無名の中小企業や個人事業主であっても、新聞社に適切な情報を発信することで新聞掲載を実現することができます。このとき、企業や事業者が新聞社に対して提供する情報をプレスリリースといいます。プレスリリースを新聞社に伝える際には、それを書類にして送付することになります。

ただ、作成したプレスリリースを送るにしても、方法によっては新聞掲載の実現から大きく遠ざかってしまいます。そこで今回は、プレスリリースを送付するときの注意点について解説していきます。

プレスリリースは、メール・FAX・郵送などで新聞社に送らない

プレスリリースについて解説している書籍では、「作成したプレスリリースは、メール・FAX・郵送などで新聞社に送付しましょう」と説明しているケースがほとんどです。

しかし実際のところ、これらの手段を用いて新聞社にプレスリリースを送るのは避けておいた方がいいです。なぜなら、作成したプレスリリースをメール・FAX・郵送などで送付した場合、それが新聞記者にまでたどり着く可能性が低いからです。

また、作ったプレスリリースが、無事に新聞記者のところにまで到達したとしても、それにしっかりと目を通してもらえず、ゴミ箱に送られてしまうことの方が多いです。

これらのことから、新聞掲載を目指して作成したプレスリリースは、メール・FAX・郵送などの方法では新聞社に送らないようにしましょう。

ごくまれに、メール・FAX・郵送などで新聞社に送付したプレスリリースであっても、新聞記者の目に留まって新聞掲載に至るケースもあります。

しかし、苦労して作ったプレスリリースを新聞記者に高い確率で届けるためには、もっと成功率の高い手段を実践するべきです。そして、メール・FAX・郵送などで新聞社に送るよりも優れている手法として、「プレスリリースを記者クラブに送付する」というものが挙げられます。

ただ、記者クラブのことを正確に理解している人は多くはありません。そのため、まずは「記者クラブとはどのようなものなのか」について説明していきます。

記者クラブの概要とその特徴

記者クラブとは、「テレビ局や新聞社などのマスコミ各社によって構成されている任意団体」のことを指します。また記者クラブは、それに所属する新聞社などのメディアが活用する取材拠点となっています。

実際のところ、新聞記者のほぼすべてがいずれかの記者クラブに在籍しています。そして、本来の職場である新聞社に顔を出さず、自宅と記者クラブを行き来して仕事をしているケースが多いです。

そのため、新聞社よりも記者クラブにプレスリリースを送った方が、新聞記者に読んでもらえる可能性が高いです。

ただ、テレビ局などのマスコミが1つの記者クラブに加盟するためには、いくらかの年会費が必要になります。そのため、数多くのメディアが在籍している記者クラブがあれば、所属しているマスコミが少ない記者クラブも存在します。

そして、メディアがほとんど加盟していない記者クラブにプレスリリースを送付しても、新聞掲載に結び付かない可能性が高いです。そのため、記者クラブにプレスリリースを送る際には、「どの記者クラブにプレスリリースを送付するべきか」について正しく理解しておく必要があります。

プレスリリースは、市役所の記者クラブに送る

既に述べた通り、新聞社などのメディアが記者クラブに在籍するためには、いくらかの年会費を支払わなければなりません。

そのため、資金力が強い大手マスコミであれば、数多くの記者クラブに所属することができます。一方で、お金に余裕がないメディアの場合、限られた記者クラブにしか在籍することができません。

ただ、資金力に乏しいマスコミであっても、「市役所の記者クラブ」にはほぼ間違いなく加盟しています。このことから、市役所の記者クラブにはたくさんのメディアが所属しています。

そのため、記者クラブにプレスリリースを送付する場合は、市役所にある記者クラブに送ることが大切です。これにより、送付したプレスリリースが多くの新聞記者に見られやすくなり、新聞掲載を実現できる可能性が高くなります。

また、市役所の記者クラブにプレスリリースを送りたい場合、まずは近くの市役所に電話し、その記者クラブの所在地とそこに在籍するメディアの数を聞く必要があります。

記者クラブの場所とそこに所属するマスコミの数が分かったら、あとは在籍するメディアの数だけプレスリリースを印刷し、それを記者クラブに直接持って行くか郵送すれば問題ありません。

