ビジネスを行うとき、マスコミを有効に活用することを考えなければいけません。広告を出すのではなく、広報・PRとしてマスメディアに掲載されるようにするのです。そうすれば無料でテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などに取り上げられるようになります。

マスコミに掲載されると売上が増えたり、取引先が増えたりとさまざまな効果があります。ただ、その中でも最も威力が大きいものとして人材採用(リクルート)があります。新卒採用であっても中途採用であっても、メディア出演は優秀な人材を確保するツールとして最も優れているのです。

「プレスリリースを出して広報・PRすることによる一番の利点が人材採用だ」ということがわかれば、中小企業がどのように考えてマスコミを活用すればいいのか理解できるようになります。ここでは、リクルートで重要となるメディア活用について確認していきます。

なぜ広報・PRが人材採用に優れているのか

まず、大手メディアに掲載されることがなぜ優秀な人材の確保に重要なのでしょうか。それは、単純に一般人に対してあなたの会社の存在を周知させることができるからです。

就職する気がないような例外的な人は別にして、あなたが学生時代のときはどのような会社への就職を目指したでしょうか。基本的には、誰もが知っているような会社からリサーチしたはずです。いわゆる、大企業へいくつもエントリーしたと思います。地元企業であったとしても、地元の有力会社への就職を考えたはずです。

それでは、なぜそのような会社へエントリーし、就職を考えたのでしょうか。この理由は単純であり、それは、多くの人が知っているような有名企業であるほど安心だからです。これについては、一般人は知らなくても、特定の業界では非常に有名な企業であっても同様です。

また、そうした会社であるほど、就職を勝ち取ったときに周囲から「良い会社に就職したね」と言われます。その会社で働いたことがなく、実情を知らないにも関わらず「有名企業」という理由だけでいい会社へ就職したと思われるようになるのです。

こうした有名企業に共通するのは、メディアをうまく活用しているという点があります。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌(週刊誌)とあらゆるメディアで取り上げられることによって、一般人(または特定の業界に所属している人)に周知されるようになっているのです。

メディアから評価されている会社であれば知名度がありますし、行っている仕事内容もある程度はわかります。そのため、人材が集まりやすくなるのです。

有名なほど良い人材が集まる

新卒学生や中途採用を含め、「就職者・転職者にとって良い会社」というのは有名な会社なのです。メディアに出ている会社であるほど、しっかりしている会社だと勝手に思われるようになります。もちろん、本当に良い会社かどうかは実際に就職してみなければ分かりません。ただ、いずれにしてもメディア露出が積極的な会社は、人材採用が非常に円滑になります。

例えば以下の2社があるとき、どちらにエントリーしたいと思うでしょうか。

A:何をしているのかよく分からない化粧品会社

B:テレビや雑誌で頻繁に特集が組まれる商品をいくつも保有している化粧品会社

よほど変わり者でない限り、「B:テレビや雑誌で頻繁に特集が組まれる商品をいくつも保有している化粧品会社」への就職を考えます。売上や従業員数、会社規模などで劣っていたとしても、得体のしれない会社ではなく、メディア掲載されている有名企業の方が人材は集まります。

実際、出版業界はその会社自体がメディアとして機能していますが、そのほとんどは中小零細企業です。誰もが知っているような出版社であっても、社員50人以下の会社は普通です。

ただ、出版業界は世間一般的に名が知られている会社が多いため、たとえ中小零細の出版社であっても募集によって多くの人材が集まるのです。

良い人材を採用したい会社にとって、広報・PRは必須

もちろん、中には一人社長で行っている会社など、社員を必要としない法人があります。人を雇わない会社であれば、ここまで述べてきた人材採用(リクルート)という観点での広報・PRは無意味かもしれません。

ただ、そうした会社は例外であり、多くの会社は従業員を雇うことでビジネスをまわします。良い人材を雇いたい会社であるほど、広報・PRは必須だといえます。

ここで、良い人材を採用しやすくなるというのは、「それなりの大学を出ている人から応募があったり、スポーツで実績をあげていたりする人がきてくれやすくなる」という意味です。

