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会社を運営していく上で、在庫管理が大切なことは多くの経営者が知っています。しかし、在庫管理の必要性について、明確に説明できる人はあまりいません。

結論から述べると、在庫を管理する主な目的は、「業務の円滑化」と「資産管理」「問題点の発見と修正」の3つになります。在庫管理は、ネジを締めたり、商品を加工したりといったような製品生産に直接関わる業務の進行をスムーズにするだけでなく、会社の資産管理や現状の問題点の把握にも役立ちます。

また在庫を管理する際には、「現状把握 → 適正在庫把握 → 在庫管理」という基本的な3ステップを踏むことが大切です。そうすることで、効率的かつ効果的な在庫管理を遂行することができるようになります。

そこで今回は、「在庫管理を行うべき理由と在庫管理の基本的な3ステップ」について解説します。

在庫管理を行うべき理由

在庫管理に限ったことではありませんが、何かを行う際には、実行する理由を明確にしておくことが大切です。行動する目的をはっきりさせておくことで、作業途中に生じる「モチベーションの低下」を防ぐことができます。

また、行動の先にあるゴールが見えていれば、効率的に作業を行うことができるようになります。

例えば、あなたがマラソンを行う際に、「10キロで終了」という場合と、「誰かに止まるように指示されるまで走り続けなければいけない」という状況では、ゴールが明確な前者の方が、モチベーションが下がることなく走り続けることができます。

このように、何事に関しても、行動する目的や理由を明確にしておくことが大切です。

在庫管理においても同様で、在庫を管理する理由や目的をはっきりさせておくことで、在庫管理をスムーズに行うことができるようになります。そこで以下に、在庫管理を行うべき3つの理由について記します。

業務の円滑化

業務の効率化を図るために、作業を「直接作業」と「間接作業」に分類して考えることは大切です。直接作業とは、製品の加工を行ったり、部品を組み立てたりするような、直接的に商品の生産に関わるような業務をいいます。

その一方で間接作業とは、経理や総務、設計といったような、製品の生産に直接的に関係のないような仕事のことを指します。在庫管理は、こうした間接作業に含まれます。

特に製造業においては、会社の利益の多くは、商品を販売することによって生み出されます。そのため、当然ながら直接作業によって作られた製品は会社の収益に大きく影響します。それに対して、経理や総務といった間接作業は、会社の利益には直結しません。

ただ、直接作業をスムーズに行うためには、間接作業が非常に重要となります。

例えば、原材料や部品から製品を作るためには、間接作業である設計が欠かせません。設計が上手く行われていなければ、商品の生産もスムーズに進まないようになります。

同じように、間接作業である在庫管理を適正に実行することは、生産ラインに適切な原料や部品を供給することにつながります。もし在庫が適切に管理されておらず、仮に在庫切れが起こってしまうと、生産を中止しなければいけないことになります。

このように、在庫管理には「直接作業の円滑化を図る」という目的があります。

資産管理

当然のことですが、在庫は会社のお金を払って調達したものです。そのため、在庫は会社の資産だといえます。つまり、在庫を廃却するということは、資金を無駄にすることになります。

経営者の中には、一度購入したものを資産として取り扱わず、あまり深く考えずに在庫を処分する人がいます。

しかし実際には、在庫はお金を払って仕入れたものであるため、会社の資産として大切に管理しなければいけません。具体的には、「必要なものを必要なときに必要な量だけ、できるだけ安く仕入れる」という考えを常に持っておかなければいけません。

そしてさらに、「仕入れたものは無駄なく使い切る」という姿勢が大切です。

このように在庫管理は、「資産を管理することと同じである」ということを理解しておくことが大切です。

問題点の発見と修正

会社を経営していく上で、「問題点を見つけて修正していく」ということは重要です。常にこうした姿勢でビジネスを行っていくことができれば、会社の業績を伸ばし続けることができます。

そして、在庫管理を行うことは会社の問題点と修正点を発見することにつながります。

例えば、原材料が余っていないにも関わらず、その原材料に対応する部品が在庫となって余る場合には、完成品の中に「部品が欠けている不良品」が混じっているかもしれません。もしくは、製品の設計ミスが起こっている可能性も考えられます。

常に在庫を管理していれば、早期の段階でこうした問題に気付き、大きなトラブルが発生する前に対処することができます。そのことが、結果的に会社の利益増大や成長につながります。

