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中小企業に限らず、法人であればどのような企業であっても税理士に税務・財務処理を依頼します。その理由は、法人が法人税申告書などの書類を作成するときには、税理士レベルの経理知識が求められるからです。

中小企業経営者の多くは、「税理士に依頼すれば自社の財務が安泰になる」と考えています。ただ実際のところ、税理士に依頼したからといって自社の財務を盤石なものにできるとは限りません。その理由は、税理士の実態を把握することで理解できるようになります。

また、世の中には優秀な税理士もいればそうでない税理士もいます。そして、優秀な税理士を見つけられずにそうでない税理士に依頼してしまった場合、かえって自社の財務に悪影響を及ぼす恐れがあります。

そこで今回は、「中小企業経営者が理解すべき税理士の実態と選び方」について解説していきます。

税理士は財務に精通しているわけではない

中小企業経営者のほとんどは、「税理士は財務に関する知識が優れている」と考える傾向にあります。これは間違った見解であり、世の中にいるすべての税理士が財務に精通しているわけではありません。

自社の財務を強化するために注力すべきこと

自社の財務基盤を強くしたい場合、「自社になるべく多くの資金を蓄えること」に注力しなければなりません。より具体的にいうと、「自社の収入を増やす」あるいは、「自社の支出を減らす」必要があります。

そして、自社の収入を増やすのはとても大変です。例えば、新規商品の開発に力を入れたとしても、その商品がどのくらい売れるかは誰にもわかりません。また、新規商品の売れ行きが良くなるまで、年単位の長い期間がかかってしまう可能性もあります。

このような現実を考えると、自社に多くのお金を残すためには、「自社の支出を減らすこと」にフォーカスすることが重要だといえます。

例えば、不要な土地を売却し、そのとき得た資金で銀行からの借入金を全額返済したとします。この場合、その土地にかかる税金(固定資産税)の支払いがなくなるうえに、借入金利息の支払いも消滅します。このような形で支出を減らせば、より多くのお金を残せるようになります。

そして税理士の一部は、「企業の収入を増やす方法」と「会社の支出を減らす方法」のどちらも適切に理解しているとはいえません。そのため、税理士に財務を任せたとしても、適切なアドバイスを実施してくれない可能性があります。

税理士は銀行との付き合い方について理解していない

また税理士は、「中小企業が銀行とどのように付き合うべきか」についても適切に理解しているわけではありません。より具体的にいうと、税理士の一部は「自社が銀行から上手にお金を借りるための手伝い」はしても、「自社が銀行から融資を受けずにビジネスを進められるようにする手伝い」まではアドバイスしてくれないことが多いです。

実際のところ、銀行から融資を受けずにビジネスを動かせるのであれば、それに越したことはありません。なぜなら、融資を受けるほど、発生する支払利息によって自社の資金が減少してしまうからです。

そして税理士の一部は、このような「銀行から融資を受けることの危険性」を把握していません。より具体的にいうと、自分自身が融資を受けたことがないため、「融資を受けることの怖さ」や「借入返済の大変さ」などを理解していないことが多いのです。

そのため、そのような税理士であるほど、「なるべくたくさんの融資を受けましょう」「融資を受けることで、御社の信頼が高まりますよ」などと言うことが多いです。このような言葉にそのまま従っていた場合、自社の存続が危うくなる可能性が高くなります。

税理士は企業よりも税務署の顔色をうかがう

税理士が保有する税理士資格は、税務署の業務をサポートする目的で作られたものです。そして、税理士に対して税理士資格を認定しているのは国(国税庁)です。

そのため、税理士の一部は自社よりも国税庁の下部組織である税務署の立場を重視しやすい傾向にあります。例えば、「企業に節税についてアドバイスすることが多いと、自分が税務署ににらまれるのではないか?」などと考え、会社の節税に対してほとんど助言をしない可能性が高いのです。

このことから、自社の財務を税理士に丸投げするのは避けなければなりません。そうしたうえで、経営者自身が財務について考え、自ら進んで税理士にアドバイスを求めるようにすることが大切です。

節税の提案は、税理士の仕事に含まれていない

通常、会社と税理士が契約するときには、「税務代理契約」を結ぶことになります。税務代理契約の主な内容は、「法人税の申告書の作成と、それを税務署に提出すること」となっています。そして、税務代理契約には、「節税についてのアドバイス」といった業務が含まれていません。

そのため、税理士から節税について積極的にアドバイスしてもらいたい場合は、税務代理契約とは別の契約交わしたり、節税のアドバイスをしてもらうように進んで依頼したりする必要があります。

多くの税理士は、節税の提案をしたがらない

また税理士のほとんどは、「自ら進んで節税アドバイスをしたくない」と考える傾向にあります。その理由は、税理士が企業に提案した節税方法が税務署に否認された場合、その責任が税理士自身に及ぶ可能性があるためです。

また、税理士が会社に提案した節税アドバイスが上手くいかなかった場合、その税理士は企業からの信頼を失ってしまいます。そして、税理士としての実績にも傷がつき、今後の活動に支障をきたす恐れがあります。つまり、会社に対して節税方法を提案することは、税理士にとって大変リスクが高い行動なのです。

さらに、企業に対して節税対策を提案するためには、その会社の現状や将来の見通しなどを細かく分析しなければなりません。そして、このような調査を実施することにはかなりの手間がかかるため、税理士にとって大きな負担になってしまいます。

