ビジネスでは利益を出すことが目的です。もっといえば、本業での儲けを示す「営業利益」を出すことが事業をするときの基本です。これは全ての会社に共通することであり、稼げない企業は存在価値がありません。

利益を生み出すためには、商品に付加価値をつけなければいけません。独自の製品を開発したりサービスを行ったりすれば、他に比べて高くても売れます。他社では実現できない商品を売れば、その企業から購入するしかないからです。

一方、付加価値をつけなければ価格競争に巻き込まれます。値下げだけがアピールポイントになり、利益は少なくなります。そのため、多くの付加価値をつけることを意識しなければいけません。

付加価値の度合いを測る

会社の収益性が良いと、従業員の給料も一般的に高くなる傾向にあります。それだけ従業員が頑張って稼いでくれているため、これはある意味当然なことでもあります。そして確かなのは、収益性の高い企業は例外なく付加価値の高い製品を送り出しています。

例えば、小売業は利益率が低いです。この理由は単純であり、多くの小売りはメーカーが作る製品の転売が主だからです。商品の陳列や広告、商品説明など、差別化することによる付加価値をつけにくいという特徴があります。

一方、メーカーのように「その会社が作ったものでなければ実現できない商品」を販売すれば、高くてもその会社の商品が売れていきます。大きな付加価値があるため、メーカーは比較的利益を出しやすいです。

このような付加価値は、「付加価値 = 営業利益 + 人件費」でざっくりとはじき出すことができます。本業の儲けである営業利益に人件費(従業員の給料)を足し合わせることで、その会社に在籍する社員がどれだけ付加価値をつけたのかを推測するのです。

ただ、会社の規模が大きければ、必然的に付加価値の数字も大きくなります。そのため、このままでは会社がどれだけ効率よく付加価値をつけているのか判断できません。そこで、「全体の売上に対して、付加価値をどれだけつけたか」という割合で判断します。これを付加価値率といいます。

付加価値率 = 付加価値 ÷ 売上 × 100

前述の通り、小売りは商品の転売が主であるため、一般的に付加価値率は低くなります。一方、頭脳労働によって対価を得ている企業は付加価値率が高いです。

例えば、経営コンサルタント会社は商品の仕入れがなく、アドバイスや経営方針の策定などが仕事です。知識だけで勝負するため、その会社でしか実現できません。そのため、必然的に付加価値率はかなり高くなります。

ただし、付加価値率が高いからといって、必ずしも従業員の給料も高くなるわけではありません。なぜなら、付加価値率が高かったとしても、そこに働く従業員の数が多ければ、1人が生み出す付加価値の度合いは小さくなるからです。

給料を高くするには、1人の従業員が大きな付加価値をつけている必要があります。そこで、1人が生み出す付加価値の額を労働生産性といいます。

労働生産性 = 付加価値額 ÷ 従業員数 × 100

従業員にとって気になるのは給料の額ですが、一般的には労働生産性が給料の参考になると考えてください。

労働分配率と内部留保

もちろん、いくら付加価値率や労働生産性が高かったとしても、従業員の給料も高いとは必ずしもいえません。会社員の給料を決定するのは経営陣であるため、運営側がどれだけ従業員に給料として還元するかを決めます。これを労働分配率といいます。

労働分配率 = 人件費 ÷ 付加価値 × 100

その会社で働く会社員にとって、労働分配率は高いほど良いです。自ら生み出した付加価値のうち、多くを還元してくれる会社の方がやる気が出ます。

なお、生み出した付加価値のうち、給料として支払われなかった残りは「将来への投資」や「株主への還元」のために使われます。株主にしてみれば、投資したお金で儲けを出したのであれば、自分たちに還元してほしいと思うはずです。

従業員に還元すれば、株主への支払額は少なくなります。一方、株主配当を多くすれば、従業員の取り分は小さくなります。双方の利害が一致しないため、この状態を相反関係(トレードオフ)といいます。

営業利益から株主配当や税金の支払いを行うと、残りのお金が残ります。これを内部留保といいます。内部留保から将来の投資を行うことがありますし、現金として眠らせておくこともあります。なお、内部留保は基本的に株主のものとされています。

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