ビジネスで異分野と組み合わせるリスク分散の原理やシナジー効果

ビジネスでは人と組むことによってリスク分散し、シナジー効果(相乗効果)を生み出すことができますが、実際にどのような場面でシナジーが生まれるか分かるでしょうか。

これについては、異分野と組み合わせることで起こります。似た技術・スキルをもった人同士が組んでも相乗効果が起こることは残念ながらありません。

大企業であっても、シナジーがどのように生み出されるかを理解していません。似た企業同士が合併して「シナジー効果を発揮する」と間違ったことを平気で述べます。ただ、ビジネスを動かす以上はシナジー効果が起こる本当の意味を理解する必要があります。

そこで、「どのように考えて、ビジネスを実践する場面で異分野同士が組み、リスク分散を実現したり相乗効果を発揮させたりすればいいのか」を解説していきます。

リスク分散の大原則は異分野と組み合わせることにある

シナジー効果を得ることでリスク分散できたり、それまでにないパフォーマンスを発揮できたりします。このとき、実際のところどのようにすればリスクを減らすことができるのでしょうか。

これについては、「あらゆるジャンルに幅広く取り組むこと」があげられます。

例えば、試験で特定の範囲だけを勉強するとします。このときのヤマ張りが当たればいいですが、外れると残念な結果が待っています。そこで、多くの人はどの範囲が出題されてもいいようにまんべんなく勉強します。これが、リスク分散の簡単な考え方です。

それではリスク分散するときには、どのようなルールに従えば良いのでしょうか。これには、以下のようなルールがあります。

相関の低い組み合わせを選ぶとリスクが減る

2つの要因を比べたとき、それぞれ関係がある場合は「2つの間に相関がある」と表現します。例えば、同じ理系のA君とB君がいたとします。2人は理系であるため、数学や理科は得意です。しかし、国語や社会、英語は不得意です。

2人の成績をみたとき、とても似通っています。数学と理科の点数は良く、その他の教科はいまいちです。同じように点数が連動しているため、この場合は「A君とB君の間に強い相関がある」といえます。

ここで、文系のC君が登場します。先ほどとは逆に、C君は数学と理科は不得意であるものの、国語、社会、英語は得意です。この場合、文系のC君と理系のA君は互いに科目ごとの点数がバラバラであるため、相関が弱いといえます。

もし2人がチームになって組んだ場合、A君とB君のチームではリスクが高いです。数学や理科が出題されれば強いですが、その他の問題では歯が立ちません。

一方、A君とC君のチームなら安心できます。どの問題が出題されても、それぞれの得意分野を活かせば高得点を出せるからです。このように、「異なる得意分野をもつ」ことがリスク分散に繋がります。これを難しい言葉で表現すると、「相関の低いものを組み合わせる」といいます。

できるだけ多くのパターンで組み合わせる

相関が低いもの同士であると、1つがダメな場合はもう片方が補ってくれます。相関が高いもの同士ではリスク分散とはなりません。リスク分散を行うためには、相関の低いもの同士を集めた組み合わせが重要なのです。

また、これら異分野同士を「できるだけたくさん組み合わせる」ことで、さらにリスクを減らせるようになります。

先ほどの例であれば、運動の得意なD君が加われば、学校の運動会で好成績を出せる可能性が高まります。音楽が得意なEさんが入れば、音楽発表会で芸術性の高い内容に仕上げることができるかもしれません。

特定の分野だけに特出した集団であれば、ある1つのことには強かったとしても、他の要因になった瞬間に何もできなくなります。

要は、相関が低い組み合わせを選ぶだけでなく、相関の低いもの同士をできるだけたくさん集めた方がリスク分散となるのです。

一つの事業で破綻しやすい理由

ビジネスで考えると、1つの分野しか手掛けていない会社は危険です。環境が変化してその分野で稼げなくなれば、一瞬にして収益性が悪化するからです。

そこで、多くの企業はコアとなる技術を利用して、他の分野に進出しようとします。これは、リスク分散の観点から考えて当然であるといえます。

例えば、日本の企業で知られる富士フイルムはいまではカメラ事業をほぼ展開しておらず、いまは化粧品や医療、電子デバイスなどの分野を手掛けています。昔の写真は「現像する作業」が必要でしたが、いまはすべてデジタルカメラとなっています。

そのためデジタルカメラの普及と共にカメラ事業が縮小したわけですが、その他の分野を手掛けていたからこそ、いまもビジネスを続けています。

同じように考えると、特定の分野に特化した人材だけを集めている企業も危険です。一芸しかできなければ、その分野で稼げなくなった瞬間に会社の運命が尽きるからです。

それよりも、特殊能力をもった異分野集団を寄せ集めた会社の方が生き残っていける確率は高いです。環境の変化があったとしても、互いに補いながら困難を切り抜けていくことができるからです。

広くビジネスで取り組むのは現実的ではない

ただ、いくらいろんな技術やスキルをもったほうがいいとはいっても、一人では限界があります。人によって得意分野は異なりますし、興味のあることも違います。先ほどの勉強の例でも、理系と文系では得意科目が違いました。