当然ながら、良い大学を卒業しているからといってエリート社員として活躍できるわけではありません。ただ、良い大学を卒業している人ほど努力して勉強することで受験戦争を勝ち抜き、忍耐能力のある人である確率が高いです。またスポーツで上位の成績を残している人であるほど、我慢強く仕事をやり抜いてくれる確率が高いです。

少なくとも、高校卒業後にまったく働かずに遊びほうけていた人と比べると、大きなパフォーマンスを発揮してくれることが期待できます。良さそうな人がたくさん応募してくれるほど、その中から社員として精鋭を選ぶことができるのです。

日本人はブランドに弱い

日本人であるほど、「認知度が高かったり、自分が知っていたりする会社=良い会社」と考える傾向にあります。大企業に就職すると周囲から「良い会社で働くのだね」と言われるのは、単純に多くの人が知っているからなのです。知っていることは安心感につながります。

このように日本人はメディアによるブランディングに弱いため、あなたが経営者や広報・PR担当なのであれば、何とかしてテレビ、ラジオ、新聞、雑誌(週刊誌)というマス媒体を活用することで、自社を世の中に対して周知させなければいけません。

ただ、このとき「予算がない」という経営者は多いです。広告には多額のお金を使うにも関わらず、圧倒的に費用対効果の高い広報・PRにお金をかけられないという人は多いのですが、本来はより効果の大きいものに費用をつぎ込まなければいけません。広告ではなく、第三者から評価をもらえる広報の活用を考えるとビジネスがうまく回り始めます。

広告宣伝費はたくさんあるものの、PRのための費用がないのはビジネス戦略を誤っていると考えた方がいいです。

人件費からPR費用を出す

ただ、会社が年間で活用する広告宣伝費を削減できないケースは多いです。そこで、広報するために必要なPR費用は人件費(人材採用関連費)の中から出すように考えるといいです。

ここまで述べてきた通り、プレスリリースを出すなどしてメディアに掲載されたとき、最も大きな威力を発揮するのは人材採用です。年間の広告費を減らさなくても、リクルート費用からPR費用を出せば問題ありません。

現在はリクルートするために人材紹介会社を通して募集を出すことができます。ただ、人材紹介会社を通して求人を出したり、転職エージェントによって就職が決まったりすると、非常に高額な費用を人材紹介会社に支払わなければいけません。

一方、メディア出演などによって良い人材を1人でも確保できればどうでしょうか。優秀な社員を1人雇えるだけでも、100万円以上の費用を削減できるようになります。

マスコミに出れば、採用担当者も人材確保を行いやすい

良い効果は会社だけではありません。人事部の採用担当者にとってみても、会社がメディア出演することで良い人材が勝手に集まるようになれば、非常に効率的にリクルートできるようになります。新卒学生であっても中途採用であっても、勝手に応募が舞い込んでくるようになるのです。

このように考えると、プレスリリースを出したりマスコミ関係者と人脈を築いたりすべきなのは、経営者や広報・PR担当の人だけではありません。企業の採用担当者も会社のメディア掲載について必死で取り組む必要があるのです。

良い人材を採用して会社の成績を伸ばすことが人事部・採用担当者の仕事です。このとき、優秀な人材が勝手に応募してくるような仕組みを構築するのです。このときに最も効果的なのが広報・PRだというわけです。

ここまで、人材採用(リクルート)を円滑にするためにメディア掲載が非常に効果的であることを述べてきました。ビジネスは戦略的に考える必要があり、多額の広告を出すよりも無料でメディア掲載されることの方が重要です。

自社をブランディングし、より優秀な人から応募がくるようにシステム化することは十分に可能です。このときはメディアを活用し、プレスリリースを出すなど広報・PRを必ず利用するようにしてください。