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決算書の分析法:実数分析、比率分析、時系列分析、他社比較分析

 

決算書の中身を理解したとしても、ただ眺めているだけでは何も分かりません。実際には、決算書を読み解いて分析を行わなければいけません。

 

決算書の分析手法としては、大きく4つに分けられます。必要に応じた分析手法を駆使することで、あなたの求める情報を得ることができます。実際に使われる分析手法としては、「実数分析、比率分析、時系列分析、他社比較分析」があります。

 

理論自体はどれも簡単です。以下でそれぞれの分析について解説していきます。

 

 実数分析
実数分析とは、決算書に書かれている数字そのものから判断する手法です。売上○○億円や利益△△億円などの、文字通り実数値から判断します。売上の大きさから、会社の規模を測ることができます。

 

 比率分析
実数値を見ても、その数値だけで会社が適切な結果を得ているかどうかは分かりません。例えば、100万円の売上があったとしても、経費で99万円を使っていては意味がありません。この場合は利益(儲け)が1万円であるため、事業として適切とはいえません。

 

そこで、比率を使って数字化します。利益率○○%や販管費△△%などです。

 

比率分析が決算書を読み解くときの基本であり、営業利益率やROA(総資産利益率)、ROE(自己資本利益率)などの難しい言葉がでてきます。これらを理解して決算書を読み解けば、企業の内側が見えてきます。

 

 時系列分析
その年だけを見ていたとしても、その会社が成長しているのかどうか分かりません。たとえ、「今季の売上が10億円突破!」と宣言したとしても、前年の売上が15億円であると業績が下がっていることになります。

 

そこで、過去数年間の決算書を見比べることにより、成長した部分や頑張らなければいけない部分を見抜くのです。

 

スポーツテストや健康診断、学力テストであっても、過去に行った自分の成績と見比べるはずです。ここから、どの部分が伸びているかを一目で判断でき、改善点を把握できるようになります。これと同じことを決算書を使った分析でも行います。

 

 他社比較分析
自社だけで判断していても、本当に成績が良かったのかどうかは分かりません。競合他社と比較することで、ようやく自社の成績が分かってくるものです。

 

例えば、前年度の売上比が120%であったとしても、ライバル3社の平均が150%であれば、自社の成長は遅いことが分かります。また、たとえ前年度売上比90%であっても、ライバル各社が70%などであれば、意外と頑張っていることが分かります。

 

このように、他の会社と比べることで見えてくることはたくさんあります。他社比較を行うことで、その会社の立ち位置がどのようになっているかを分析するのです。

 

なお、他社比較分析を同業者だけでなく異業種の間で行うと、多くの発見があります。例えば、製造業であれば利益率は5%程度です。一方、製薬企業の利益率は20%を超えることがしばしばあります。

 

製薬企業の利益率だけを見ても、その数値が凄いのかどうか判断できません。ここで他の業界の利益率と比べれば、医薬品産業がどれだけ多くの利益を生み出せるか分かります。

 

実数分析、比率分析、時系列分析、他社比較分析

 

 収益性、安全性、成長性を判断する
決算書を用いた分析では、今回示した4つの分析手法を用います。そこまで難しい概念ではないので、慣れれば決算書の分析は誰でもできます。

 

これらの分析によって分かることとしては、収益性(その会社が儲かっているのか)や安全性(倒産する心配はないか)、成長性(今後、伸びていくか)などがあります。

 

会社が存在する理由は一つであり、利益を出すことです。これは、全ての会社が行う活動であり、儲からなければ会社の存在意義がありません。儲からない会社は税金を払えず、従業員に給料を渡せず、銀行にお金を返せないなど、「悪」でしかありません。そこで、収益性を決算書から明確にします。

 

また、決算書によって安全性も分かります。どれだけ売上や利益があり、それに対する借金の比率、またお金が回っているかどうかなど、倒産しないかどうかを判断できます。実際、銀行がお金を貸すときは安全性を重視します。会社が倒産してお金の回収ができなければ、損害が大きくなるからです。

 

他にも、投資家にとっては成長性が重要でしょう。時系列分析や他社比較分析などを含め、その会社の将来性を決算書から判断するのです。

 

この3点(収益性、安全性、成長性)を判断するため、決算書をあらゆる角度から分析していきます。そうすると、普通の人では見えない企業の中身を決算書から覗き見ることができるようになります。

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