ビジネス思考への転換

旭山動物園の戦略:お客様と同じ目線で「行動」を展示する

ビジネスを行うとき、「お客様のために」と思っている人は多いです。お客様のために「このサービスを行う」、お客様のために「新たな機能を追加する」などです。

ただ、残念ながら「お客様のために」と言いながら、結局のところ自分本位の考えに陥っている人がほとんどです。本来は「お客様と同じ目線に立つ」ことが重要です。この違いは何があるのでしょうか。

 動物が常に寝ている動物園

地方にある動物園の中でも、旭山動物園ほど観光客が絶えず来て、にぎわいを見せている動物園はめずらしいです。ただ、この動物園は1980年代は入園者数が減少し、他の動物園と同じように閉園の危機にありました。

ホッキョクグマやアザラシなど、北海道だけの特殊な動物達を展示することによって、飼育員長は「お客様のためになる」と考えていました。

しかし、入園者数が減って閉園の危機にあることから、「お客様と同じ目線」に立ってもう一度園内を見回してみると、自分の考えは大きな誤りであることに気が付きました。お客様と同じように園内から動物たちを見たとき、どれも退屈そうに寝ていたのです。

あなたも動物園に入ったとき、動物たちが暇そうにしている姿を幾度となく見てきたと思います。「ただ展示されているだけ」の動物を見せられたお客様は、大きな魅力を感じずに帰っていきます。

しかし、飼育係長から見れば、園内の動物たちはいつもイキイキとしていました。ただそれは、自分たちが飼育小屋の裏側から入ってきているからでした。

飼育小屋の裏側では、飼育員がエサをあげたり獣医師が診察したりします。そのときの動物は、緊張感をもちます。つまり、動物たちはお客様側ではなく、いつも裏側に注意を向けていたのです。そのため、どの動物たちもお客様に対しておしりを向けていました。

そこから、飼育係はお客様側から入るようにしました。すると、この変化に動物たちは気がつきました。いつも寝ていた動物たちはお客様側に注意を向けるようになったのです。このような考えから、動物たち本来の姿を見てもらう「行動展示」の考え方が生まれました。

 エサを与えるだけが幸せではない

また、あるとき飼育係長は「動物たちがかわいそうだ」という、お客様からの声を聞いたといいます。ただ、飼育係長にとって、動物たちの何がかわいそうなのか分かりませんでした。エサに不自由することがなければ、病気にかかってもすぐに診てもらえるからです。

ただ、自然界にいる動物は生きるか死ぬかの競争をしています。この緊張感がなく、動物本来の行動力が奪われています。動物にとって、エサの時間以外は何もすることのない退屈な日々でしかありません。

そこで考えを変え、オラウータンではわざとエサを離した位置に隠しておきます。すると、それを探すために必死で動き回ります。この姿を見て、お客様は動物本来の姿を近くで見ることができます。ただエサを投げ入れるだけでは、このような行動展示は示せません。

他にも、大きい水槽の中で飼うだけではなく、「魚を追って駆け巡る」という習性を利用し、円柱型の水槽から人間を見せて駆け巡らすアザラシを見せることに成功しました。

ホッキョクグマでは、わざわざプールにエサを投げ入れることで、お客様に向かって水の中に勢いよく入る姿を展示するようにしました。

こうして、「お客様のために」や「動物のために」という思考を捨て去り、「お客様の目線に立って」「動物の目線に立って」ということを行いました。寝ている動物ではなく、本来の姿を見せるようにした結果、旭山動物園は再生していったのです。

旭山動物園といえば、「動物の見せ方を工夫した」という言葉で簡単に片づけられてしまいます。しかし、そこに至るまでには、ここで述べたような思考プロセスがあったことを理解しなければいけません。

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