広報・PRとしてプレスリリースを出したり、マスコミ関係者と仲良くなったりすると、メディア出演の機会をもらえることがあります。マスコミから取材を受けることによって、無料でマス媒体に出演することができるのです。

こうしたメディアはあなたが考えている以上に影響力があります。そのためビジネスを動かしている経営者、または広報担当者はどのようにすれば自社をメディア掲載に導くことができるのかを考えなければいけません。

ただ、中にはメディア掲載に当たって金銭を要求されることがあります。これについては、お金を払うべきなのでしょうか。結論から言えば、金銭の支払いによってメディア掲載を行うのは絶対にやめてください。怪しい営業電話に騙されて無駄なお金を支払うのではなく、経営者である以上は適切なものにお金を活用する必要があります。

マスコミからの取材依頼は電話かメールでかかってくる

まず、あなたのもとへ取材依頼がくるときはマスコミ関係者からいきなり電話がかかってきたり、メールで問い合わせを受けたりします。知らない電話番号からかかってきて電話に出てみると、「○○新聞の記者ですが、△△について取材をしたいので、お時間大丈夫でしょうか」などのように言われるのです。

マスコミ取材に慣れていない人は信じられないかもしれませんが、何度もマスコミ関係者から取材を受ける人であれば、記者からいきなり電話がくるのはそこまで珍しいことではありません。

このときは取材料をもらいながらテレビや新聞、ラジオ、雑誌と巨大媒体に無料で出させてもらえます。そのため、「知らない電話番号からかかってきた相手」と考えて疑いながら話すのではなく、丁寧に対応する必要があります。

たまに営業電話がかかってくる

ただ、中には話が進んでいくうちにお金の支払いを要求されるケースがあります。「○○という雑誌を運営している者ですが、ぜひ取材をさせてもらいたいと考えています」という電話やメールを受け、話にのっているうちに「雑誌に載るためには掲載料が必要になるのですが、月○万円の支払いが必要になります」などとお金の支払うようにいわれるのです。

これについては、いかなる理由があっても拒否するようにしましょう。お金の支払い要求の話が出た時点で取材や記事掲載のことをすべて断り、連絡遮断するようにしてください。

そもそも、相手から取材依頼をしているにも関わらず、こちらがお金を支払うことは明らかに間違っています。広報・PRは基本的に相手からギャラを受け取り、取材を受けるのが当然です。この構造が逆になってはいけません。

お金を出して雑誌に掲載される場合、これはコンテンツ広告と呼ばれます。金銭を支払うものの、コンテンツ(記事)として見えるように掲載してもらう広告のことを指すのです。

ただ、多くの場合でコンテンツ広告は無意味です。実際のところお金を払って聞いたこともない雑誌にコンテンツとして掲載されたとしても、お客様の獲得やブランディングには、まったくもってプラスになりません。費用対効果という意味ではゼロです。こうした事実を認識した上で、雑誌掲載の営業電話がかかってきたら必ず拒否するようにしましょう。

コンテンツ広告が無意味な理由

この世には素晴らしいビジネスを行っている人がいれば、効能効果のない無意味なビジネスをしている人もいます。その中でも、無意味なビジネスの一つとして自費出版があります。

自費出版の会社は「本を出せば大きなブランディングになる」と営業して本を出させようとします。ただ、経営者が自費出版をしたところでまったくブランディングになりませんし、むしろ自費出版した残念な人というマイナスのブランディングにつながります。

自伝として「自己満足の本を出したい人の欲求を満たす」ためであれば、自費出版は非常に素晴らしいツールです。ただ、「ビジネスでのブランディング」にならない以上、経営者が自費出版を行うのはお金をドブに捨てているのと同じなのです。

お金を出してのコンテンツ広告は無意味

これと同じことは、コンテンツ広告にもいえます。聞いたことのない雑誌やウェブサイト掲載に対してお金を支払い、コンテンツ広告を出したとしても意味がありません。むしろ、自費出版と同じように負のブランディングが作られます。

実際のところ、ある程度マスメディアに取り上げられている人やマスコミ関係者(番組プロデューサー、記者など)から見れば、コンテンツ広告なのかメディアの取材を受けた記事なのかはすぐに見分けがつきます。そのため、コンテンツ広告に出ている人に対してメディア関係者が取材のオファーを出すことはありません。

もちろん、その反対に他のメディアから取材を受けている場合であれば、また別の記者から取材を受けてマスメディアに出ることは多いです。

よく分からない無名の雑誌やウェブサイトに掲載されたとしても、誰にも見られることはありません。そのため、当然ながらあなたのお客様が増えることもありません。お金を支払ったとしても、そのリターンは基本的にゼロだと考えてください。お金を支払ってまで、マイナスのブランディングをする意味はありません。

大手メディアのコンテンツ広告もやめるべき

なお、中には大手メディアにコンテンツ広告を出せる場合があります。例えば地方ラジオの場合、月5万円ほど支払えば10分ほどの番組を月1回ほど持たせてくれます。新聞であっても、同じようにコンテンツとして広告を出すことが可能です。

これであれば大丈夫なような気がしますが、当社はあまりお勧めしていません。メディア関係者から見れば広告かどうかの見分けはつきますし、それよりも広報・PRを適切に行った上で取材費をもらいながらのコンテンツ掲載の方が、圧倒的に反応が良いからです。また、次のメディア取材を受けるチャンスも広がります。

もちろん、「このイベントに対して、できるだけ多くの人を集めたい」「商業出版するため、できるだけ本を売りたい」「地元での地位を確立したいため、ラジオのコンテンツ広告に出る」など、明確な目的がある人であれば問題ありません。ただ、そうした戦略なしに大手メディアのコンテンツ広告に出る意味はありません。

さらにいえば、コンテンツ広告を出すお金があるのであれば、適切な広報・PRの方法を学ぶことでプレスリリースを出したり、メディア関係者との人脈を作ったりした方が圧倒的に安上がりです。

多くの人はそうしたノウハウを知らないため、広告にお金をつぎ込んで無駄な費用を支払います。そこで発想を変え、どのようにすればメディアに取り上げられるのかを考えた方がいいです。メディア掲載というのは本来、お金を払うのではなく、お金(ギャラ)をもらいながら行うのが正しいです。

ビジネスで成功する経営者であるほど、こうした正しい情報やノウハウを知っています。広報・PRのノウハウを学び、一度メディアを味方につけると後は非常にビジネスが楽です。

そこでコンテンツ広告にお金を払うのはやめ、相手から取材依頼が勝手に舞い込むような仕組みを構築することを考えましょう。