これらのことから、税理士のほとんどは企業に対する節税アドバイスの提供を嫌がります。そのため、税理士と契約を交わしたからといって、「税理士の方から節税アドバイスをしてもらえる」とは考えないようにしましょう。そして、経営者自らが財務についての情報収集を行ったうえで、税理士に対して積極的に相談を持ち掛けることが大切です。

良い税理士の特徴を理解して契約を結ぶ

中小企業経営者が契約する税理士を選ぶ場合、自社に多くのお金を残してくれる「良い税理士」と契約することが重要です。良い税理士の特徴としては、主に以下のようなポイントが挙げられます。

30~40代ほどの若い年齢である

税に関する法律(税法)の内容は、毎年のように変わる傾向にあります。そのため税理士は、税に関する勉強や情報収集を絶えず継続することが求められます。さらに、インターネットや通信機器が発達した現代では、パソコンや電子メールなどを使いこなせなければなりません。

そして、30~40代くらいの若い税理士であるほど、税に関する勉強や情報収集に意欲的であり、インターネットや通信機器の使用に慣れていることが多いです。そのため、契約する税理士を決めるときには、税理士の年齢を1つの判断項目にするのが良いといえます。

自ら積極的に情報提供や提案をしてくれる

既に述べた通り、税理士の一部は自ら積極的に税に関する情報やアドバイスを提供することはありません。逆にいえば、会社に対して積極的に税に関する情報提供や節税の提案をしてくれる税理士は、企業のことを考えてくれる良い税理士であるといえます。

そのため、契約する税理士を選ぶときには、自社に対して積極的に情報提供やアドバイスをしてくれる税理士を選択するのが良いです。

対応するスピードが早い

税理士の中には、「メールなどで質問をしてもすぐに回答しない」「なかなか電話に出ない」といった「対応スピードが遅い人」がいます。そのような税理士と契約してしまうと、適切なタイミングで節税対策を行えなくなる恐れがあります。

その一方で、自社が質問をしたときにすぐに対応してくれる税理士もいます。そして、税理士のすばやい対応によって、適切なタイミングで節税対策を行いやすくなります。さらにいうと、対応が早い税理士であるほど、自社の強い味方になってくれることが多いです。

そのため、契約する税理士を選択する際、対応が早い税理士に依頼することが大切です。

こちらの提案を頭ごなしに否定しない

経営者としてビジネスを動かす以上、できるだけ多くのお金を手元に残したいと考えることが重要です。そのため、言葉は悪いかもしれませんが、税法の抜け穴を探して合法的に節税を行うことは、会社の存続と成長のために避けては通れないといえます。

しかし税理士の多くは、税務署ににらまれるのを恐れており、税法の抜け穴を探して合法的に節税をすることに消極的です。このような税理士と契約した場合、自社の方から節税についての提案をしても、「難しいです」と回答されることが多いです。

一方、良い税理士であるほど、節税について提案したときにすぐには否定せず、「調べてみますので、少しお時間をください」と言います。そして、税法の抜け穴を見つけて、合法的に節税を行えるようにアドバイスしてくれることが多いです。

そのため、契約する税理士を選ぶときには、節税の提案をしたときにすぐに否定せず、こちらに協力的な対応をアドバイスしてくれる税理士に依頼することが重要だといえます。

良い税理士を見つける方法とは

良い税理士を見分ける方法を知っただけでは、良い税理士を見つけて契約を交わすことはできません。そこで、ここでは良い税理士を探し出す方法について確認していきます。

信頼できる経営者や事業者などに聞いてみる

知り合いの会社経営者や個人事業主に信頼できる人がいる場合、その人たちに「御社の税理士さんはどんな方ですか?」「良い税理士を探しているんですが、心当たりありませんか?」と訪ねて回るようにしましょう。そうすることで、良い税理士に会える可能性が高くなります。

もちろん、実際に税理士を紹介されたときには、必ず実際に会って「良い税理士かどうか」をチェックすることが大切です。

実際に事務所を訪問する

また、知り合いの起業家や取引先などから税理士を紹介されたとき、その税理士が所属する事務所を訪ねることがあるかもしれません。そのときは、実際に事務所を訪問し、事務所内の様子をチェックするようにします。

このとき、事務所内にある本棚や机の上などに、税に関する資料や書籍が多数置かれている場合、積極的に勉強する優れた税理士である可能性が高いです。

税理士が保有するウェブサイトを確認する

優秀な税理士であるほど、自身でウェブサイトを保有しており、その更新頻度が早いです。その一方で、優秀といえない税理士の場合、ウェブサイトが長期間更新されていなかったり、ウェブサイトそのものを持っていなかったりする傾向にあります。

そのため、気になる税理士がいるときには、その税理士が保有するウェブサイトをチェックすることが重要です。

このように、世の中にいる税理士の一部は、中小企業の財務に精通しているわけではありません。そのため、銀行から融資を受けることのリスクを考えずに「銀行からどんどん資金調達しましょう」などと言う税理士は多いです。

さらに、税理士は税理士資格を国(国税庁)から与えられているため、企業よりも税務署ににらまれることを恐れる傾向にあります。これにより、節税のアドバイスを積極的に行わない税理士はたくさんいます。

その一方で、優秀な税理士であるほど勉強熱心であり、自社への対応も素早く行ってくれます。さらに、自ら積極的に節税についての情報提供やアドバイスを実施してくれる傾向にあります。

また優れた税理士は、信頼できる経営者や事業者などから聞いたり、実際に事務所やウェブサイトをチェックしたりすることで見つかる可能性があります。そして、自社の強い味方になってくれる税理士と契約できれば、自社の財務をより安定化させることができます。その結果、自社に残る資金が多くなり、業績をさらに伸ばしやすくなります。

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