このように在庫管理には、「現状の問題点や修正点を発見する」という役割があります。

在庫管理の3ステップ

在庫管理を行う方法は、それぞれの会社によって異なります。ただ、基本的な在庫管理のステップを押さえておくことで、効率的に作業を遂行することができるようになります。

そこで以下に、在庫管理に必要な基本的な3ステップについて記します。

現状把握

在庫管理を行う上で、初めに行うべきことは現状を把握することです。現在の状況を知らずに、在庫を管理することはできません。

例えば、現状を知らないということは、「在庫が過剰なのか足りないのか?」ということもわからない状態だといえます。そのため、「具体的にどのように在庫を調整すればいいのか?」ということが明確でないため、実際の行動に移すことができません。

そして、現状を把握するということは、「何が」「どこに」「いくつ」「どのような状態で」ということが分かることを意味します。

こうした在庫の現状をスムーズに把握するためには、「整理整頓」「清掃」「ルール化」の3つを常に意識して実践することが大切です。在庫を整理することで、必要なものとそうでないものを分類することができます。また整頓することで、何がどこにあるかが明確になります。

さらに、清掃して現場を清潔にしておくと、在庫の状況を把握しやすくなるだけでなく、異常も発見しやすくなります。

そして、基本的に製造を行うときは、一人ではなくチームで行います。そのため、チーム内でのルールを決めておかなければ、「在庫の現状を把握できる状態」を維持することができません。

例えば、ある部品を戻す場所をルールとして決めておかなければ、その部品を複数の人が使った場合に、それぞれがバラバラなところに戻すようになります。その結果、在庫の現状が把握しにくくなります。

そうしたことを避けるためにも、在庫の整理整頓や清掃については、チーム内でのルールを事前に決めておくことが大切です。そうすることで、すぐに在庫の現状を把握することができるようになります。

適正在庫把握

在庫の現状を把握したあとは、「その在庫の状況が適切であるのか?」「自社にとって適切な在庫とはどのような状態か?」ということを考える必要があります。

そのため、まずは基準を決めることが重要です。そして、そうした在庫に関する基準は、曖昧なものではなく数値化して誰でもわかるようにしておくことが大切です。そうしなければ、担当者が変わったときなどに、その人のサジ加減で在庫管理が行われてしまい、在庫が安定しなくなります。

ただ、具体的な適正在庫は、それぞれの会社によって異なります。会社の規模や商品の種類、経営者の考え方によって、適正の基準は変わります。

例えば、飲食店を経営しているのであれば、賞味期限があるため在庫は最小限になります。その一方でアマゾンは、在庫をたくさん保有することで、消費者のニーズに答えることができています。

こうしたことから、適正な在庫の基準は、それぞれの会社によって、さまざまな判断やデータを元に決めなければいけません。具体的には、以下のようなものが、在庫の適正基準を定める要因となります。

・会社の方針

・商品の生産量

・原料や部品の調達までにかかる時間

・製品が完成するまでにかかる時間

・在庫として安全に保管できる期間

・商品の需要に関する予測

こうした要素を考えて、あなたの会社に合った基準を定めることが大切です。そして、基準は可能な限り数値化して、誰が見ても「適正か否か?」ということを判断できるように準備しておくことが重要です。

在庫管理

在庫の現状を把握して自社の適正基準を定めた後は、実際に在庫管理を実施します。

在庫が基準と比較して過剰な状態であれば在庫を減らし、逆に在庫が不足している場合は在庫を増やします。これを部署ごとに実行し適正在庫に近づけることで、生産過程における在庫の偏りがなくなります。

そして、こうした適性在庫の状態を維持することができれば、無駄な在庫によるコスト増大の発生を防止できるようになります。

今回述べたように、在庫管理を行う上で、在庫を管理する目的や理由を明確にすることは大切です。在庫を管理することは、業務の円滑化や資産管理、会社の問題点と改善点の発見につながります。

また、在庫管理の基本となる「現状把握」「適正在庫の把握」「在庫管理」という3ステップを押さえておくことで、効率的に在庫管理を行うことができるようになります。

在庫管理を行おうと考えている場合には、ぜひこうした基本的なことを実行するようにしてください。そうすることが、結果的に在庫管理を成功させることにつながります。

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