このような手順で、市役所の記者クラブに加盟するマスコミ各社にプレスリリースを渡せば、高い確率で新聞掲載を達成することができます。

このように、プレスリリースを送る際には、メール・FAX・郵送などで新聞社に送付すると、記事として取り上げてもらえない可能性が高いです。一方で、作成したプレスリリースを市役所の記者クラブに送れば、高確率で新聞掲載を実現することができます。

新聞社に対してFAX送信してはいけない理由

なお、先ほど「プレスリリースをFAXで送ってはいけない」ことを述べました。これについて、なぜFAX送信してはいけないのでしょうか。

新聞社にプレスリリースを伝える場合、それを書類にして送付します。ただ、新聞社に好まれない方法でプレスリリースを送ってしまうと、ろくに目を通してもらうことなくごみ箱に捨てられてしまう可能性が高いです。

新聞社はFAXを通して、数多くの新聞記者や投稿者とのやり取りを絶えず行っています。そのため、新聞社に設置されているFAXは常に動き続けているような状態になっています。そして、新聞社で業務に取り組んでいる新聞記者も、FAXと同じように忙しく動き続けるような状態で働いています。

そして、新聞社に置かれているFAXは、緊急の連絡を受け取る際にも用いられます。もし、そのような状況のときにプレスリリースが届き、それによってFAXの紙がなくなってしまった場合、多忙な日々を送る新聞記者はどのように思うでしょうか。

この場合、新聞記者は「プレスリリースをFAX送信されたこと」について、まるで嫌がらせを受けたかのように感じてしまいます。その結果、新聞記者は受信したプレスリリースにほとんど目を通さず、すぐにごみ箱に捨ててしまいます。

このように、新聞記者はさまざまなやり取りにFAXを活用しています。そのため、新聞社のFAXにプレスリリースを送信すると、その業務に水を差すような形になり、結果的に悪い印象を与えることになってしまいます。

FAX送信されたプレスリリースは捨てられやすい

先ほど述べたように、新聞社に置かれているFAXは、絶えず動き続けているような状態になっています。そのため多くの新聞社では、低コストで活用できる「感熱紙を使うFAX」が用いられています。

感熱紙は、トイレットペーパーのようにロール状に巻かれています。そのため、感熱紙を使うFAXが受信したとき、その書類に巻き癖がついた状態になります。さらに、感熱紙を使うFAXで受信した書類の場合、そこに書かれている文字が時間の経過とともに見えなくなっていきます。

これらのことから、感熱紙を使うFAXで受け取った書類は、新聞記者にとって非常に管理しづらいものになります。そのため新聞記者の場合、FAX受信した書類を保管せずに捨てることが当たり前になっています。

このことから、FAXでプレスリリースを送信しても、保存されることなくごみ箱送りになってしまいます。

プレスリリースをFAX送信すると、写真が台無しになる

プレスリリースを作成する場合、基本的には写真を載せる必要があります。なぜなら、たくさんの言葉で詳しく説明するよりも、写真を見せた方が新聞記者に「伝えたい内容」を伝達できるからです。

ただ、多くの新聞社で活用されている「感熱紙を使うFAX」でプレスリリースを受信した場合、そこに掲載されている写真が真っ黒になってしまいます。

これでは、プレスリリースに写真を載せる意味がなくなってしまいます。そして、FAX送信によって写真が台無しになったプレスリリースは、新聞記者によってすぐにゴミ箱に捨てられてしまいます。

このように、新聞社に設置されているFAXにプレスリリースを送信すると、ほかのさまざまな情報取得の邪魔をしたと思われやすく、新聞記者に悪い印象を与えてしまいます。さらに、感熱紙を使うFAXで出力したプレスリリースは、とても管理しづらい上に写真が真っ黒になります。

これらのことから、新聞社にFAX送信したプレスリリースは、ほぼ確実にゴミ箱行きになります。こうした事態を避けるため、新聞社にプレスリリースを送る際には、新聞社に持ち込んで手渡しするか、郵送にしておくのが賢明です。

適切な方法で新聞社にプレスリリースを送付し、新聞掲載を実現できるようにしましょう。