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会社のコストカット(コスト削減、経費削減)を実現するために重要なポイントの一つとして、「さまざまなことを見える化(視覚化)する」ということが挙げられます。

多くの経営者やコストカット担当者は、自分自身の経験や憶測で物事を判断しがちです。例えば、仕入先の値段を交渉する際にも「大体これくらいの値段なら下げてくれるだろう……」といったように、曖昧な考えで交渉に臨みます。しかし、それでは上手くいきません。

そうではなく、相手の収益構造などの現状を調べて視覚化し、適正な価格を提示することが大切です。そうすることで、相手を納得させる価格交渉を行うことができるようになります。

このように、コストカットを成功させるためには、さまざまなことを目に見える形にして視覚化することが大切です。

そこで今回は、「コスト削減を成功させるために視覚化すべき6つのポイント」について解説します。

コスト削減において「視覚化」すべき6つのポイント

会社で効果的なコストカットを実現するためには、コスト削減に関係するさまざまなことを視覚化することが大切です。経験や憶測を、データなどの目に見える形に視覚化することで、価格交渉をする材料や新たにコストカットできる点を発見するきっかけになります。

そこで以下に、コスト削減の効果を高めるために視覚化すべき6つのポイントについて記します。

契約先の事情を視覚化する

会社を運営していく上では、さまざまな企業と契約を結ぶことになります。

例えば、店舗を構える小売店であれば、仕入先業者はもちろんのこと、テナントのオーナーや電気会社など、さまざまな会社との契約が必要です。そして、こうした企業との契約内容を見直すことは、大きなコストカットにつながる可能性があります。

ただ、企業との契約を交渉するためには、契約先の業界事情について理解しておくことが必要不可欠になります。契約先の業界事情におけるこれまでの動きと、今後の動向を予測することができれば、有利に交渉を進めることができます

特に、固定電話や携帯電話、水道、ガスといった公共料金関係やテナント代などは、一度契約した後に見直す機会が少ない費用項目です。しかし、これらの業界も年々事情が変わっているため、その変化に合わせて契約内容を見直すことが大切です。

例えば、テナント代に関係する土地の価値は、周囲の環境の変化に伴って変化します。具体的には、以前近くに存在していた大型商業施設が無くなったりすると、その土地の値段自体が下がる可能性があります。そうなると、当然ながらテナントとしての価値も低くなります。

そのため、こうした環境の変化に伴って、契約内容を交渉することで、テナント代が下がる可能性があります。

このように、どの業界においても、業界事情は時代によって変化します。そのことをしっかりと「見える化」して認識するようにしておくと、その都度契約内容を見直すことができ、常に最適な契約状態を維持することができるようになります。

法律を視覚化する

コストカットを成功させるためには、契約先に関する法律についても理解(見える化)しておくことが大切です。各業界には、それぞれ独自の法律が存在しています。その法律を読み解くことができれば、契約交渉を成功させるポイントが見えてくることが多々あります。

例えば、「電気事業法」という法律があります。この法律には、「電気使用者の利益を保護する」「電気料金は適正な原価に適正な利潤を加えたものであること」「利用者は苦情の申し出を行ってよい」とのことが記載されています。

つまり、電気使用者が適正な価格を求めて価格交渉を行うことは、法律的にも正当な行為だといえます。

多くの人は、電気料金やガス料金、水道料金といった光熱費に関する公共料金の交渉を諦めています。しかし法律を知ることで、これらの料金に関しても、最適化を図る目的とした値下げ交渉は正当な方法であることが理解できます。

実際に、電力会社に対して電気料金の値下げ(最適化)を交渉して、年間で約1300万円のコストカットを実現した会社もあります。

このように、契約先に関する法律を知ることで、「値下げは難しい」と考えていた会社に対しても、価格交渉を行える可能性があるといえます。

契約先の収益構造を視覚化する

コストカットを遂行するときに、原料や部品の仕入先に対して無理な値下げを要求する経営者や担当者が見受けられます。しかし、そうした交渉のほとんどは上手くいきません。契約先と交渉する際には、適正な価格を提示することが大切になります

そして、適正な価格を知るためには、相手の収益構造を理解することが重要です。また、契約先の収益構造が見えてくると、値下げ交渉がしやすくなるだけでなく、自社のコストカットにもつながります。

例えば、電力会社は電気を提供することで利益を得ています。では逆に、電力会社のコストで最も大きな負担となっているものには何があるでしょうか? それは、「設備の維持・設備への投資」です。その中でも、特に電力需要が同じ時間に集中するほど、設備にかかる費用は大きくなります。

