ビジネス思考への転換 - ポータルサイト運営によるネットビジネス

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現在価値と将来価値から考えるリターン(報酬)の考え方

 

同じ金額であっても、現在の価値と将来の価値は異なります。例えば、「今現在の100万円」と「1年後の100万円」では価値が大きく違うのです。

 

確かに、金額の大きさだけをみれば100万円で同じです。しかし、ファイナンスでは異なるものとして捉えます。これは、現実世界でどのように経済が動いているのかを観察すれば把握できるようになります。

 

 現在価値と将来価値は異なる
今あるものが、将来も同じ形であるとは限りません。姿かたちを変えるのが普通であるため、将来価値を考える場合はいくつかの要素を加える必要があります。例えば、次のような場合があるとします。

 

運動部に所属しているあなたは部活で汗をかき、喉はカラカラです。このとき、先生がクーラーボックスいっぱいにジュースを入れてもってきました。どうやら、無料で配ってくれるようです。ただし、先生は次のような条件をつけました。

 

 ・今すぐに受け取る場合はジュース1本だけ

 

 ・今は我慢して、グラウンド3週してきた人はジュースを5本までとれる

 

 ・ただし、早い者勝ちなのでジュースがなくなったら終わり

 

あなたの喉はジュース1本では満たされません。しかし、グラウンド3週した後にもらうジュース5本であれば満たされます。この場合、あなたならどのような行動を取るでしょうか。

 

これには答えがありません。人によって行動が違います。まず、現在価値を考えると、当然ながらジュース1本です。それ以上でもそれ以下でもありません。

 

それでは、「グラウンド3週によってジュース5本」という将来価値を見据えれば良いかというと、必ずしもそうではありません。ランニングしている間に他の人が「ジュース1本」をたくさん選んだ場合、早い者勝ちなので帰ってきたころにはジュースがなくなっているかもしれません。この場合、なにも得ることができません。

 

また、多くの人がグラウンド3週を選んだ場合、公平に分け合うために5本ではなく、3本ずつで我慢するかもしれません。結局のところ、将来はどうなるか分からないのです。

 

このとき、現在価値と将来価値は次の式で表すことができます。

 

現在価値 = 将来価値 - 不確かさの対価 - 待つことの対価

 

大前提として、現在価値に対して将来価値は上がっていなければいけません。そうでなければ、将来価値(この場合は、グラウンド3週によるジュース5本)を選ぶ人はいません。そして、ここから各リスクを差し引いていきます。

 

まず、「不確かさの対価」です。将来価値を見据えたとしても、今回は本当にジュース5本をもらえるかどうか分かりません。前述の通り、公平に分けるために3本で我慢することがあるでしょう。

 

また、「待つことの対価」も忘れてはいけません。時間が経過するというのは、それだけリスクでもあるのです。

 

早い者勝ちであるため、時間が経つだけジュースの本数は減っていきます。すると、それだけ「ジュースがもらえない」というリスクは増えていきます。先に述べた通り、ランニングから帰ったときには0本であることもあり得ます。

 

先ほどの現在価値と将来価値の式を今回の例に直すと、「現在価値(ジュース1本) = 将来価値(ジュース5本) - 不確かさの対価(本当に5本受け取れるのか) - 待つことの対価(時間と共にジュースの本数が減ること)」と表すことができます。

 

 ファイナンス理論での現在価値と将来価値
このように、世の中の現象を観察すると、現在価値と将来価値は大きく異なることが分かります。そして、ここで述べた「不確かさの対価」と「待つことの対価」は人によって感じ方が違います。

 

先ほどの例であれば、走ることが好きで、すぐにランニングを達成できる人であれば、ジュース5本を選ぶでしょう。しかし、足が遅いために1本でもいいので確実に手に入れたい人であれば、ジュース1本を選ぶはずです。

 

いずれにしても、このときは無意識のうちに全員が将来価値から「不確かさの対価」と「待つことの対価」を差し引いて計算しています。

 

それでは、もっとファイナンスらしく考えてみましょう。ファイナンスであれば、株や投資などを考えます。

 

冒頭で述べた通り、今現在100万円が手元にある場合と、1年後の100万円では価値が異なります。例えば、100万円を国債として1年間預ければ、利子がついてもっと膨れ上がります。今ある金額と将来の金額は異なることを認識してください。

 

このとき、返ってくるリターン(報酬)は「将来価値 - 現在価値」で表すことができます。国債として投資する場合であれば、「将来価値(国債に1年間投資することで得られる額) - 現在価値(国債に投資した瞬間の額)」が得られるリターンです。

 

ここまでは、問題ないはずです。それでは、中学レベルの数学知識を活用して、先ほどの「現在価値 = 将来価値 - 不確かさの対価 - 待つことの対価」の順番を入れ替えてみましょう。すると、次のようになります。

 

将来価値 - 現在価値 = 不確かさの対価 + 待つことの対価

 

ここで、「リターン(報酬) = 将来価値 - 現在価値」なので、次のように言い直すことができます。

 

リターン(報酬) = 不確かさの対価 + 待つことの対価

 

要は、何かのリスクを負って将来のリターン(報酬)を得る場合、「不確かさの対価(リスクを負うことへの見返り)」と「待つことの対価(時間が経つことへの見返り)」を考えれば良いということです。「不確かさの対価」や「待つことの対価」が大きいほど、得られる報酬は膨れ上がります。

 

現在の価値と将来得られる価値は異なります。これは、将来価値から「不確かさ」と「時間(待つこと)」を差し引くことで、投資すべきかどうかを決めなければいけません。そこから、得られるリターンを考えながら自分がすべき行動を決定していくのです。

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