自社のサービスを広げたり、商品を売ったりすることでビジネスを拡大させたいと考える経営者は多いです。ただ、実際のところ、その方法を間違っている人がほとんどです。

よくあるのが、「ビジネスの仕組みを複雑にしてしまう」ことです。そうではなく、ビジネスはシンプルであるほど上手くいきます。余計な部分をそぎ落とすのです。

また、口コミなどによって認知度が広まるための仕組みを考えていない人も多いです。何もしなくてもお客様が集まってくることはないため、頭を使って自社サービスが広まるためのシステムを考えなければいけません。その方法について、ここでは述べていきます。

最も売れている本は何かを考える

世の中で認知されているサービスには、それなりの理由があります。何の戦略もなしに商品が広まり、売れていくことはないからです。

そしてこれは、出版業界でも同じです。あなたは、世界で最も売れている本をご存知でしょうか。もちろん、その本は「ハリー・ポッター」でなければ、「星の王子さま」でもありません。答えを言ってしまうと、「聖書」が最も売れている世界的なベストセラーです。

それでは、なぜ聖書がベストセラーになったのかを考えたことはあるでしょうか。宗教という意味でいえば、キリスト教の他にもイスラム教や仏教なども有名です。イスラム教の経典にはコーランがあり、仏教にも同じく経典はあります。しかし、圧倒的に聖書が一位です。

この理由の一つに、「活字印刷の技術が開発された」ことがあります。ヨーロッパで1445年頃にヨハネス・グーテンベルクによって活字印刷が開発されました。このときに印刷された書物が聖書であり、ヨーロッパ初の印刷物になりました。

ただ、当時の中国は文明が高度に発達しており、それより何百年も前に活字印刷が行われています。実際、9世紀には既に中国で大量の印刷物が作成されていました。

それにも関わらず、なぜ仏教の教典は大きな広がりがなかったのでしょうか。それは、中国の文字が漢字であったことが関係しています。

漢字を用いる場合、何万もの文字が必要になります。印刷するためにそれだけ用意をしなければならず、印刷は大変だったのです。一方、アルファベットはわずか26文字です。漢字に比べると、活字印刷に圧倒的に向いていたのです。

印刷技術がない時代、本というのはとても高価なものでした。ただ、活字印刷が開発され、わずか26文字を組み替えるだけで大量に印刷できるようになると、聖書は一般庶民でも手に取れる価格になったのです。

「仕組み(システム)」と「簡便さ」を取り入れる

このように、聖書がベストセラーになったのには、2つの理由があります。それは、活字印刷が開発されたという「仕組み(システム)」が出来あがったことと、アルファベットの文字数がわずか26字という「簡便さ」があったからです。

世の中に認知されて口コミで広がるためには、この2つの要素が必要不可欠です。これを無視してビジネスを行おうとしても、必ず失敗します。

例えば、これから婚活ビジネスを始めたいと考えます。このとき、当然ですが運営側はできるだけ多くの人を集めたいと考えます。しかし、勝手に人が集まることはないため、「サイトを作成する」「広告を出す」などによって集客の仕組みを構築する必要があります。

また、このようなビジネスは信頼が重要視されます。そのため、既婚者は参加できないように排除しなければいけませんし、年収でウソをつくひとも極力少なくする必要があります。

ただ、「結婚していないことの証明書を提示する」「年収を示せる書類を用意する」などを婚活パーティーの参加条件に加えると、簡便さが失われます。お客様であれば、「そこまで準備が必要なら参加しなくても良い」と考えてしまうのです。

工程を複雑にすると、お客様は逃げていきます。これを避けるため、申し込みはできるだけ簡単にする必要があります。

しかしながら、前述の通り信頼性を確保する必要があります。そこで、例えば一度会場へ足を運んでもらったときに面談を行い、信頼関係を築いた後に公的な書類を提出してもらいます。このような「仕組み」を考え、信頼を落とさないようにする必要があります。

つまり、「仕組み(システム)」と「簡便さ」の2つが機能すると、ようやくビジネスが動き始めます。

ただ、この2つを揃えたとしても、それはあくまでスタートラインに立っただけです。そこからビジネスを拡大するための仕掛けを考えなければいけませんし、システムの改良も重ねていかなければいけません。しかし、スタートラインにすら立っていない人が多いのも事実です。

そこで、まずは「あなたが最も伝えたい内容を、より多くの人に適応するには」を考えます。これが、「仕組み(システム)」の構築に繋がります。

さらに、「できるだけシンプルに人に伝えるためには」まで考えなければいけません。これが、「簡便さ」に繋がります。こうして、少しずつビジネスを組み立てていきます。

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