こうした事情を理解していれば、電力会社はコストを減らして利益を高めるために、電力の需要が集中しないような工夫を行うことの必要性を想像できるはずです。

そして実際に、電力会社は曜日や時間ごとに利用料金の違うプランを揃えることで、電力需要が一時期に集中しないような取り組みを行っています。具体的には、夜間の電気代が安くなるようなプランや、日・祝日に電気使用量が下がるプランなどがあります。

電力会社は、このように、さまざまな選択プランを用意することで、電力需要の平準化を図っています。こうした工夫によって、電力会社は利益を上げています。

以上のような電力会社の収益構造を理解することができれば、おのずと自社の契約プランを見直すことができるようになります。そして、会社にとって最適なプランを選択することが、双方にとってのコスト削減につながります。

このように、契約先の収益構造、つまり儲けているポイントを視覚化することができれば、自然とコスト削減のポイントが見えるようになります。

自社の現状を視覚化する

コスト削減を成功させるためには、まず自社の現状を視覚化することが大切です。経営者や担当者の中には、経験や憶測でコスト削減の対策を立てる人が少なくありません。

例えば、コピー用紙の再利用などは、企業でよく取り組まれるコスト削減対策です。ただ、そうした対策は「最近コピー用紙の減りが早いから、コピー用紙を再利用すればコストが下がるだろう……」といったような曖昧な考えであることがほとんどです。

しかし、実際にコスト削減を成功させるためには「コピー用紙にかかるコストが昨年と比較して○○円上がっている」「1日□□枚の再利用を実現できれば、年間で××円のコスト削減になる」というように、明確な数値として算出して視覚化することが重要になります

こうした見える化が、「どの項目をコストカットの対象とすべきか?」「具体的にどれくらいの削減を目標とすべきか?」といった具体的な施策内容を明確にすることにつながります。その結果、効率的かつ効果的なコスト削減対策を遂行できるようになります。

また、具体的な数値を示すと、現場のスタッフがコスト削減を行うことの大切さを再認識することにもなります。コストカットは、現場で働く従業員が意識して行動することで、初めて実現することができるのです。

このような意味でも、自社の現状の視覚化は、コストカットを成功させるためには欠かせないといえます。

他社の状況を視覚化する

コスト削減を成功させるためには、自社の現状だけでなく他社の状況も把握することが大切です。他社の情報を知ることで、自社の立ち位置を把握することができるだけでなく、新たなアイデアを手に入れることにもつながります。

例えば、同じような規模の施設を運営している会社の電気料金を知ることで「自社の電気料金が高いのか低いのか?」ということを予測することができます。また、そのときに他社の電気料金が明らかに安いのであれば、「なぜ同じ規模の施設なのに電気料金が違うのだろうか?」と考えることにつながります。

そうすることで、契約内容の見直しや新たなコストカットのアイデアの発見につながる可能性があります。

このように、自社と他社の状況を比較することは、効率的かつ効果的なコスト削減を実現するための有効な手段だといえます。

結果と評価を視覚化する

コスト削減では、改善活動を行った後の結果を視覚化することが重要です。

例えば、先ほどのコピー用紙の再利用に関しても、いくらコスト削減対策を遂行したところで「実際にどれくらいのコスト削減につながったのか?」ということがわからななければ、コスト削減活動の結果を確かめることができません。

そうなると、実際に行っている活動の方向性が正しいのかを判断することができません。そのため、修正案などの新たなアイデアが出てくることもありません。さらに、現場でコストカットに取り組む従業員が「このコストカットの取り組みは、本当に意味があるのだろうか?」という疑問を抱くことにもつながります。

そうしたことを避けるためにも、必ずコスト削減活動を行った際には、その結果を確認するようにしましょう。

また、コスト削減の結果だけでなく、コストカットを実現したことに対する「成果」を明確にしておくことも大切です。つまり、「コスト削減を達成したときに、社員に対してどのようなメリットがあるのか?」ということを、「見える化する」のです。

こうした結果に対する評価を明らかにすることは、従業員のモチベーション維持につながります。そうなると、社員一人ひとりが積極的にコスト削減に取り組むようになります。

このように、コスト削減対策を遂行して得られた結果と、それに対する成果を視覚化することは、コストカットを成功させるために重要だといえます。

今回述べたように、コスト削減を成功させるためには、さまざまなことを「見える化」することが大切です。特に、以上に述べた6点を視覚化して明確にしておくことがポイントになります。

こうした視覚化を意識することができれば、より効率的かつ効果的なコスト削減を実現できるようになります。ぜひ、見える化(視覚化)を実践して、コスト削減を成功させるようにしましょう。

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