常に有利になります。得体のしれない会社ではなく、マスコミから評価をもらっていることの証明になるからです。広報・PRをうまく活用すれば、あらゆるビジネスの場面で有利になります。

広告費ゼロでの宣伝をビジネスで活用する

広告であれば、お金を支払うことによって好きなタイミング必ず掲載してもらえるようになります。その一方メディア掲載では、番組プロデューサーや記者が内容を吟味し、掲載可否を検討するため、必ず掲載されるわけではありません。

ただ、宣伝力という観点であれば、広告よりも記事としてマスメディアに取り上げられる方が圧倒的に威力は大きく、潜在顧客まで広く取り囲むことができます。これが結果として、売上増につながります。

広告費ゼロで記者があなたの会社について有益な宣伝をしてくれるため、これが当たり前になると広告を出すのが馬鹿らしくなります。何十万円、何百万円もの広告費をかけて反応が数件であることは珍しくありませんが、取材を受けての掲載であると無料で大々的にコンテンツの一部として宣伝してくれるようになるからです。このとき、基本的にはギャラ(取材費)をもらいながらになります。

特に中小企業であるほど、プレスリリースなどをうまく活用して広報・PRを行うことを考えなければいけません。多額の広告費を使ってもいいですが、それでは利益が少なくなっていきますし、広告に頼っている時点で資金力が豊富な大手が参入してきた時点でお客様を取られて稼げなくなります。

こうした事態を避けるために戦略的に考えることがビジネスで重要ですが、広告ではなく広報・PRへの比重を大きくしていきましょう。賢い経営者であるほどマスメディアをうまく活用するため、広報・PRを利用することがビジネス成功の秘訣だといえます。