私が初出版を実現して周りの人に言いふらして回ったとき、「印税はどれくらい入るの?」と頻繁に聞かれました。確かに、一般人にとっては「出版=印税」としか捉えていないのかもしれません。もしかしたら、これから出版を行おうとする人の中にも印税を当てにしている人がいるかもしれません。

ただ、断言できることとして「印税では稼げない」ことがあります。ベストセラーを連発できる大御所であれば話は別ですが、印税を当てに出版しようと考える人は単なるアホです。言葉は悪いですが、これが真実です。

印税の現実を知る

本を書く作業はお世辞にも楽ではありません。順調に執筆活動を進めたとしても、出版にこぎつけるまでに1年はかかります。どれだけ努力したとしても、半年は必要だと思ってください。出版というのは、それだけ労力のかかる作業でもあります。

一方、印税はそこまで多くありません。例えば、1000円の本が1万冊売れたと仮定し、この時の印税が10%だとします。このときは、「1000円 × 1万部 × 0.1 = 100万円」となります。

100万円という数値だけを聞くと多いように思えます。しかし、前述の通り一冊の本を書くためには1年かかります。つまり、月に計算しなおすと「100万円÷12ヶ月≒8.3万円」です。月8.3万円の報酬であることを考えると、印税がどれだけ儲からないか分かると思います。

しかも、1万冊売れる本は新刊全体の1%に満たないです。月8.3万円といっても、かなり本が売れた場合を想定してこの数値です。

ほとんどの場合、数十万円が一度振り込まれて終わりです。厳しいようですが、これが現実です。作家が印税を当てにして生活するのは非常に難しいです。それよりも、普通にサラリーマンとして働いた方がマシです。印税だけを考えると、出版は明らかに労力に見合っていません。

このような真実を知り、まずは印税を無視することから作家として歩み始めることができます。

お金を得ることは大きなモチベーションになります。ただ、出版に限って言えば、お金(印税)を目的に行う人は限りなく少ないです。印税目当てに楽をして稼ぎたいと思っている人は、出版を諦めた方が無難です。是非とも、他の分野で成功してください。

出版をすると赤字は当たり前

多くの著者は赤字覚悟で出版を行います。著者が自腹で本を広告に出し、積極的に宣伝していかなければならないからです。私も初の出版作には多くの広告費をかけました。自分の媒体だけでなく、ネット広告や新聞広告を出して露出を増やし、本を売っていくのです。

そのため、広告費がかなりかかります。印税で儲けるどころか、広告宣伝費を差し引けば大赤字もいいとこです。

それでは、多くの人はなぜそこまでして出版を行おうとするのでしょうか。それは、「作家」という大きなブランドを手に入れることに大きな意味があります。

本が売れていけばそれだけで大きなブランドを作ることができます。出版を行うこと自体素晴らしいことですが、さらに「本が売れる」ことはもっと凄いことなのです。

私の事例を言えば、初の著作では発売2週間目に増版がかかって1万5000部を突破しました。前述の通り、1万部売れる本が全体の1%未満であることを考えると、無名作家が2週間で1万5000部を突破したことは大きな意味があると思っています。

このように本が売れていくと、人やお金の流れが変わっていきます。それまでの自分では考えられないような人と一緒に仕事ができるようになり、マスコミからも声がかかるようになります。

これが、出版して本を売っていく本当の意味なのです。印税という目先の利益を狙うのではありません。出版を行うことによる「あなたのブランド化」や本を出すことで起こる「新たな人脈」を手に入れるために多くの人は本を出そうとするのです。

印税という目の前に転がっている小銭を拾おうとする人であるほど、ビジネスで成功することは難しいです。一方、「出版は単なるツールの1つ」と割り切ってその後の何百万円、何千万円を狙える人だけが成功できます。

出版コンサルティングの実施

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