フリーランスなどの個人事業主として独立するとき、自ら社会保険を支払わなければいけません。サラリーマンのときは会社が社会保険までをすべて管理してくれていました。しかし、これを今度はすべて自分で管理しなければいけなくなります。

個人事業主で重要となる保険は主に医療保険と年金保険の2つです。これさえ理解していれば、ひとまずは問題ありません。その中でも、このページでは年金保険について解説していきます。

国の年金保険は確実に支払うべき

会社員であれば、給与明細を見て天引きされる社会保険の額を見て「多いな」と思ったことでしょう。これが個人でビジネスを行うとなると、さらに大きな額がむしり取られていくようになります。

そのためか、年金の未払いを行う個人事業主が問題となっています。サラリーマンの場合、社会保険の分を会社が勝手に給料から差し引くため、年金の未払いを行うことはできません。一方、個人事業主であれば「年金の支払を行わない」という荒業ができてしまいます。

ただ、年金保険を払っておいた方が間違いなく良いです。理由は簡単であり、税金面でいえば国の年金保険の方が圧倒的に得だからです。民間の年金保険よりも、国の年金保険の方がかなり優遇されています。

税金の面でいえば、民間の個人年金保険は数万円程度しか控除が認められません。しかし、国の年金保険であれば、支払った額を全額控除できます。年金保険を含め、社会保険に関わる費用は全て控除の対象になるのです。これを社会保険控除といいます。

例えば、フリーランスとして頑張った結果、年間で600万円の利益(所得)を得ることができたとします。この600万円に対して税金を課せられますが、社会保険を支払っていれば、ここからさらにその保険料を引いて課税所得(税金が課せられる所得)を求めることとなります。

国に20万円の年金保険を納めたとすると、「600万円(所得) - 20万円(社会保険控除) = 580万円」に対して税金がかかります。税率が10%だとすると、「20万円 × 0.1 = 2万円」も多く節税できる計算です。一方、民間の年金では前述の通り数万円しか控除の対象にならないため、節税できる額は少ないです。

中には、「先ほどの例では年金を20万支払っているので、2万円の節税ができても、実質は18万円のマイナスになるではないか」と思う人がいるかもしれません。ただ、年金として支払ったお金は高齢になったときに返ってきます。

しかも、国の年金は高齢になったときだけに支給されるのではありません。病気や障害を負ったときに支給される「障害年金」や一家の働き手が亡くなったときに支給される「遺族年金」などもあります。もし年金を支払っていなければ、これら万が一の事態が起こっても保証はありません。

このような事実を考えると、国の年金保険をきちんと支払った方が賢いです。何かあったときに最低限の備えを行うため、年金をしっかり納めましょう。

厚生年金と国民年金の違いを学ぶ

年金では、厚生年金国民年金が主です。サラリーマンが加入する年金を厚生年金と呼び、個人事業主が加入する年金を国民年金だと考えてください。

ただ、正確に言うとサラリーマンも国民年金に入っています。国民年金はすべての国民が加入するようになっています。サラリーマンでは、国民年金にプラスして厚生年金に入っています。厚生年金の中に国民年金が組み込まれており、従業員であると年金の半分を会社が払ってくれます。

サラリーマン : 国民年金 + 厚生年金

個人事業主 : 国民年金

そのため、高齢になったときにもらえる金額は会社勤めだった人の方が圧倒的に多いです。その分、多くの年金保険料を支払っているので、これは仕方ありません。

ただ、サラリーマンの厚生年金であれば、奥さんを扶養していても金額は変わりません。一方、個人事業主の国民年金であれば、奥さんがいれば倍額の保険料が必要です。成人した子供が1人いれば、奥さんと合わせて3倍の保険料になります。

このような違いが厚生年金と国民年金の違いです。こう考えると、会社が半分も負担してくれて、扶養者が多くなっても値段が変わらないなど、多くの特典が付いているサラリーマンはかなり優遇されていることが分かります。

自ら年金を作り出す

たくさん節税をして将来の年金額を増やしたい個人事業主の方であれば、国民年金基金を活用しても良いです。通常の国民年金に加えて、任意で加入できる年金制度が国民年金基金です。国民年金に対して、将来の年金額をさらに上乗せすることができます。

国民年金基金を納めた場合であっても、全額を社会保険料控除として差し引くことができます。もちろん、支払う額は自分で調節できます。

また、退職金の積立制度のような「小規模企業共済」というものも存在します。小規模企業共済も同様に、社会保険料控除の対象です。

社会保険料を支払うと、その分だけ所得から差し引くことができます。税額を少なくできますが、将来返ってくる年金は非課税(税がかからない)であったり、多くの控除ができたりと特典は多いです。

そのため、たくさん稼いでいる個人事業主であれば、社会保険を活用して所得の額を減らすことも考えましょう。何十年後の自分にたくさん返ってくるように仕向けることで、トータルに考えて納める税額を少なくするのです。目先の利益ではなく、何十年後も見据えた節税対策を行いましょう。

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