ビジネスでも同様に「何でもできる」というほど、スキルの低いことはありません。ビジネスでは、特定の分野に特化しているほど稼げるからです。

特定分野に特化するほど稼げるものの、一つのジャンルだけではリスク分散できておらず将来の変化に対応できずに破綻しやすくなります。このジレンマを脱出するため、他の人と組むことを考えるようにしましょう。

例えば私の場合、Webマーケティングを専門としています。つまり、集客の専門家であり他のビジネスはできません。

しかし、これだとビジネス展開できる範囲が限られてしまいます。そこで、他の人と組むことを積極的にしています。以下はその事例の一つです。

節税サイトになりますが、節税コンサルタントと組んでいます。会計のスペシャリストが実際のサービスを実施するため、私では不可能な節税の提案をお客さんに対して提供できるようになります。また、提携先にしても集客に困っているため、私と組むことで多くのお客さんを紹介してもらえるようになります。

このように、互いが不得意とする部分を補うことで相乗効果が生まれます。得意とする分野が重なる人と組んでも意味がありません。

異なる得意な武器をもっているからこそ、それまで不可能だったビジネスが可能になるのです。

一緒に組めばシナジーが生まれるという勘違い

ここまでのことを理解すれば、多くの人がシナジー効果について勘違いしていることに気が付きます。いまだと私は起業して会社を経営する立場ですが、かつては学生時代のときに会社から内定を貰うために本気で就職活動を行いました。

当時、就職活動で企業をまわると次のようなことを頻繁に言われました。

  • 弊社は〇〇会社と合併することでシナジーを生み……
  • △△製薬と提携してシナジー効果を出すことで……

学生の頃の私はビジネススキルが全くなかったので、このような話を全て鵜呑みにしていました。しかし、今から考えてみればこれら人事の方たちはビジネスを全く理解していないために、的外れなことを言っていたことが分かります。

これらの人は「合併や提携=シナジーが起こる」と決め付けています。ただ、当たり前ですが単純に組めばいいわけではありません。

たしかに企業規模が大きくなることによるスケールメリットは生まれるかもしれません。しかし、それ以上でもそれ以下でもありません。少なくとも、組むことによって利益が2倍、3倍と膨れ上がることはないです。

多くの企業は似たもの同士で組もうとします。これではスケールメリットしか望めず、本当の意味でシナジーではありません。そうではなく、異分野同士で組むことが真のシナジーです。

一緒に組むアプローチ法を考える

ただ、分野の異なるもの同士が組めばいいかというと、そういうわけでもありません。一番最悪なのは「素人同士が組む」ことです。

これまでにビジネスをしたことのないゼロベースの人が組んでも何も生まれません。これが、友達と一緒に起業すると失敗する一番の原因です。

シナジーが生まれるためには「その分野に特化した技術」が必要不可欠です。私であれば、「Webサイトを用いて莫大なアクセスを集め、集客する技術」がこれに当たります。

先ほど記した通り私は企業と組んでいますが、私はWebサイトにアクセスを集めることによって集客ができます。しかし、集客ができても売る商品がありません。そこでサイト上で提携先企業の商品を紹介し、バックマージン(紹介料)を貰うなどのビジネスを展開しています。

  • 私:集客はできるが、売る商品はない
  • 企業:商品を持っているが、集客が苦手

この2つが組むことで、集客から商品販売までがスムーズになります。

そこで他の人と組んでシナジーを起こしたい場合、まずは自分のスキルを磨くことを意識しましょう。多くの分野を手がけるのではなく、一つの分野に特化させます。

私の場合であれば、Web集客の分野に特化しました。これらネット集客の中でも、サイト運営をメインとしています。

もちろん実際にはSNSなども利用しているので「SNS集客の専門家」でも問題ないですが、そうではなく「ポータルサイト(専門サイト)によるビジネス」という見せ方をしています。

このようにすれば、うやく他の人や企業と組むことができます。足りない技術を補うことによって真のシナジーを発揮していき、収益を指数関数的に増やしていくのです。

ゼロベースの人が他の人といきなり組むことはできないですが、一つの分野を極めれば他人と組むことでシナジー効果を得られるようになります。

相乗効果を発揮できる場面を考える

ビジネスで相乗効果を発揮させることを考えるとき、多くの人はその方法を勘違いしています。誰かと他の人と組めば、それだけでシナジー効果を得らえると思っています。しかし、正しい考え方を選択しなければシナジーは生まれません。

リスク分散の考え方でいうと、相関性の低いもの同士を組み合わせることでリスクを減らすことができます。要は、性質の違うものが組み合わさることで互いを補えるようになるのです。

しかし、ビジネスである以上は特定の分野に特化していないと稼ぐことはできません。そこで自分一人だけで何とかするのではなく、他のスキルをもっている人と組むことを考えましょう。そうすれば、本当の意味でのシナジー効果を得られるようになります。

一つの分野を極めた後、別のスキルをもつ人と組んで新たなビジネスを作れないか考えるようにしましょう。そうすれば、よりビジネスが発展していくようになります。

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