フリーランスなどの個人事業主でビジネスを動かしていると、事業とはまったく違うところで分からないことがでてきます。その中の代表的なものとして、減価償却という概念があります。一発で経費で落とすことのできないという、何だかよく分からない制度が減価償却です。

それでは、なぜ減価償却の考え方が必要なのでしょうか。そもそも、減価償却とは何なのでしょうか。これについては、固定資産の一生を考えていけば減価償却も理解できるようになります。

資産はすぐに価値がゼロにならない

普通、購入後に一度でも使った商品は価値がゼロになります。よほどの変人でない限り、他の人が使い古したノートやペンをお金を出してまで買いたいとは思いません。一度使った商品は価値がゼロになるため、購入した時点で経費として落とすことができます。

しかし、例外もあります。高価な商品というのは、頻繁に使っても価値がすぐにゼロとはならないケースが多いです。例えば、車を考えてください。一年落ちや二年落ちなどの言葉がある通り、車は数年経過した状態であっても価値があります。実際、中古車は高値で取引されています。

他にも、不動産などもすぐに価値がゼロになるわけではありません。建物を建てたとしても、その価値は年を追うことで少しずつ減っていきます。このような高価な物が固定資産であると考えてください。

固定資産は徐々に価値が少なくなるため、これと同じように「価値が減った分だけ少しずつ経費へ計上しましょう」と考えなければいけません。これが、減価償却の考え方です。「価値が減った分だけ償却する」ので、減価償却という言葉が使われます。

例えば、普通自動車であれば「6年かけて償却する」とされています。この年数を耐用年数といいます。耐用年数は商品ごとに決められているため、それに従わなければいけません。いずれにしても、帳簿上では車を購入して6年が経過すると、ようやく価値がゼロになると考えます。

実際には、同じ車を10年以上も乗り回している人がいます。これは実世界での耐用年数であり、会計とは分けて考えます。車は6年が経過した後でも十分使えますが、会計では6年という一つの区切りを設けているのです。

例として、120万円の車を購入するとします。これを耐用年数で割ると、「120万円 ÷ 6年 = 20万円」となります。つまり、1年が経過すると、購入した車の価値は20万円ずつ減っていくことが分かります。

この場合、減価償却費として1年で20万円を計上できます。その次の年も同じように、20万円の減価償却費が計上可能です。固定資産は徐々に価値を減らしていくため、これに応じて経費も少しずつ落としていかなければなりません。

減価償却の考え方

ちなみに、今回紹介した減価償却は定額法という方法に基づいています。他にも定率法というものも存在しますが、話がややこしくなるのでここでは省略します。

10万円が減価償却の基準

固定資産は減価償却を行わなければいけないことは分かりました。それでは、どのようなものが資産(高価な商品)になるのでしょうか。これは値段による線引きを行い、10万円以上の商品が減価償却の対象になります。

ただし、国の政策によって20万円が減価償却のラインだったときもありますし、特定の条件を満たせば30万円までの商品なら一括経費と認められるなど、そのときの制度によって異なります。

フリーランスであれば、パソコンの値段に気を配った方がいいです。10万円未満のパソコンであれば、何も考えずに経費で落とすことができます。しかし、10万円以上であれば「もしかして減価償却が必要になるかも」と少しは意識するようにしましょう。

フリーランスがパソコンを購入するとき、10万円を気にする人が多いのはこのような理由があります。

個人単位でビジネスを動かす個人事業主にとって、減価償却ほど面倒な制度はありません。値段を耐用年数で割り、これを毎年計上するなど、作業はかなり煩雑です。

ちなみに、減価償却していくと、最終的な商品価値は1円になります。帳簿上に残す目的で、1円の固定資産として生き続けます。

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